東京マラソン2024への道 [パワトレ マラソン Lv.4 編] 307/364
はじめに
この note は、これまで東京マラソン2021(2022年開催)、東京マラソン2023の2つの大会を完走し、いよいよ今年はコロナ禍前に当選した出走権の持ち越しで、次の東京マラソン2024(3年連続、通算4回目)に出場することになっているアラフィフ市民ランナーのトレーニング記録です。
マラソンのトレーニング方法としては、ランニング用パワーメーター STRYDを両足に装着するSTRYD Duo(ストライド・デュオ)を使ったスティーブ・パラディノコーチ監修による16週間の「STRYD マラソントレーニング(レベル4)」に取り組んでいます。
東京マラソン2024までの期分け
東京マラソンまでピリオダイゼーション(期分け)は下記のとおり。
【ブリッジ】10/23~11/12 メンテナンスフェーズ
【本練習】11/13~12/3 ベースフェーズ12/4~12/10 テストウィーク12/11~12/31 ベース/ビルドフェーズ
1/1~1/7 テストウィーク ← イマココ
1/8~1/28 ビルドフェーズ
1/29~2/4 テストウィーク
2/5~2/18 ピークフェーズ
2/19~3/2 テーパーフェーズ
3/3 レース(東京マラソン)
【回復】
3/4~ リカバリーフェーズ
今週のスケジュール
今週のスケジュールは以下のようになっています。
☑ 1/1 (月) 休養
☑ 1/2 (火) ウィンドスプリント
☑ 1/3 (水) タイムトライアル(全力走3分) → 休養
☑ 1/4 (木) イージーラン → 休養
☑ 1/5 (金) イージーラン
☑ 1/6 (土) ウィンドスプリント
□ 1/7 (日) タイムトライアル(全力走3km)
今日のトレーニング
スティーブ・パラディノコーチ監修による16週間の「STRYD マラソントレーニング(レベル4)」が進行中で、8週目に突入。
55日目の今日は、
イージー(有酸素/リカバリー)ラン + ウィンドスプリント 50:00」
ワークアウトの目的は以下のとおり。
- ランニングストレススコア(RSS)を「42日平均」以下に保ちながら、身体に簡単な有酸素性の刺激を与えること
ウィンドスプリントを追加する目的は、
- ランニングメカニクスをトップエンドに近いスタイルに変更し、土曜日のロングラン(レースを使った給水・補給練習)に向けた準備をすること
ワークアウトの構成は、
・ドリル
・ランニング
・ストレッチ(プランク3種含む)
という指定になっています。
結果
今日も寝坊しちゃいましたがw、明日はレース(タイムトライアル3km)だし「このままだと明日まともに走れないなw」と思ったので、なんとか午前中に外に出て軽めのウィンドスプリント。天気予報は晴れで気温 6℃、湿度61%。風速1m/s。今日は短いワークアウトなので、公園まで行かずに近所ので長い直線が取れるルートで。ラン前の「ドリル」をしっかりこなして、早々にランニングを開始。
前回(先週)の同じワークアウトでも書きましたが、今年の箱根駅伝を観てて、その場で足踏みしながら、
「みんなキロ3分を切るスピードで走ってるけど、やっぱりケイデンスは 180 +/- 5 spm くらいだな…」
ということを学習したので、今日もなるべく 180spm 前後をキープ。
分析
STRYDのデータを見てみると、
引き続き、今日も「ランニング革命」のロマノフ博士のポーズ・メソッドのランニングフォームと、ギャロウェイ先生のCHP(Chest Up, Hip Forward, Push Off)メソッドを意識してのランニング。
今日はお試しで「3本目だけ踏み込まない」「4本目はしっかり踏み込む」といったデータを取ってみました。
細かい数値データを見てみると、
意図的にケイデンス180spm 前後で走ってみましたが、やっぱり
「あ、これだと楽に速く走れる!」
といった感覚があって、今日のウィンドスプリント区間はほぼ「マラソンペースで走ってる時の感覚」にとても近いものになってきました。
(うまいこと脱力が出来てる?)
