Shomin Shinkai

旅行記や短編小説、はたまたくだらない日常を一心不乱、我武者羅に投稿中。

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マガジン

  • デブとサイコパスと僕

    友人であるデブとサイコパスと、そして僕。時々集まっては、しょうもないことを繰り返して無駄な時間を楽しみます。 こんな時間無駄だ、何をやっているんだ僕たちは、と笑っている瞬間が、人生にとってとても有意義な時間だと知っているような、知らないような。

  • 老人駅伝!

    老人は走り出す。 単なる健康維持の為ではない。 夢のため、子どものような馬鹿げた目標のために走り出す。 それでいい。 いつの間にかその老人の走りには、若い世代が感化される。 そうやって人類の歴史は進んでいく。 そうやって老人は人生の終盤に、新たな価値を見つけ出す。 そんなふざけた熱い駅伝物語。

  • 沈黙の女王

  • 墓穴だらけの台湾1人旅

    台湾を1人で旅行してやるぞと意気込んでいた僕が、度重なるミスと不運に襲われながら、唯一無二の旅行記を作り上げていくお話。

  • タイで遊ぶ

    タイでの1週間の気ままな旅をお送り致します。

最近の記事

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長編小説『老人駅伝』①

何歳になっても走り続ける人間たちのお話です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  妻が長距離記録会から戻ってきた。 「ただいまー」  私はよっこらしょ、と呟きながら椅子から立ち上がり、玄関先に顔を出した。 「おかえり」  妻は軽やかに靴を脱いだ。一方の私は立ち眩み。 「あのさー、義雄」 「うん?」 「駅伝に出ない?」 「駅伝ってその、走るやつ?」 「それしかないでしょ」 「何言ってんだ、もう六十五歳だぞ」 「私だって六十五歳だけど、出る

    • 映画感想『容疑者 室井慎次』

      rhythm and police とlove somebodyが流れなさそうなので観るか悩みましたが、ここまできたら進むしかないと覚悟を決めました。 1 室井さんが何もしない正確には、決定的なことを何もしません。わりと自分が危険な状態にいるにも関わらず、それを解決しようとはせず、彼はただ自分の事件の解決をひたすらに目指していきます。 自分が容疑者になったら、一応反論はするものの、本気でそこを出たい素振りは見せず、いつもの顰めっ面で座っています。 事件を解決しようと思う

      • 映画感想『交渉人・真下正義』

        こちらのスピンオフにも手を出さずにはいられませんでした。 1 独自の世界感『踊る大捜査線2 レインボーブリッジを封鎖せよ』の最後から繋がるように始まる今作は、やはりレインボーブリッジと同様の雰囲気が土台にある気がします。 というのも、あらかじめお台場という舞台を作り、それを観客に見せ、中盤終盤でそこをとんでもない災難に陥れるのが『レインボーブリッジ』で、今回も独自の地下鉄ルートと、それを制御する司令室の紹介を最初にして、後からそこが大変なことになっていくのが今作だったから

        • 映画感想『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』

          ついに最終作に辿り着きました。オープニングのRhythm and policeと、エンディングのLove somebody、それから「レインボーブリッジ封鎖できません」が脳内で変わらずぐるぐると回っています。 1 いい終わり方青島やその仲間たちに大きな悲劇が訪れることもなく、大きな変化が訪れることもなく、青島の刑事人生が続いていく終わり方でした。僕たちが見れないだけで、これからも青島は青島として存在し続けるのだと思うと、嬉しい気持ちになりました。 予告編や宣伝では、やたら

        • 固定された記事

        長編小説『老人駅伝』①

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        • デブとサイコパスと僕
          21本
        • 老人駅伝!
          22本
        • 沈黙の女王
          3本
        • 墓穴だらけの台湾1人旅
          16本
        • タイで遊ぶ
          10本
        • 中国への旅行その②
          10本

        記事

          映画感想『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』

          オープニングのRhythm and policeと、エンディングのLove somebody、それから「レインボーブリッジ封鎖できません」が脳内でぐるぐると回っています。 1 誰!?知らない人が多すぎます。映画なのだから新しいキャラが出てくるのがいい、なんてことをこのシリーズの感想では絶えず言っていたのですが、あまりにも知らない人が多すぎると、映画に乗り切れない要素になってしまいます。 映画の前にスペシャルドラマでもあったのでしょうか。強行班のメンバーがまるっと変わり、し

          映画感想『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』

          映画感想『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』

          名作でした。当然今も、オープニングのRhythm and policeと、エンディングのLove somebodyが脳内でぐるぐると回っています。 1 映画になったthe movie1の感想で、ドラマの延長線の感じが抜けないなどと偉そうにほざいていましたが、今作は紛れもない映画でした。 新キャラの沖田仁美が嫌味な役どころで登場し、フレッシュさを与えると共に、後半の盛り上がりの下準備をしてくれていました。ここでしか観れない踊る大捜査線を作り出してくれたのは新キャラである沖田

          映画感想『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』

          映画感想『ヴェノム:ザ・ラストダンス』

          1 あっという間の映画これはいい意味でもあり、悪い意味でもあります。 とにかく展開が早すぎます。 「〇〇を呼べ!」と軍のおじさんが支持したら、次のカットですぐにそれがやってきます。追跡者を放て、と悪役が言うと、次のシーンではすぐに敵が激突してきます。 ヴェノムとエディが離れ離れになった!と悲しんでいると、数分後にはすぐに2人は合流します。 ....は、早い! 確かに展開が目まぐるしいという点ではこの早さは生きていて、序盤から終盤まで見応えがありました。けれども感情が追い

