朽ちた先の光
今年になって行きたい展示があった。
お友達を誘って蜷川実花展に行ってきた。
私が初めて蜷川実花さんを知ったのは中学生の時。
桜井亜美さんという人が書いた小説を
夢中で読んでいた時。
色鮮やかで
少し独特な写し方をしている表紙。
最後のほうのページに
写真:蜷川実花
と表記されていた。
“蜷川”の
読めない漢字を前に、
誰に聞くでもなく分厚い漢和辞典をめくってた。
テレビで蜷川幸雄さんが出ていた時に
父が
しょうこが好きって言ってる蜷川実花のお父さんだよ
そうやって教えてくれた。
親の七光りがあるなら逆もあるのかと
真剣に思った私は
蜷川実花の名前でテレビにでてるの!?
と言ったら
どっちも実力者だと少しばかり窘められた。
蜷川幸雄さんよりも
私は蜷川実花さんを先に知っていた。
そんな人の撮る写真は、
クレジットを見なくても。
“ああ、絶対蜷川実花が撮ってる”
そうやって分かる
だって中学1年生からずっと見てきてる写真だ。
今回は写真展じゃない。
本当に蜷川実花展だった。
はじまりは
朽ちた向日葵が出迎える。
圧倒的な光を放った後の、朽ちていく美しさ。
はじまりから、終わりを告げる残酷さの中にある美しさを描ける人はこの世に何人いるんだろうか。
暗い中に光が集まって、
小さな箱が並んだ中に雑踏の音と映像が流れる。
何かになりたいと憧れだけが強くなって、
でも何になりたいか分からなくて。
自分は何もできないと思い込む。
人が沢山与えてくれている光に気がつくのは、
本当に本当に些細なきっかけ。
光がくれるやわらかさは、影に憧れながらも人の強さをひきだすのかもしれない。
造花と生花の組み合わせの展示は
一瞬と永遠が交差してうまれていく今みたいだった。
自分がこれだって信じたなら
それを疑わず周りの雑音を跳ね除けて
つきすすむ強さ
それはわがままではなく
アナタ自身がもつ光の美しさ
最高だった
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
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