BIG BOSS 新庄監督について考えてみた
主に野球のことを書くと思うが、自分が書きたいと思ったことを思いのままに書いていきたいと思う。
初回である今回は開幕前から話題に尽きない北海道日本ハムファイターズのBIG BOSSこと新庄監督について考えてみようと思う。
先に断っておくが、僕はアンチ新庄でもなければ新庄信者でもない。一応ある特定球団のファンではあるが、ここで明かしてしまうと「〇〇ファンの総意」と取られたり、「それ〇〇ファンだから言えることだろ?」的なバイアスがかかってしまいかねないため、明らかにはしない。
ここではBIG BOSSに対して、特に偏った印象を持っていない1人のプロ野球ファンであるということだけ明かしておこうと思う。
また、今回は登録名に倣って「新庄監督」ではなく「BIG BOSS」と表記する。
SNS上でのBIG BOSSに対する風当たり
まずはSNSから見てとれるBIG BOSSに対する評価を見てみようと思う。
ご覧のようにTwitterで「新庄」と検索しようとすると上記のようなサジェストがされることからTwitter界隈ではあまり良い印象を持たれていないように見える。その主な要素として「チームが勝てていない(4/1現在1勝6敗)」「今までのプロ野球の監督とは全く違うことをしている(ガラポン打線など)」「選手に禁止令を出していたのに自分はメディアに出過ぎ」「ワードチョイスを受け入れてくれる人、意図を正しく汲み取ってくれる人が少ない(開幕カードは遊びますなど)」ということがあると思う。
そこで今回は「私たちから見えるBIG BOSS」と「選手などチーム関係者から見えるBIG BOSS」という2つの観点から上記の要素も含めて考えていきたいと思う。
私たちから見えるBIG BOSS
私たちが見ることのできるBIG BOSSは上記のようなネットニュースや本人のSNS、そしてスポーツニュースを初めとしたメディア媒体に出ている姿である。
そのような場においてBIG BOSSは常に「自由に」「見ている人を楽しませる」そして「できる限り多くの人の興味を惹きつける」エンターテイナーの振る舞い、言葉遣いをしているように感じられる。
それは開幕投手を自身のSNSで発表している所や上記にも共有した「開幕戦は遊びます」発言からも見てとれる。
こうすることで実際に印象はどうであれ、12球団問わずプロ野球ファン全体から興味を集めるようになった。ほとんど毎日話題を提供してくれるため、情報番組のスポーコーナーで取り上げられることも多くなり結果として「北海道日本ハムファイターズ」に関する放送時間が増え、プロ野球ファン以外の視聴者の方からも覚えてもらっているのではないだろうか。
こうした側面だけ見ると、彼のエンターテイナー的振る舞いは成功しているように思える。
ただし、チームが勝てていないという状況を踏まえた上では彼の振る舞いが世間からは受け入れられ難くなってしまっていることは否めない。
何せ他の監督とは明らかに違うことをしているため、それが上手くいかないと「それ見たことか、異端なことをするからそうなるんだ」とここぞとばかりにバッシングの嵐に見舞われる。特にSNSを活発に利用しているBIG BOSSの目には他の監督以上に心無い言葉が多く目に入るだろう。
これらを総括するとエンターテイナーとしては成功しているかもしれないが、プロ野球ファンから見たBIG BOSSへの風当たりは強いと言わざるを得ないのが今の状況だろう。
選手等チーム関係者から見たBIG BOSS
これについては派手に見出しを打ったが、分からないというのが実際の所である。なぜなら私はファイターズの選手でもないしチーム関係者でもないため、BIG BOSSがチーム内でどのように振る舞っているのか知る由もないためである。
ただ、SNS上におけるプロ野球ファンからの風当たりほど悪くはないのではないかと思っている。
そう考えられる理由として、ファイターズの試合中のベンチの雰囲気がある。
つい先日、現地でファイターズ戦を観戦した。そこで感じたのだが、ファイターズのベンチが明らかに去年よりも明るい(あくまで個人の主観)。ベンチからの声が単純に多いこともあるが、何よりも選手が野球を楽しんでいる雰囲気に溢れている。また選手、コーチ、監督(多分あの声はBIG BOSSのはず)関係なく全員が声を出して盛り上げていた。これは去年のファイターズにはなかったし、今季の他チームでもなかなか見られないだろう。チームに対して明るい材料を入れて、本気でやる野球を楽しませている一方で締めるところはしっかりと締める。この点から見ると、BIG BOSSはモチベーターとしてを十分に果たしているように感じられた。
技術面においても特に外野守備が去年よりも洗練されている。4/1の試合では2つ本塁へのタッチアップをアウトにした。
上記の動画を見ればわかると思うが、特に2本目、ワンバウンドのここしかないというストライク送球でバファローズ屈指の瞬足である佐野をアウトにした松本のバックホームについては文句の付け所がないくらい完璧なバックホームだったように思う。
就任当初から行っている送球の高さに対する指導や、ランナーなしでも全力で返球させるなど、外野守備に対する意識を上げようとしている成果が現れたプレーのように見えた。
以上のようにファイターズの雰囲気や意識は昨年よりも良くなっている傾向が見られるという点で、チーム関係者から見えるBIG BOSSというのは決して悪いものではないと予測ができる。
総括
まとめると私たち、いわゆる「外野の人間」から見えるBIG BOSSと選手を含むチーム関係者から見えるBIG BOSSの印象は必ずしも一致していない可能性があるため、一概に監督として優れているかどうかを語ることはできない。
そもそも、まだ開幕して数カードしか経っていないのに監督の評価などできようもない。(それができるのであれば昨季のパ・リーグの優勝予想はバファローズの人が多くなければ説明がつかない)
また、今季のファイターズは開幕前からレギュラー格が怪我などで離脱することが多く、戦力的にも厳しい戦いになっていることは間違いない。そんな中でBIG BOSSが何とかしてプロ野球を盛り上げよう、チームを勝たせようとしていることは多くの人が分かっていることだろう。
私が言いたいのはただ1つ、BIG BOSSには今の姿勢を貫いて欲しいということだけである。
SNSでは心ない言葉が多く見られるかもしれない。ただそれは批判している人が投稿をしているだけで、SNSではポジティブな印象を持っている人が沈黙しているだけであろう。
プロ野球界のOBからも「今年は何敗するか賭けようか」などと言われているが、そんな声は気にしなくていい。選手やチーム関係者がついてくる限りは正しいチーム作りができているはずだ。
悲しいことに新しいものを受け入れられないことが日本人の傾向であるからこそ、私たちには予想のつかないほどの心労があることだと思う。
それでも私は彼の華やかさ、明るさが今後野球人気の復活に向けては必要だと思う。
本人に届くことはないがこれからも1プロ野球ファンとしてBIG BOSSを応援していきたい。