          映画感想『ヴェノム:ザ・ラストダンス』

          映画感想『踊る大捜査線THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』

          相変わらず、オープニングのRhythm and policeと、エンディングのLove somebodyが脳内でぐるぐると回っています。 てんやわんや所轄が本庁の事件に無理やり協力させられる(下働きさせられる)ので、所轄の刑事たちはもういくつも仕事を抱えていててんやわんや、という構図が非常に面白い映画でした。 事件一本で2時間たっぷり使う映画もありますが、踊る大捜査線の事件はミステリーではなく、事件自体は謎を解くというよりも走って解決するかネットで解決するかなので、一本で

          映画感想『踊る大捜査線THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』

          ドラマ感想『踊る大捜査線』

          オープニングのRhythm and policeと、エンディングのLove somebodyが脳内でぐるぐると回っています。 1 はっちゃけとにかく勢いがすごいドラマでした。持っているサブスクでは今まで観れなかったので初めての鑑賞だったのですが、疾走感というのか、はたまたドタバタ感というのか、突き抜けていくな、という印象のドラマでした。 こういう作品は、ツッコミどころは数多にあるけれども、それを上回る面白さでゴリゴリと押してくるので、最高に好きです。平成ドラマの面白さを主

          ドラマ感想『踊る大捜査線』

          (温泉)風邪の始まり③

          あらすじ 大学生だらけの温泉にはうんざりだが、結局は自分たちも大学生とやることが変わらない 1 サウナデブ、ドングリ、サイコパスはサウナが好きです。特にデブはことあるごとにサウナサウナと連呼し、しばしばサウナに行っている様子です。サウナで汗をかいているはずなのに、一向に痩せないのが不思議です。逆にドングリは、骨と皮しかないような肉体で、よくぞサウナに入ってミイラにならないな、という感心があります。 僕はどうもサウナと冷風呂が苦手です。元々日常の水分摂取量が少なく、サウナに

          (温泉)風邪の始まり③

          (温泉)風邪の始まり②

          あらすじ 友人たちと温泉にやってきました。深夜に。 1 お盆僕は自分が休みではないからと、お盆休みをなめていたようです。 深夜までやっている温泉は勝手に空いているイメージがあったのですが、信じられないくらいに混んでいました。駐車場は車で溢れていて、その時点で気が滅入ってきます。温泉に集まる人間の匂いは、正直苦手です。 加えて、僕とサイコパスは仕事終わりにそのままやってきたので、プラス三百円をかけてタオルもレンタルしなければなりません。気分が悪いですよね。他の友人はタオルを

          (温泉)風邪の始まり②

          (温泉)風邪の始まり①

          だいぶ昔の話です。7月くらい? 風邪の原因はいくつもありますが、睡眠不足、疲労、寒さは外せないでしょう。 1 呼び出し夜9時半頃に仕事が終わり、疲れた心身を引きずりながら電車に乗っていると、絶賛休暇中で暇を持て余しているデブから、駅に集合という呼び出しを受けました。 何やら、スーパー銭湯に行こうじゃないかとのことです。 正直、帰って小さなお風呂に入り爆睡するだけで僕は満足だったのですが、そういえば前日に調子に乗って行けると言ってしまった記憶があったので、僕は行くことに

          (温泉)風邪の始まり①

          映画感想『タイムカット』

          2024年から2003年にタイムスリップし、姉が殺された事件を解決していく話でした。今まで見てきたタイムスリップは大体二十世紀以前に行くものだったので、遂に二十一世紀がタイムスリップ場所になるなんてと、時代の流れに感慨深くなりました。 大切なのは 余談はさておき、映画を観る前から、何故タイムカットというタイトルなのか少し疑問でした。timeをcutするというのは、タイムスリップとは何だか違う気がしていたのです。しかし、映画を最後まで観た時に、なんとなくその意味が自分なりにわ

          映画感想『タイムカット』

          映画感想『ウォンカとチョコレート工場の始まり』

          思ったより明るい夢を追い続けるという話はいいですよね。 ウォンカには元々最高のチョコレートを作る実力があるという点では、実力なく無様にもがいている僕たちとは雲泥の差がありますが、ウォンカが工場建設を阻止しようとする悪漢たちに負けずに、挫折を乗り越えていく様は希望を与えてくれます。 良かったのは、ウォンカが終始穏やかだということです。悪漢共に街を追い出されたり、チョコレートに毒を仕込まれたり、なかなかに酷いことをされますが、ウォンカは決して感情をぶちまけて自暴自棄になるこ

          映画感想『ウォンカとチョコレート工場の始まり』

          短編小説『世紀末』

           今はもう、使い古したノーブランドのシャツで街を歩いている。 なんならもう、裸で街を歩く日もある。  だって、この世にはもう、自分以外の人間がいないから。  昔のように、この世に一つしかない総柄シャツを着て、この世で最も派手なスカートを履いて、この世のものには思えない凹凸のあるデザインのジャケットを羽織って、この世の終わりのような奇々怪々のヘアスタイルを作って、この世の人間全てを憎んだ、攻撃的なファッションに身を包んでも、意味なんて何もない。  誰もいないから。  誰とも被ら

          短編小説『世紀末』

          行ったカフェ「Twilight coffee osu」

          最近はカフェに行くことがちょくちょくあるので、文字にしておしゃれな気分に酔うのも悪くはないかもしれません。 最も、僕は彼女のようにコーヒーの知識もないですし(そもそもコーヒーが飲めない)、カフェの知識もないので、一体どうやって文字を書けばいいのかよくわからないのが実際の心境です。 今回行ったのはTwilight coffee osuという場所で、大須商店街の近くの細長いビルに入っているカフェです。 細長く灰色なので、一歩間違えれば無愛想で暗いイメージを与えかねませんが、

          行ったカフェ「Twilight coffee osu」