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【滋賀県】発酵の魅力、豊かな自然資源と食文化(2)

発酵の魅力、豊かな自然資源と食文化(1)に続き、発酵のまちと称される滋賀県高島市の魅力的な発酵文化をご紹介します。

この記事は、発酵から少々脱線して観光になりましたが、今回のように発酵をキーとして日本全国各地にある土地や自然や文化や歴史を見る楽しさを発見、興味が湧きました。


5.岩佐醤油(マルイ醤油)

140年以上の歴史を持つ岩佐商店は、ここ高島市の風土に育まれ、昔と変わらぬ天然醸造桶仕込みで発酵・熟成を繰り返して造っているとのこと。出来上がった醤油は、味・香り・コクのすべてが発酵そのもの、旨味が深くまろやかな風味が特徴。

岩佐代表が、その工程を丁寧に説明。
やはり、職人さん。醤油造りの熱い思いを語ってくださり、この思いがなにより心を動かし安心して作品(マルイ醤油)のファンになってしまいます。

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大豆から醤油ができるまで、いくつもの工程と気をつけるべき温度湿度等を説明。う~ん、想像よりはるかに大変。

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この木桶の中で、発酵・熟成を繰り返す。作業には、温度と湿度とタイミングにより仕上がりに差が出るため、非常に気を遣い夏の暑い時にも毎日管理するとのこと。当然ながら、相手は微生物。毎年出来栄えは違うらしい。


6.天空のそば(在原の業平園)

マタギの池田さんが経営する知る人ぞ知るそばとジビエ料理のお店。

滋賀県高島市マキノ町の山奥にひっそり佇むお店は、すべて天然で自然のもの。マタギの池田さんが捕ってきた鹿や猪、川魚、採ってきたキノコや野菜たち。お店自体も自身で建てた手作り小屋という、こだわりよう。

そばは10割蕎麦、だしは香り豊かな高原椎茸。ジビエは池田さんの150kg近い猪を仕留めた映像とかも特別に見せて頂き、感動。

ここ在原という地域は、平安時代の歌人在原業平(小倉百人一首「ちはやふる―――」で有名な)が晩年を過ごしたと伝えられる場所。
その豊かな自然の恵みを使った昔のままの素朴な味に非日常空間での食事、さらに感動!

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見てのとおり、「本格手打業平そば」手作り感満載です。

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お店の中の様子、池田さんが捕った猪と熊の剥製も。

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この見事なメタセコイヤ並木道を山の方へ進んでいく。
この日は雪もなく、丸坊主の木々だが、奥の雪化粧した比良山脈系が綺麗だったが、四季折々の美しさは想像に難くなくワクワクする。また行って見たい。
高島市観光ガイドを見ると、やはり、春の芽吹き・新緑、夏の深緑、秋の紅葉、冬の裸樹・雪花と四季折々に訪れる人々を魅了。「新・日本の街路樹百景」だそう。


7.ルヴァン

「暮らしを醸す、食と人に出逢う場所」というコンセプトのカフェ。

「ルヴァン」の名前の由来は、「パンの発酵に欠かせない天然酵母=種」を意味し、このお店が種となり新たなものを生み出し育てる場になりたい、という願いがこもっているという。

湖西の風土が産する食材や木材、傍にある自然を生かし伝えていく、そんな作り手たちと共に、持続可能な豊かな時間を紡ぐこと。
地場建設会社が地元の木材を使い、釘を使わず、奇をてらわない、素朴で丈夫に、建屋から家具まで制作したもの。

食事も地域産の食材を使ったシンプルで身体に優しい「食」。
穏やかな広大なびわ湖の風景と共に、ゆったりと優雅で贅沢な時間を過ごすことができて感激。

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外観と内装の写真を撮り忘れたが、どちらもとても素敵であり、是非立ち寄ってみたいお勧めのカフェレストラン。

8.白鬚神社湖中大鳥居

白鬚神社は、近江最古の神社で約2000余年前に創建。日本全国約300ヶ所に分霊された白鬚神社の総本社として知られている。御祭神の猿田彦命(さるたひこのみこと)は、困難な道を切り開く道先案内人で容姿は白髪で白い髭を蓄えた老人のお姿であり、社名の由来となっている延命長寿と幸福への導き・道開きの神様。

琵琶湖の中に浮かぶ鳥居は、「近江の厳島」とも呼ばれており、神々しくパワーを感じます。
境内には、与謝野鉄幹・晶子夫妻や紫式部の歌碑がありました。

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午前中で逆光だったことが、むしろこの鳥居の美しい神秘的な佇まいを強調するかのよう。
昼頃になるとインスタ映えを狙って、多くの若者や外国人が。

9.おまけ(虹)

天候が急変したものの、きれいな虹を見る事ができました。
写真では確認しずらいですが、それも、幸運になる、夢が叶う、願い事が叶う、祝福、という意味を持つ二重の虹(ダブルレインボー)。
この地は様々に楽しませてくれます。

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10.最後に

高島市は、発酵関連ではお酢やキムチなどの食材もまだまだあり、見どころ満載。今記事は、ほんのごくごく一部。

私見だが、この発酵の街の成り立ちは、鯖街道や塩街道の存在から考えると歴史的には近江商人が食材を京都へ届け地元で冬をしのぐこと、の理由で、豊かな自然を活用して発酵食品が盛んとなったものと思われます。

注目すべき点は、琵琶湖北西部は高度経済成長時代に流通や加工食品が発展した中でも、企業(工場)誘致等をせず現在でもなお自然の豊かさ守っており、発酵産業がコンパクトに集まっていることだと思う。

今では、この地に行くには大阪もしくは名古屋から車や電車で約2時間、この短時間の距離にこのような街が息ずいています。

多様な産業資源、貴重な歴史的・文化的資源もあり、知識欲が掻き立てられるこの文化を上手に守ってもらいたい、街全体が文化遺産だと強く思いました。

発酵好きの方は、是非、機会を見つけて訪れてみてください。

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