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人の生き方の多様性は、検索ワードに現れる
この記事はGoogle広告で広告で、ある機能の名称をGoogleが変えた背景を説明している記事です。
インターネットが普及し、私たちの生活は大きく変わりました。
その中で、検索エンジンは私たちの情報収集の手段として欠かせない存在となっています。
検索ワードには、世の中の人々の興味や関心、さらには生き方の多様性が垣間見ることができます。
私はGoogle広告に携わって17年になります。
この名称が変わった事が、実は感慨深いところもあるので、記事にしたいと思います。
専門的な内容ではありますが、できるだけ一般の方でもわかるように書いてみます。
何がどう変わったの?
Google広告で広告を出す時に、どのキーワードで広告を出すかを登録します。
その時に、登録タイプというものがあり、その中に「部分一致」という名称の登録タイプのものがありました。
その登録タイプは、登録したキーワードに関連するものと判断されれば、登録したキーワードでなくとも広告が出るというものです。
なので、意図したキーワードに広告が出る場合もあれば、広告が出ないということもあるし、意図しないけども関連しているキーワードに広告がでると言うこともあるというもので、良くも悪くもいろんなキーワードに広告がでると言うものです。
この「部分一致」という名前が、今回「インテントマッチ」という名称に変更される。というのが今回変わった点です。
名称が変更された背景
この変更は、GoogleのAI技術の進化に伴い、ユーザーの意図をより正確に捉えることができるようになったためです。
部分一致という名称では、もはやその機能の本質を表現しきれなくなったため、インテント(意図)に焦点を当てた名称へと変更されました。
なぜ意図を捉えることが大事なの?
いまの消費者は、単に商品を探すだけでなく、その背景にある意図や目的を持っています。
たとえば、「旅行」と検索する人が、観光地を探しているのか、ビジネス出張の情報を求めているのか、意図は様々です。
ですが、観光地を探している人も、ビジネス出張したい人も、同じ言葉である「旅行」と漠然とした言葉で検索することがあります。
広告は、同じ言葉だけど、人によってその意図が違う事を汲み取って、その人が求めている広告をださないといけません。
もし、見当違いな広告が出てしまったら「Google使えねーな」と思われてしまうわけです。
逆に、その意図に応じた情報を提供できれば、消費者の満足度は高まり、企業にとっても効果的なマーケティングとなるわけです。
しかし先にも言ったように言葉としては全く同じ「旅行」という言葉で、言葉だけでは判別しようがありません。
ですので、Googleはその人の検索履歴やサイトの閲覧履歴などからその意図を汲み取れる仕組みを作ってきたわけです。
求めている答えの精度が、より高ければ、よりユーザーに喜んでもらえるし、広告を出稿している企業も、よりその商品情報を求めているユーザーに届けることができる。
ここに技術を注いできたわけです。
なぜ検索行動が複雑になってきたの?
以前は、パソコンで検索するのが主流でしたが、歩きながらでも検索できるようになったり、買い物先や出かけた先などで検索できるようになり「検索する状況」が圧倒的に増えました。
単語だけでなく、文章や画像での検索、さらにはAIを活用したチャットボットによる検索も増えています。これにより、検索クエリはより具体的かつ複雑になり、広告がその意図を正確に捉えることが求められてきています。
他国では、検索する際は、マイクで喋って検索させる。
という人も多いそうです。
そういう意味で「検索する」というモノへ求められる事が、以前より遥かに色々な事が求められるようになっていきました。
変更前の「従来の部分一致」は何が問題だったの?
先でもお話したように、登録したキーワード以外にも広告が出てしまいます。
意図したキーワード以外で顧客から申込みがある場合は良いのですが、意図しないキーワードで広告が出て、広告費用が請求されるのに、顧客から申込みもない。
こういう状況が生まれやすいのが部分一致です。
従来の部分一致では、検索クエリと広告の関連性が低くなることがあり、これにより、消費者にとっては無関係な広告が表示されることが多く、広告出稿している企業側としても、広告の効果が低下するという問題がありました。
昨今のインテントマッチ(部分一致)はどう変わったの?
インテントマッチは、AIを活用してユーザーの検索意図をより深く理解し、関連性の高い広告を表示することを目指しています。
これにより、消費者のニーズに合った広告が提供され、広告の効果が向上しています。(らしいです)
大手企業での事例:楽天モバイルやKINTO、JTBではどういう成果があったの?
楽天モバイル、KINTO、JTBは、インテントマッチを活用することで、広告のパフォーマンスを向上させました。
楽天モバイルでは、インテントマッチを導入してから1カ月でパフォーマンスが安定し、9割の広告運用をインテントマッチで行うようになりました。
これにより、コンバージョン数が増加し、広告の効果を最大限に引き出すことができたとの事です。
部分一致(インテントマッチ)の使い方が上手い人が上手い広告運用者だった
この記事でGoogleも書いているように、部分一致は関連性が低いキーワードにも広告出稿されてしまうケースが多々あるものです。
とは言え、これは機能であり、ルールであり、そういう仕様なので、誰かに文句を言ってもすぐに変わるものではありません。
なので、如何に部分一致をコントロールする事が成果を左右するところでもありました。
要は扱いが難しいものなのです。
時々、他人の広告アカウントを見ることがある
時々、自分以外の広告運用者のGoogle広告の中を見ることがあります。
その時に、部分一致キーワードの使い方を見ると、どのくらい理解があるのかがよくわかります。
かなり数少ないですが、
これは素晴らしいな。と思うものもあったりします。
※もちろん広告主がいるので必ずしも広告運用者の意図が100%反映されているわけではないですが。
名前が変わるのはちょっと感慨深い
Google広告のみならず、Fecabook広告でも、それ以外の広告でも、広告関連は新しい機能の追加や仕様の変更などのアップデートがとても速いです。
ですが、この部分一致という呼び方は、17年やっていますが、ずっとこの呼び方でした。
キャリアを積み始めてから、いつしか人に教える立場になり、これから始める人に、最初の方でよく質問されるのがこの部分一致でした。
これからは
「部分一致」ってなんですか?
ではなくて、
「インテントマッチ」ってなんですか?
と、聞かれるわけですね。
若干、違和感あります。笑
皆さんの専門職種でもそんな事ってありますか?
と、専門的な職種の話をしてしまいましたが、
皆さんの専門職種でもそんな事ってありますか?
もし、あればコメントで教えて下さい。
参照
[1] https://primenumbers.co.jp/blog/listingads/how-to-start/
[2] https://www.plan-b.co.jp/blog/ad/52501/
[3] https://consent.google.com/m?cm=2&continue=https%3A%2F%2Fads.google.com%2Fintl%2Fja_jp%2Fhome%2F&hl=en-US&m=0&pc=acm&src=1
[4] https://www.data-be.at/magazine/google-ads-start-guide/
[5] https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/consumer-insights/consumer-trends/intent-match-cases/
[6] https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/consumer-insights/consumer-trends/why-intent-match/
[7] https://blog.dfplus.io/news/datafeednews-202407-ec/
[8] https://www.nikkan.co.jp/articles/view/508187
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