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身近にある行動経済学に基づいた『ナッジ』と『スラッジ』管理栄養士試験問題にも出る!


意外と身近にある『ナッジ』

「ナッジ」とは…


行動経済学の知見を使って、肘で軽く突くように、人々にそれとなく望ましい行動を選択するように促すことを指す。
行動変容をそっと促す様子は、『母ゾウが子ゾウを鼻でやさしく押し動かす様子』に例えられたりもする。

2017年にはリチャード・セイラー氏がノーベル経済学賞を受賞している。


例えばこんな取組みが…

・ソーシャルディスタンスを促すためのレジ前の線、足跡マーク

・階段を使って身体活動量を増やしてもらうためピアノの音が出る駅の階段(スウェーデン・ストックホルム)

管理栄養士の試験問題に


管理栄養士の試験問題には、このような問題が出ている。

大学の学生食堂では、全メニューに小鉢1 個がついている。
ナッジを活用した、学生の野菜摂取量を増やす取組として、最も適切なのはどれか。

この問題の正解は、

・小鉢コーナーの一番手前に、野菜の小鉢を並べる。

なんだ、そんな事?!
と思われるかもしれないが、人間の行動は意外とそのようなものだったりする。
取りづらい場所に置いてある小鉢をわざわざ取らず、手前に置いてある小鉢をつい取ってしまう。それがよっぽど嫌いなものでなければ。

自分で選択した


前述の試験問題に

・小鉢は全て野菜料理とする。

という選択肢があった。
全てを野菜料理にしてしまえば、それを選ぶしかないので最も効果的のように思われるかもしれないが、これでは選択の自由がない。

「なんで野菜料理しかないんだ!」

と不満も出るだろうし、強制させられている感じがする。

あくまでも、人々にそれとなく望ましい行動を選択するように促すことが『ナッジ』だ。

悪い『ナッジ』


一方で悪いナッジと言われる『スラッジ』というものもある。

・ECサイトでメルマガや追加オプションがデフォルトになっている

・解約方法が、非常に分かるづらい、手間がかかる。

など。

そう言われれば!と思い当たる方も多いのでは?

栄養指導をする事が多い管理栄養士は、望ましい食習慣に促す対応としてどのような声かけが効果的なのか学ぶ必要がある。

「油の多い食事は控えてください」
「塩分は控えて、なるべく薄味に」

と言っても、その通りに動いてくれない事が多いだろう。

先日noteに投稿した「今やろうとしたのに言うんだもんなぁ〜」は、まさにこの内容だと感じた。


押し付けられるとやりたくなくなる。
正論を言われると反抗したくなる。

人間の行動、心理は複雑のようで単純で、
単純なようで、ややこしい。


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