アニメ感想『NARUTO 疾風伝』②
4 ナルト対サスケ
最後のこの2人の戦いを見ていると、不思議と冗長だった戦争も、どこか肯定されるような気持ちになってきます。
太陽が上り始めたと共に、因縁の終末の谷で、2人が最後に相対します。関係を終わらせたいサスケと、絶対に終わらせないナルトの戦いです。お互いがお互いを親友だと思っているが故の争いです。
重いですね笑
重さはともかく、構図も感動的でしたし、2人の過去の出し方も非常の涙腺を誘うずるいもので、とてもよかったです。この物語はナルトとサスケを中心とした、人情の物語だったと改めて気付かされました。受け継がれる思いと、共に追いかける夢の大事さが、2人のぶつかり合いからわかりました。
5 アニメのクオリティについて
展開もストーリーも、何もかもが好きな漫画かと言われればそうではありませんが、それでも読み終えた、見終えた後には、温かい塊と厨二病の塊が胸の中の大事な位置を占めている作品でした。
が、最近のジャンプアニメ。呪術廻戦やら鬼滅やらのハイクオリティのアニメを見ているせいか、ナルトのアニメがまぁ静止画に見えること。
戦争なのに、休んでいる時間が多そうでしたし、全然疾風を感じませんでした。ナルト遅延伝です。
また、全て仕方がないことだとわかって喋っていることを忘れないで欲しいのですが、もうどれだけ、どれだけオビトの過去を見せられたことか。何度も何度も何度も何度も何度も、遅刻してはカカシと喧嘩し、リンに慰められるオビトを見ました。原作そのものがそもそも過去引用が多いタイプの作品だということを考慮しても、あまりに尺を取りすぎです。OBITOです。
そのせいでオビトの拗らせ具合が度を超してみえて、僕はナルトのように寛容ではありませんから、オビトがナルト遅延伝の戦犯だと決めつけたくらいでした。
よかったのはBGMです。キャラが覚醒する時の、ソイヤ!みたいな掛け声と共に始まる音楽は、どれだけ画面が静止画でも、鳥肌が立ち興奮します。また、僕は次回予告の音楽がやけに好きで、あと1話だけ観ようと決めて、予告編まで観終わるも、予告編のせいでワクワクしてしまって次の話を観てしまう、ということが度々ありました。
それから、主題歌は本当にハズレなしですね。紅蓮、シルエットは言わずもがな、ブラッドサーキュレーター、カラノココロも自分の中で再評価されました。
散々ネタにされていますけど、new songも僕は好きです。
6 今後
僕はBORUTOは読まないかもしれません。次の世代の物語は、必ず前の世代たちの欠点が作られます。ボルトが大活躍するということは、ナルトが失敗したということを意味し、それは何というか、師匠や先輩の思いを命をとして紡ごうとした青年ナルトを侮辱されている気になってしまうからです。
まっすぐ自分の言葉は曲げない人道を、ボルトたちの活躍を作るための捻じ曲げられると思いと、老害の考え方かもしれませんが、蛇足の物語だと感じてしまいます。
いかに僕の中でNARUTOが神聖化されているかがわかりますね笑
まぁ、どんな作品も、観てみないと評価できないんですけどね。
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