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言いたいことのひとつも伝えられないのがお別れだったりする‥。

この話は実体験によるところが
多いのですが
実際に私が担当するお見送りのなかでも
提案していることのひとつでもあります。

コロナ、インフルエンザの流行や病院側の対策。
仕事や私用で忙しい日々。

何度も会いに行けない中で
伝えたい想いばかりが先行して
ふと会えば
目の前で泣かないようにとか
悲しませないようにとか
色んな思いが邪魔をして、蓋をする。
そんなことが何日も続きます。

お別れが近付いているとは感じながらも
信じられないし、信じたくはないし‥
心の葛藤が
余計に辛くなり
顔を合わせる時間が減ることもあるでしょう

何よりも不安で不安で
押しつぶされそうになり
視野は狭くなる一方‥

結果的に言えたことや伝えられたことは
100%には満たないものではないでしょうか

人間がもつ感覚のなかで
亡くなる最期の最期まで残っている感覚が聴覚だと言われています。
そこで伝えられるのも私自身「ありがとう」がやっとでした。

私がいつも今の仕事でお願いしていることのひとつに
この写真にあるような手紙、メッセージカードがあります。

私はこれを「おくりふだ」と読んでいますが
これを書いてもらうようにお声掛けしています
言えなかったあれやこれや
人目を気にすることなく我慢せずに
蓋をせずに伝えてほしい‥

どうぶつだから読めないですよね。 
なんておっしゃる方も中にはいらっしゃいますが
そうではなくて
想いをしたためることを重要視してほしいのです。
これを書いてみることで故人や亡くなったどうぶつたちだけでなく、この死と向き合い想いを表現することこそが自分自身を支えることへ繋がります。

私がこのように家でも伝えているせいか
当時10歳の息子はこのような手紙を
亡くなった義父に宛てて
書きました。

乱筆且つ誤字脱字がありますがご容赦ください

私はこの棺に納めるために書かせた手紙を
勝手に読ませてもらいましたが
涙が溢れて止まりませんでした。
普段はそうでもない彼がちゃんと理解していることを知りとても嬉しく思いました。

そしてきっと義父と息子の間には今でも
愛と友情とこの手紙の想いとで繋がっているんだと思っています。

どうかこの記事を読んでくださった皆様も
普段から言えないようなことが
きっとお別れの時には「言っておきたいこと」に
なると思います。
そこで後悔することのないように
時間をつくってくださいね。
そしてお別れの際にお手紙をしたためること
これをぜひなさってください。

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