正しい姿勢で前傾をキープしたランニングフォームで、ケイデンスを上げてごまかさないように気をつけながら、ストライド長だけ楽に伸びていくような感覚を4回(10秒×4本)ほど、集中してのランニング。
先週よりストライド長の数値自体は地味な感じですが、かなり楽に(なんだったらこのままフルマラソンを走れそうな感覚で)走っています。
Strava の GAP(推定平地換算ペース)のデータだとこんな感じ。
STRYD のデータと Strava のデータから、ウィンドスプリント(疾走)区間のパワー、ペース、GAP(推定平地換算ペース)をピックアップしてみると、
ラップ2 277W 3:34(GAP 3:38)/km
ラップ4 269W 3:14(GAP 3:43)/km
ラップ6 250W 3:21(GAP 3:45)/km
ラップ8 273W 3:13(GAP 3:37)/km
となっていて、前回の同じワークアウトに比べて、今朝はパワー出力がかなり上がって、スピードもやや速くなっていました。また、今日はお試しで「3本目だけ踏み込まない」「4本目はしっかり踏み込む」といったデータを取ってみましたが、ランニングパワーを見ると「ラップ6(250W)」、「ラップ8(273W)」となっていました。
結局のところ、ランニングパワーとは、
パワー出力を上げる = しっかり踏み込む
となっていて、この時に
「重心の位置が良くないとうまく加速できない」
ということがわかります。また、ランニングフォームを改善しようとする場合、まず姿勢を直す必要がありますが、走行時の踏み込み動作が入ってきた時に、
「胸を張り、腰を前に出した状態をキープする」
といった姿勢維持の筋力(コア、体幹)もかなり必要であることがわかります。この辺を鍛えていないと、猫背になったり腰が落ちたりしてしまいます。走るとふくらはぎが痛くなるような人は恐らくこのパターン。
(実際に速く走っているところを真横から動画で撮ってみるとわかります)
また、ランニングフォームを改善していく場合、ゆっくり走りながらではうまくいかず、ウィンドスプリント~インターバル、遅くともペース走やテンポ走のスピード帯で行わないと、この姿勢維持があるスピード帯でキープできるかどうかがわからないだろうと思います。(ランニングフォームを改善する場合は姿勢をキープしながらほぼ自分の最高速で行った方が良い)
仮説ですが「そんな感じなんだろう」とワークアウト終了時には思っていました(あとでひっくり返るデータが出てくるので太字の部分をそのまま鵜吞みにしないでください)。
エネルギーコスト(c)とランニングエコノミー(RE)
今日の「ウィンドスプリント」のエネルギーコスト(c)とランニングエコノミー(RE)を計算して、これまでのデータと一緒にまとめると、
となっていて、結局「疾走(ウィンドスプリント)区間をうまく走れていたのかどうか」がこれではわからないので、もう少し分解して、ウィンドスプリント区間の個々(各ラップ)にエネルギーコストとランニングエコノミーを計算してみると、
エネルギーコストとランニングエコノミーが標準ランニングエコノミー ( c値:0.98 kJ/kg/km、 RE: 201 ml O₂/kg/km)より小さな数値、つまり、
もっとも無駄なく効率的に走れたのは「踏み込まないようにした 3本目」
でした。びっくり!
