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おおつちくらし - 8月のこと。|Syota Ito

■いわてグリーン農業アカデミーに参加

9月7日、軽米町で開催された「いわてグリーン農業アカデミー」に参加してきました。今回は実地研修ということで、隣の市の金田一地区で営農されている組合が取り組まれているスマート農業について見学してきました。

数百に及ぶ田んぼをいかに効率よく管理するか。少数の人員でいかに収益を最大化していくか。機械化できることとできないことを取捨選択し、属人化しない農業を徹底されており、学ぶことが多くありました。

その後は研修棟に戻り、クボタさんから農機具の実地講習を受講しました。大型機械でも自動で運転できるため、誰でも均一に作業がこなせる。これがスマート農業の力か!と実感しました。

実際に運転(というか自動だけど笑)してみました。🚜

■今後の農業について相談&ヒアリング

今後、一人の農家として食べていくために色々な方々の知見を得たいという思いから、地元の北上市の農林課・農業普及センター等の方々と色々と相談してきてみました。

北上市は盆地のため農地や田んぼが非常に多く、一つ一つの面積も大きいことがまず特徴です。そのため、区画整理などを行い大規模に農業を行うスタイル(特に稲作農家)が主流になってきています。一方で、自分が今大槌町で行なっている農業は、山間部の狭量な農地を飛び地で借りて行う正直効率的とは言えない農業スタイルです。そのため、今後農業で収益を上げていくには沿岸地区の小さく狭量な農地で農業をするには相当の努力と発想の転換が必要だろう、というお話をいただきました。

そのような現状ではあるものの、大槌町含め三陸沿岸の農業の担い手不足は著しく、そこに入り込んで農地を集約(積極的に借り受けていく)していけば可能性はあるだろう、というお話もいただきました。

これらのお話を踏まえ、自分でもこれからの農業方針を決めていきたいと思います。

■大学生の農業体験&大槌ツアー受け入れ

この夏、大学生のインターン生を受け入れることになり、その前段階としてまずは大槌町を一度見てみたい!という要望を受け、農業体験&大槌ツアーを行わせていただきました。

夏野菜のナスを収穫してみたり、フルーツパプリカを収穫してみたり。「こんな風にナスってなっているんですね!」「ここまで畑を再生できるんですね!」など色々な感想をいただけて、とても嬉しい気持ちになりました◎

大槌の海や山も巡り、大槌の雰囲気を感じてもらうことができたかなと思います。9月にまた改めて来てくれて、とあることを一緒にやろうと思っています。楽しくなるといいなーと思っています◎

白ナスの収穫体験

■「ワカモノカケル」の準備も大詰め

9月初週に実施を予定している「ワカモノカケル」プログラムの準備も大詰めに入ってきました。今回から、企画設計、事前準備および当日運営はすべて弊社(さともり社)で行うこととなり、前回の実施を踏まえたこともありスムーズに進めることができたかなと思います。(前回は初回ということもあり、色々大変だった笑)

また、今回は運営チームの強化も図り、インターン含め5〜6名で当日は対応することにしました。事前ミーティングも小まめに行い、認識の擦り合わせ等を行いました。

当日の実施の様子は9月の月報にて改めてご報告させていただきます。

運営チームでミーティング(まじめ風)

■七転び八起き農業な日々

- これからのさともり農業

朝5時。豆から挽いたコーヒーをゆっくり飲みながらPC作業を済ませたら、畑へ行き、パプリカと秋野菜の苗の状態を管理し、ナスやオクラなどの野菜を収穫して袋に詰めて売り場へ持っていく。

そんな日々がルーティンになってきました。

今年度から協力隊の最終年度でもあり、ミッションを農業多めに切り替えた年でもあるわけだけど、実は、この夏は本当にイレギュラーが多発して大変でした。

とある理由で夏野菜の苗が半分以上ダメになったり 植え付け時期が遅れてしまったり、想定していたチーム体制が頓挫して計画練り直しになったり。色々と頭を悩ませる日々でした。

それでも、少量多品目の栽培でやってきたからこそ、一つの野菜がダメでも他の野菜でカバーできたりするメリットを発揮できたり、単作(一つの品目を中心に育てる農家)ではなく 少量多品目が自分に合っていることが再認識できたりもしました。

色々失敗ばかりの日々だったけど、それでもいつも支えてくれる妻がいること、さともりの野菜を食べてファンになってくれる方々、「伊藤さんの野菜が食べたい」と言ってくれる方々、僕のビジョンや想いに賛同してたくさんのサポートをしてくれる方々。

いつも独りで農業をしていると思っていた自分に、少しずつだけど仲間や想いを共有できる人たちが増えてきていたことに気づいて、「僕がやりたい農業ってこういうことだよな」と心から感じるようになりました。

「やさしくて力強い野菜」を育てていきたい。

「やさしくて力強い仲間」の輪を野菜から作っていきたい。

それがきっと、里山を盛り上げ守りつないでいくことになる。

これからは、食料としての野菜をただ作るのではなく、「共感」「つながり」が生まれる野菜を生み出していきたいと考えています。ゆっくりでも、かっこわるくても、泥臭くてもいいから、人と人がめぐりあう野菜づくり・提供の仕組みを模索していきたいと思っています。

生産・卸・販売の分断による生産性重視な構造では生み出せない、人情味まで味わえるような野菜提供の仕組みをつくっていけたらいいなと考えています。(詳細は近々またお知らせできればと思っています◎)

今日も今日とて、釜石イオン や みずかみ大槌店 などで販売していますので、よかったら立ち寄ってみてください^^


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