本質のつかまえ方
交渉や紛争解決に効く本質の把握の方法
実はシンプルな交渉のコツでは、交渉は自分と相手の"want"を把握することが第一歩だということをお話ししました。この"want"の把握っていうのは意外と難しいということもオレンジの寓話を用いてお話ししたところです。
今回は、"want"の把握にも役立つ、モノゴトの本質をどう把握するかについてです。
これは、交渉に役立つだけでなく、紛争解決(課題解決)にも役に立ちますよ。紛争や課題の本質がとらえられれば、その解決策は自ずと見えてくるものです。
コピーライター仲畑貴志さんに学ぶ本質の捉え方
コピーライターと弁護士は、どちらもモノゴトを言葉でつかまえて伝わるように表現するという点で似ていると思うんです。だから私は、よくコピーライティングの本を読んだり、電車の広告で良いコピーを探したりしています。
コピーライティングの神様とも称される仲畑貴志さんは、商品やメッセージの本質をつかむ方法として、「早い話が」を頭につけるということをしているそうです。オレンジの寓話でいえば、”早い話が、姉はオレンジの皮が欲しく、妹はオレンジの実が欲しい”みたいな感じですかね。
これって、"want"を把握したり、問題や課題の本質をつかむのにも適した方法だと思うんです。”早い話が、契約は成立していない”、”早い話が、この契約条項は不公平だ”みたいな感じに。抽象的になってしまったら、もう少し具体的な形でもう一回”早い話が”を考えれば良いと思います。”早い話が”で考えたフレーズはホントに本質的で、そのまま準備書面(訴訟で主張をまとめた書面)の見出しに使ったりしています。
"want"をつかむ、問題・課題をつかんだら、そこから先の対応は多くの場合は明らかです。"want"をつかむ、問題・課題をつかむまでが重要で、これに”早い話が”はとても効果を発揮します。
結語
いかがでしたでしょうか、本質のつかまえ方。簡単な方法ですが、結構効果は大きいですよ。煮詰まった会議とかでも使えそうな方法ですよね。
感想等がありましたら是非是非コメントください。
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