「長月の精進料理」 2023年9月
暑さ寒さも彼岸まで…とはよく言ったもので、猛暑の今年もちゃんとここのところは朝夕はひんやりとしてきました。
9月は夏の疲れがどっと出るときです。なんとなくけだるい毎日かと思います。
そんな時には和のハーブや刺激の多少あるもの、そうして冷たいものではなく、体に優しい温かいものを取るようにして、夏の疲れを早く癒しましょう。
ご飯は大量の大葉に困ったときに良く作っている大葉の醤油即席漬けを載せました。
汁は焼いたバターナッツ南瓜とグルタミン酸たっぷりなプチトマトを具にしました。
メインは麻婆豆腐。塩麹の味でさっぱり白い麻婆豆腐です。
副菜1は旬の無花果をワンタンで包んで揚げ焼きしました。食べるとき揚げてジャム状態になった無花果がとろんと出てきておいしいです。やけど注意ですが。
副菜2は、重陽の節句も意識して菊花と茸をお浸しにしました。味噌汁は出汁15:味噌1、浸し地は出汁10:淡口醤油1で覚えておくと便利ですよ。比率を覚えておくとレシピに縛られなくなります。また毎度レッスンで話していることですが、必ず味見してくださいね。
そんなことで今月の献立です。簡単ですから、ぜひ初秋の献立に使ってください。
1.大葉漬けご飯、2.焼きバターナッツ南瓜の味噌汁、3.白麻婆豆腐、4.無花果の揚げワンタン、5.菊花と茸の浸し
1.大葉漬けご飯
材料:米700CC、水840CC、おろし生姜大2、大葉30枚
漬け地:砂糖小2,醤油大3,みりん・ごま油大1、七味適宜、白いりごま大1
1) 米は洗ってざるに上げてから浸水し、20分は置いて炊飯する。
2) 大葉は2cm四方に切って、調味料に30分は漬けておく。
3) 1)ごはんに2)を載せ、おろし生姜を天盛する。
2.焼きバターナッツ南瓜の味噌汁
材料:バターナッツ南瓜200g、プチトマト4-5個、オリーブオイル大1
1) バターナッツ南瓜は皮をむき、厚さ5㎜、2cm四方に切り、オリーブオイルで焼いておく。
2) プチトマトはヘタをとり、1/4に切っておく。
3) 昆布出汁を温め、トマトを入れて数分煮て、味噌を溶き入れてから1)と豆乳を加え、薄いようなら味噌を足し、椀に盛る。
3.白麻婆豆腐
材料:絹ごし豆腐2・1/2丁、グルテンミート(戻して)150g、干し椎茸2枚、実山椒大3
生姜みじん切り大1,白みそ大2,塩麹大1,片栗粉大1(水大3)、香菜適宜、ごま油適宜、ラー油少々
1)豆腐は1.5㎝四方の賽の目に切っておく。水切はしなくて良い。
2)干し椎茸は一晩水に漬け、2cmの長さにスライスし、グルテンミートは戻しておく。
3)フライパンにごま油を敷き、生姜みじん切りを入れて香りが出てきたら、豆腐、干し椎茸、グルテンミートを入れ、さらに炒めて調味し、最後に実山椒を刻んだものを加え、水溶き片栗粉で加減を見ながらゆるくとろみをつける。
4)盛り付けたら、刻んだ香菜を天盛し、好みでラー油を回しかける。
4. 無花果(いちじく)の揚げワンタン
材料:無花果(小)3個、胡桃適宜、ワンタン皮各3枚、揚げ油適宜
ソース:醤油60CC、ピーナツバター(無糖),はちみつ各大2,ごま油・酢各大1
1) 無花果を5㎜幅にカットして、割った胡桃と混ぜててワンタン皮に包む。
2) ソースの材料をよく混ぜ合わせておく。比率は4:2:2:1:1で!
3) フライパンに油を多めに敷き、1)を揚げ焼きする。
4) 器に3)をもり、食べるときにソースを回しかける。
5.菊花と茸の浸し
材料:菊花10輪くらい、酢適宜(ゆでるとき)、甘酢50CC
占地・マイタケ各1パック、榎木1/2パック
浸し地:出汁100CC、淡口10CC
1)菊花は花のみむしり、たっぷりの湯に酢を少々入れてさっとゆで、冷水にとり冷ましてから甘酢につけておく。
2)占地、マイタケ、榎木は2cmに手でばらして浸し地で軽く煮て、冷水で冷ましておく。
3)1),2)を盛り付け、2)の汁を張る。
9月のデザート
創作和菓子・空羽kuu 「月うさぎ」
レシピ&原稿:温石会 入江亮子
(北鎌倉たからの庭<旬を楽しむ精進料理> 9月の献立より)
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