20年間悩んできた人材のマネジメント。「能力」と「実力」の違いに気づいて、「楽」で「自然」になった話(その1)
今日は「職場の基礎代謝(R)」メソッドの根幹となる「能力」と「実力」の違いについてです。
さて、みなさん!「能力」と「実力」の違いについて、今まで深く考えたことはありますでしょうか?
能力とは〇〇している
実力とは〇〇している
辞書を引けば意味は出てくるのですが・・・
ここでは、新卒2年目の23歳(部下がいる)~会社を3つ経営していた43歳までの20年間、人のマネジメントの問題で苦しんできた末に5年前に編み出した「職場の基礎代謝(R)」メソッドの定義をお伝えいたします。
能力とは「保有」しているもの
実力とは「発揮」しているもの
聞けば「なんだ!そんなことか!」となるのですが・・・
43歳でこの考えにたどり着いてからの5年間(現在48歳)というもの、人生や仕事がとても「楽」な気持ちとなり、極めて「自然」に過ごせています。
もう少し分かりやすく、
能力はスペック
実力はパフォーマンス
と捉えて、以下の公式で考えるといいかもしれません。
能力(スペック)×〇〇=実力(パフォーマンス)
例えば、新しい「ハイスペック」のパソコンを購入したとします。
最初は「ハイスペック」どおり「ハイパフォーマンス」(保有する能力どおりの実力発揮)で動いてくれます。
しかし、デスクトップにファイルを置きっぱなし、ゴミ箱もいっぱい、タブをいくつも開けていると、次第にパソコンが「不安定」になり、重たく感じるほどに「実力(パフォーマンス)」が低下してしまいます。これは
能力×不安定=実力低下(↓)で表現できます。
保有している能力は高いのに 実力が発揮できていない。状態です。
実はこれ、人材や組織においても起こっている。
と考えるといかがでしょうか? 例えば、花粉症。
2020年2月15日に、パナソニックから発表された「社会人の花粉症に関する調査」によると、以下の記載があります。
花粉症の社会人に、花粉症の症状が自身の仕事のコンディションに影響しているかを聞いたところ、79.0%が「影響がある」と回答しました。
また、1日のうち花粉症により仕事のパフォーマンスが低下していると感じる時間は平均で約2.8時間となりました。
これらの花粉症による労働力低下の平均時間を元に試算した、花粉症の社会人の労働力低下による経済損失額は、1日あたり「約2,215億円」と推計されました。
この花粉症のケースでは、
能力×不健康=実力低下
能力×集中力不足=実力低下
能力×睡眠不足(寝不足)=実力低下
が考えられます。
そこで、職場に「不」は存在しないだろうか?と考えてみると、
「不機嫌な上司」「不明瞭な指示」「評価への不信感」「価値観の不一致」といったように、数多く出てきます。
実は、私が43歳まで行っていたマネジメントのひとつとして「不明瞭な指示」がありました。急ぎ・しっかり・きちんと・普通の4大不明瞭・・・
〇〇さん!この資料・・・“急ぎ”でお願いします!
この件は、もっと“しっかり”報告してくれないと・・・
えっ!なんでそうなるの?それぐらい“普通”は分かるんじゃない?
いかがでしょうか?
ここでいう“急ぎ”の定義は人によっても異なります。
「不明瞭な指示」で「価値観の不一致」が発生し仕事が進まず
「不機嫌な状態」に自ら陥り「職場の雰囲気」が悪くしてしまう。
今にして思えば・・・
能力がある同僚や部下に恵まれていたのに、
不〇〇な指示や対応で、
能力×不〇〇=実力低下(↓)なマネジメントでした。
当時は、同僚や部下に迷惑をかけたな・・・スイマセンと反省しきりです。
次回は、この「能力」と「実力」の違いに気づいたきっかけ。
そして、その後の私のマネジメントの変化についてお伝えいたします。
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