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タラの芽のお話


知名度でしょうか、それとも日本人が好む素材なのでしょうか? 

タラの芽の天ぷら

いずれにしても、タラの芽天ぷらのご注文数は、他の山菜料理、季節料理に比べてもダントツです。 

ではタラの芽とは? 

落葉低木、ウコギ科タラノキ属のタラノキの新芽です。 

日本全土の山野に群生していて、葉や茎には鋭いトゲがあるのが特徴。 

葉が開く前の10㎝に満たない新芽を摘み取って食用とします。 

その歴史は、非常に古く・・奈良時代から高級品として扱われてきました。 

植物性油脂とタンパク質を豊富に含むので「山のバター」なんて言う別名もあるとか。 

我々、職人の間でも、あまり知られていない事です。 

確かに厳しい冬の寒さを乗り越え、春に出す新芽には栄養価が凝縮されます。 

β―カロテン、ビタミンC・Eが豊富でカリウムやマグネシウムも多く含まれていて、に注目したいのは糖の吸収を抑制するエラトサイドと言う有効成分です。 

糖の吸収を抑制すると言う事は、そうです糖尿病の予防や改善に繋がる。 

はは、最近はこう言うフレーズに自然と目が止まってしまいます。 

肝心の味わいはコクのある旨味と、ほろ苦いアクセント。 

油が吸収されて旨味に変わった苦味と、塩味の調和はドンドン酒を進めてくれます (笑 

と言う事で、タラの芽天ぷら。 

山薬としての効果も充分にあります。 

季節に一度は必ず楽しみたい一品です。

タラの芽の天ぷら
 


   (文:武ノ内津久根)

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