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和紙漉き 6 和紙の加工 III
4.型紙と切り絵
型紙は伊勢の型紙が有名で、江戸小紋などの版として利用されてきた。
型紙を作る職人が減って、特に伊勢で伝統技術として維持している。型紙は基本的に、柿渋を塗った和紙を何枚か重ねて制作する。水に強い厚手の型紙となる。これに、いろいろな道具で穴をあけ、小紋型紙を作る。特にこのパターンを作る職人が減っている。先日NHKの番組で、現地の女性の作家が紹介されていた。頑張っているのに感動した。
10数年前に、紹介された技術者の家が、型紙を制作していく家で、もう高年齢で何とかしようと、彼は、コンピュータで似たような細かいパターンを生成し、データをパターンイングできないかとの相談を受けたことがあった。何しろ、1mm以下の径の穴が無数に開いて、ポンチとナイフで伝統の模様を形成する。気の遠くなるような穴あけ作業だ。
小紋の印刷用の型紙ではなく、ブローチや飾りなどの作品を作る世界があり、切り絵と呼ばれている。私の知り合いの切り絵作家もすばらしい作品を作って、ヨーロッパに展開したり活動している。短気な自分の性格では無理で、眼もよく精密な作業、模様のセンスがいる。
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小紋型紙は、私の妻の実家が八王子で染めをやっていた。反物の手書き染めも含めて垣間見ていた。また、仲間のお医者のY先生はが、江戸小紋の収集をやって、約1600種類の型紙をアーカイブしてあり、利用させてもらっている。これらの型紙のち密さと、職人の伝統のデザイン力は本当にすごい。
世界に誇るデザインと技量に感動する。
自分の漉いた和紙に柿渋を塗って、切り絵を作った。これを灯りのスタンドにしたらとても美しい。日本の伝統技術を味わえる世界だ。
5.折り紙
折り紙はすでに英語になっていて、世界に普及している。日本人の繊細な指先と和紙が作り上げた世界だ。一般的なので、あまり書くことはないが、チェコのプラハに行ったとき、折り紙作家を紹介され、家を訪問した。
名前は、日本人のようなHANAさんといって、折り紙作品で生活していた。
後日、日本に代表作の扇形の灯りを送ってくれた。商売をつなげなかったので申し訳なかったが、これを復元しようと採寸して、図面化、製作中だ。
今も、Pintestのサイトに登場する。
和風のデザインなので、近所の八王子の車人形座に紹介した。いい感じで使えそうだった。伝統文化の中に、新しいものはなかなか難しいのかと思った。灯りを使った、いろいろな折り紙灯りは、自分のテーマだ。先日、小津和紙の展示ルームに和紙シェードの風揺らぎ灯りを展示してくれた。
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