「かなしみ」その1(筆者:あおいみかん)
大切なもの。
それは、本当はいつもそこにある。
愛しくて、
美しくて、
そして、「かなしい」
「悲しみ」
愛おしいものは常に「悲しみ」を含んでいる。
「愛情」
愛情が深ければ深いほど、その「悲しみ」も深い。
そして人は、その「悲しみ」に宿る「美」を、なんとか言葉にしようとしてきた。
「せつなさ」
ぼくたちは、幸せを感じるとき、同時にそこにある「悲しみ」には、なかなか気づかない。
だが、
とても大切な瞬間に、
愛おしい瞬間に、
幸せな瞬間に、
なんとも言えない「せつなさ」を感じたことはないだろうか。
それは、そこに「かなしみ」が存在していることを意味する。
そしてそれは、無常であり、刹那であり、儚い。
だからこそ、「かなし」いのだ。
「かなし」
いつか人は、「悲しみ」に向き合わなくてはならない時が来る。
そして、本当はいつも同時に存在していた、それに気づく。
その時、「悲し」を「美し」や「愛し」とした、古の「かなし」にふれ、単なる悲嘆ではなく、はじめてその本当の意味を知ることになるのだろう。
かけがえのない今
「愛着」と「かなし」は比例する。
大切にしたものには、「愛着」がわくものだ。
それは、なんとも言えない「愛おしさ」のことを言う。
そこに、逆はない。
そしてそれは、「無常」であることが約束されている。
だからぼくたちは、今を大切にしなければならないし、かけがえのない「かなし」をまとった今を、ぼくは大事にしたい。
そう思いながら、ぼくは今日も生きる。
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