健康な歯が生活の質を上げる
みなさんは日々、「歯」をどのぐらい大切に思っていますか。
そして、どのぐらい日々のケアを心がけているでしょうか。
毎食後必ず歯磨きし、歯間ブラシも使っているという人もいれば、
お昼は仕事だから歯磨きを1日2回だけとか、
朝起きたらすぐに歯磨きする人や、
いや食後じゃないと意味ないという人も
いろいろなタイプのケアのする人がいるのではないでしょうか。
今回は「なぜ歯は大切なのか」という視点でメモってみます。
参考にさせていただいたのは、森下真紀さんの著書「世界の一流はなぜ歯に気をつかうのか」です。
なぜ歯は大事なのか
歯を健康に保つことは、Quality of Lifeの充実に直結します。
つまり身体の健康や、メンタルにもかかわってくるのです。
少しおおげさだと思われるでしょうが、科学的にも立証されているようです。
特に注意しなければならないのが歯周病
〔歯周病とは〕
歯周病とは?ざっくり理解しておきましょう。
日本臨床歯周病学会によれば、歯と歯肉の境目に細菌が蓄積され、その細菌によって引き起こされる炎症性疾患のようです。
▽ 歯ぐきが赤い
▽ 腫れる
▽ 歯磨きをしていたら出血する
▽ 口が臭い
などなど、よくあるあれです。
きっと多くの方が経験があるのではないでしょうか。なぜなら歯周病は日本人の8割が罹患していると言われている病気だからです。
歯周病の怖いところは、虫歯とちがい、痛みを感じにくいため、気づきにくいそうです。(silent diseaseと呼ばれているそうです)
(自慢じゃないですが、僕は生まれてこの方虫歯になったことがないので、歯磨きしなくても大丈夫じゃん、と余裕ぶっこいて、マジメに歯磨きをしていない時期があり、気づいたら歯磨きのたびに出血するわ、冷たいものを食べるとめちゃくちゃしみるわ、歯が非常に不健康な時期がありました)
歯周病を放置しておくと、気づいた時には手遅れで、歯を失ってしまうなんてこともよくあるみたいです。
では、歯の健康が、具体的にどう身体やメンタルに影響していくのか、見ていきましょう。
歯の健康なくして身体の健康なし!
歯の健康が全身の健康につながっているなんてちょっと大げさ、って思われるでしょうが、これを聞けばそうでもなさそうだと思えるのではないでしょうか。
さて、質問ですが、「口の中」と「肛門」、どちらが汚いと思いますか?
バカなことを聞くなよ、と思われるでしょうが、「肛門」よりも「口の中」のほうが汚いという見方もあるようです。
私たちの体の中には大量の細菌が生息していますが、肛門周囲の細菌数は約30億個だそうです。とんでもない数ですよね。さすが肛門!
でも衝撃的なのは、口の中の細菌数は、健康な人でも約2000億個だそうです。。。まさに桁違いというやつです。
そのため、細菌数という観点から言えば、口のほうが汚い、というわけです。
(ただし、口の中が健康であれば悪さをすることはない「常在菌」なので、健康に影響を与えることはなく、共生関係にあります)
少し肛門の話が長くなってしまいましたが、それぐらい細菌もいる場所なので、口の中の健康を保つことは非常に重要といえます。
その証拠に歯周病が糖尿病や肺炎などさまざまな全身にかかわる病気に関与していることが分かってきたそうです。
身近なものでいえば、インフルエンザ。
インフルエンザのウイルスは、口の中に侵入後、のどの奥にとりつき、増殖して、悪さを始めるそうです。
そのインフルエンザウイルスの増殖を手助けするのが、口の中の細菌(口内細菌)です。口内細菌はウイルスが増殖しやすい酵素を生み出し、感染しやすいように働きかけるそうです。
つまり、口内細菌が多ければ多いほどウイルスに感染しやすくなり、その逆もしかりということになります。
ちなみに、インフルエンザの薬のタミフルは、インフルエンザウイルスに直接作用するのではなく、口内細菌が生み出す酵素の働きを妨げるための薬だそうです。それによってウイルスの感染を防いでいるとか。
歯周病は認知症も引き起こす
(自分も含めて)まだ若いから気にする必要なんて思っていると大間違いです。今のうちからしっかりケアしておかないと手遅れになる、というお話です。
まず、認知症とは?ですが、特に認知症の中でも主流のアルツハイマー型認知症についてです。アルツハイマー型認知症は、要するにはボケることですが、物忘れなどさまざまな症状が出て、自身だけではなく、家族や友人など周りの人に大きな迷惑をかけてしまいます。
老いても、認知症だけにはなりたくない、と思っている人は少なくないのではないでしょうか。
では、この認知症と歯周病がどう関係しているか。
詳しいところは本書を読んでいただきたいのですが、アルツハイマー型認知症は脳の炎症が原因で起こる病気で、歯周病がその炎症を増強する可能性がある、ということのようです。
そのほかには、長年の歯周病がたたって、歯を失って物を噛めなくなると認知症のリスクが高まります。
「物を噛む」ことで、脳に刺激が伝達されますが、歯を失うとその刺激がなくなり、脳に影響が生じて、認知症になるリスクが高まるというものです。
歯みがきの目的
最後に歯みがきの目的をさらって終わりにしたいと思います。
歯みがきって何のためにするか、ちゃんと理解できてますか?
私はアホなんで、読んで字のごとくで、歯そのものを歯ブラシでゴシゴシみがくことだと思ってました。その上、生まれてこの方虫歯がなかったので、何の疑問もいだいてませんでした。
歯みがきの本当の目的は、プラークを取り除く、ことです。
そういえば、CMでプラークはよく耳にしますが、プラークってなんでしょうか?
プラークとは、細菌の塊です。食後8時間ほどで作られます。
食べカスとちがって、うがいでは落ちないぐらいネバネバしており、取り除かれなければ、どんどん厚みを増して、より密度の濃い細菌集団となって、病原性を増して人体に悪さをします。
プラークを除去するための正しい歯ブラシの仕方や選び方など詳しいことは本書を読んでみてください。正しい歯のケアの方法を身につけましょう。
さいごに
今回は、「歯」についてメモってみましたが、いかがだったでしょうか。
かなりハショッていますが、それでも濃い内容だったのではないでしょうか。
歯についてもっと知りたくなったり、今日の歯みがきから少しでも意識が変わり、みなさん一人ひとりの健康を保つためのヒントになれればうれしいです。
歯を大切にして、心も体も健康に保ちましょう!
それではまた次回の投稿をご期待ください!
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