「パワー出力が大きかったり、スピードが速ければ、効率がいいはず」
という思い込みがそこにあったことがわかります。冷静に考えると、
「より少ないパワーで、よりスピードが速いこと」
がトレーニングとしては重要なことであって、ただ単に「パワー出力を上げる」とか「スピードを上げる」というのは、エネルギーコストやランニングエコノミーから考えた場合、ほとんど意味がないことがわかります。正確には、ランニングの効率を考える場合、
「パワー出力を上げるなら、もっとスピードが出ている必要がある」
「スピードを出すなら、楽に(パワー出力を上げずに)できる必要がある」
といったこともわかってきます。
つまり、よくトレーニングでやってしまいがちな、ゼーハーするほど追い込むような練習は、故障リスクが大きくなるだけで、ランニングの効率という観点から考えると、そんなに意味がない(がんばって練習してる気がするだけで本当はあまり練習になってない)だろうということがわかってきます。
フットパス(足の軌跡)
そこで、STRYD Duo(ストライド・デュオ)からフットパス(足の軌跡)を3次元で捉えることができるようになったので、今朝のウィンドスプリントで一番スピードが遅かったのに一番効率が良かった「ラップ3(実線)」と、スピードは一番速かったのに一番効率が良くなかった「ラップ1(点線)」を比べてみます。
なんと、まったく見たことないフットパス(足の軌跡)となっていて、上から見てるのに左右差が大きすぎて解析不能。どこから手をつけていいのかまったくわからない状態(笑)… ということで、とりあえず、パス。
明日、タイムトライアルを走る前にドリル(動きづくり)を入れて、実際にどうなるかちょっと様子を見てみたいと思います。
横から見た場合は、比較的わかりやすいフットパス(足の軌跡)となっていて、効率の悪かった走り方(点線)の方が、接地直前に少し上に上がってしまっている(無意識で足の裏を地面にバーーン!とやろうとしてた?)ことがわかります。明らかに、爪先を無駄に上げすぎることなく、ソフトに接地する方が良さそうです。
後ろから見た場合も、これまでに見たことないフットパス(足の軌跡)となっていて、左右差が大きすぎて解析不能(笑)。…ということで、改善方法も思い付かないし、こちらもパス。
明日のタイムトライアルでは、走る前にドリル(動きづくり)をちゃんと入れて、走行中は正しい姿勢で前傾し、ケイデンス180spm前後をキープしながら、踏み込まないように走り続けてみて、実際にどうなるか、ちょっとそのデータを見てみたいと思います。
トレーニングで良かったところ
・ワークアウト全体を通して、ケイデンス180spmをキープしながら、キロ3分前半のスピードでも余裕を持って(リラックスした状態で)走ることができた
・ウィンドスプリント区間で「このくらいの強度だったら、フルマラソンでもイケそう」という感覚があった
・ウィンドスプリント区間は緩やかな加速とし、力まずに流動的な状態をキープできた
・ランニング終了時もかなり(スタミナの)余裕があった
・トレーニング効果は「ベース」で回復は16時間 (睡眠不足判定)→ 22時間(+6時間)だった
トレーニングで改善すべきところ
・正月ボケから早く脱却して、早朝のトレーニングに戻ること
・がんばりすぎず、そこそこのトレーニングを粛々と継続すること
・引き続き減量計画を継続して現実的なレーシングウェイトを見極める
(ただ体重を落とすのではなく、筋肉量を上げて、体脂肪率を下げる)
・栄養と睡眠をしっかりとって身体を回復させる
・レースに合わせて早く起きる習慣づくりのため、なるべく早く就寝する
・栄養管理や疲労回復にフォーカスし、日々のトレーニングからしっかりと回復することでフィットネスの向上につなげていく
・かなり寒くなってきているので体調管理に注意する
・お正月が過ぎても飲み過ぎたり食べ過ぎたりしない
明日の行動目標
明日のお題は、
「テスト(タイムトライアル3km) 51:00」
セッションの目的は、
- STRYD の自動 CP(クリティカルパワー)の 最適化
- テスト形式のトレーニング(フィットネスの成長に大きな刺激を入れる)
※明日は河川敷の小さなマラソン大会の「3kmの部」に出場します。3kmのレースはこれまで走ったことがないので、どう走っても自己ベスト!w