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『チャーメインと魔法の家』 ハウルたちにふたたび会える

魔法使いハウル、ソフィー、火の悪魔カルシファー
ふたたび彼らに会える物語。
そして本好きの少女チャーメインが、
魔法の家と王宮の事件解決をする
ドタバタの成長の物語。

『あらすじ』

本好きの少女チャーメインが
魔法使いの家で留守番をすることに。
不思議な家で飼い犬と迷い込んだ少年
との奇想天外な生活が始まった。

そんな中、チャーメインは応募していた
王宮の書物整理の手伝いも始める。
王宮に出入りすようになり、
彼女はある事件と行方不明の宝
の存在を知ることに。
王宮では魔法使いハウルとソフィーと
カルシファーも事件解決のため動いていた。

映画「ハウルの動く城」の姉妹編、
その原作シリーズ完結編。
チャーメインは彼らと協力して王宮を
危機から救うことができるのか!?

『読書感想』


ジブリ作品「ハウルの動く城」
が好きな方にぜひ読んでほしい1冊。
ふたたびハウルとソフィーとカルシファーに
会うことができます。

ぼくは読んでいて頭の中では
映画で登場した彼らが動いていて、
すごく楽しむことができました。

チャーメインがまた魅力的な女の子です。
本好きで、ちょっと怒りっぽくて、
実は魔力を持っていて、
勇敢に事件に立ち向かいます。
親元を離れて少しづつ成長する姿に
大人としても嬉しさを感じます。
子どもってこうやって成長していくんだな、
そう感じました。

原作者ダイアナ・ウィン・ジョーンズさん。
ジブリ作品では「ハウルの動く城」の他に
「アーヤと魔女」も原作として映画化されています。
ダイアナさんの描く世界は想像性に溢れていて
ワクワクが止まりません。
登場人物も魅力的で個性的で素敵です。
みんなそれぞれ欠点がある。
でもそれ以上に素敵なところがあって、
その素敵なところが魅力的に描かれている。
僕にはチャーメインにアーヤを重ねながら
読んでいました。

訳者の市田泉さんのあとがき。
「チャーメインは大好きな書物の限界を知った」
との言葉に「読書の本質」を感じます。
人が成長するには、本だけではダメですよね。
本も大事だけど、他にも大事なことはある。
現代ではスマホが子どもの生活の中心かもしれません。
書物もスマホも限界がある。
チャーメインが気づいたこと、
それに気づく機会を提供できる大人でありたい、
そう感じました。

ファンタジーは大人にも学びがある、
忘れていた魅力を思い出すことができました。

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