人は、なぜ働くのだろう?
自分の中で、働くことの意味が変わった
ひとはなぜ働くのだろう?
その日、その月、食べていくため?
安定した生活をおくりたいから?
出世して社会的地位を得て他人から認められたいから?
社会の一員として受け入れられたいから?
人がはたらく理由はひとつではなく、人によってもさまざま。
上記全て正解だと思います。
僕が、新卒で働き始めた時も、お金!社会的地位!てな感じでした。
でも長く働き続けると、それなりの収入も、安定も、ある程度の社会的地位も得たところで、もっと別の何かを求めるようになりました。
そしてそのことが、サラリーマンを辞める決定的要因になり、そして新たな事業を起こすきっかけにもなってます。
ちょっと哲学的な入りですが、後半は自分が残りの人生で成し遂げることについても言及していきます。
会社内での自分の存在価値を定義する
お金や社会的地位とは別の何かを求めるようになったと言いましたが、それは何なのかといえば、”会社の中での自分の存在価値”です。
自分の生活の大半を占めている仕事。その仕事に対して
『自分がやったからこそ、こんなアウトプットを出して貢献できた。とかパフォーマンスがだせた!』といった感覚を求めるようになり、
いつしか、会社の中で自分の存在価値を常に俯瞰してみるようになってました。
自分が生まれ持った先天的な感性とか能力、後天的に習得したスキル・経験値をかけあわせて、自分の個性・独自性のようなものを構築して、自分の存在価値を自分で定義することを毎年繰り返していました。
そうやって自分で自分の存在価値を定義しないと、何か漠然とした不安に苛まれたんですよね。
今考えるといろんな背景があったのだと思います。
自分の存在価値を定義できないと…
・人生目標としていた、世の中に爪痕を残すなんてできない
・会社のお荷物になってしまいそう
・人として生まれてきた意味がわからなくなりそう
・何者にもなれずに人生が終わりそう
こんな感じで、一回考え出すと何か迷いの森に迷いこんでしまいそうで怖かったんですね。だから、そんな不安をかき消すが如く、とにかく「自分はこれが好き・得意」「逆にこれは不得意・嫌い」みたいなものを鋭利にしていき、会社や上司にもそれを伝え続けました。
おかげで、会社が本来育てたかった高平均ジェネラリストとは真逆の、少々トガった感じに仕上がってしまったんですが・・笑
ちょっと偏った考え方かもしれませんが、その当時はジェネラリスト=誰でもなれる=存在価値が低くなる。つまりこの世界はとがったやつしか勝たん。みたいに考えてしまっていました。
僕は、世界観をつくることが好きで、自分でも得意だと思ってます。
例えば、目の前にひとつの商品が生まれたら、その子の個性を見出して、世界観を醸成して、人に世間に伝えていくことです。
こうやって伝えたり、こうして見せたら人はこういう風にイメージするだろうなとか、こんな感情になるだろうなとか考えながら商品(ブランド)の世界を作り込んでいくのが好きです。
逆に、世の中の生活者を見て、個性をゼロから作り出す所もやります。
実際に、マーケッターはいつもプロジェクトのリーダー的立ち位置なので、進行時は、関係者全員に対してビジョンの共有をロジックやら、クリエイティブやらを駆使して巻き込んでいって、自分の思い描いた世界の絵を実現していく感じです。
もちろん自分1人では何もできないので、周囲のサポートありきなのですが、そのアウトプットのためには妥協せず、ストイックすぎて時にサイコパスといわれることもありました(個性に対するお褒めの言葉です笑)
幸いなことに、会社もそんなサイコパスを受け入れていただき、自分でも自分の才能やスキルを確信して成長することができました。
そうした環境で働けたことは自分にとってとても幸運だったと思いますし、そうやって個の強み・才を見極めて、それを活かしたチャレンジ目標を与えて続けてくださった会社には本当に感謝に尽くせません。
だからこそ、自分ならではのアウトプットをしっかりだして会社に貢献するという確固たる意志をもち当時は仕事に臨んでいました。
その価値は、会社外では価値となるのか?
話は戻ります。
こんな感じで、会社にとっての自分の価値を尖らせていった先に辿り着いたのは、新たな船出でした。会社という一国から外海に出て、自分の価値を感じて生きていたい。という気持ちが芽生えたのです。
会社組織の中の歯車として働く限り、その価値は会社では認められますが、一歩外に出れば何者でもないわけです。
たとえ血の滲むような努力で生み出した商品が爆発的に売れても、そのムーブメントが定着してひとつの文化を作り出したとしても、世間的に見れば、それはその会社が生み出したものであり、自分という個による功績ではないのです。
逆にいえば、商品が大失敗に終わってもその責任は個が負うことなく、会社が背負います。
マーケッターはそういうプロフィットもダメージもない透明な職業です。
しかしながら、もともと新卒で事業会社のマーケッターを志したのは、
世の中に価値や文化を生み出して、自分が生きた証・爪痕を残すという人生目標(というか野望)を達成するためでした。
なので、社会における自分の本質的な価値を定義するという作業は、
「おいお前!お前には何ができるんだ?」
「世の中に対してどんな貢献ができるんだ?」と
禅問答するような感じで、人生目標を叶えるために必然なワークだったのかもしれません。
こうして自分の存在意義を会社の外に求めはじめたことは、当初の目標に向かっていく道に戻ってきたような目が醒める感覚でした。
おそらくそれは自己実現欲求のことだと思う
自己実現欲求というのをご存知でしょうか?
米国の心理学者 アブラハム・マズローが提唱した欲求ピラミッドというものがあります。これは人間の欲求は大きく5つの根源欲求によって構成されており、その人が存在するステージによってその根源欲求は変化するというものです。
こんなピラミッドの形で、下から上にハシゴをかけて上がっていくイメージです。
先進諸国で生きる大半の人は、生理的欲求や安全欲求は基本的に満たしていて、3番目以上の所で欲求が満たされずに悩むことが多いそうです。
そして、時代とともにこの欲求も移り変わっているといえます。
高度成長時代〜バブル期前後は、社会的欲求の時代。
会社組織が存在感を持ち、その組織に受け入れられたい・属したい欲求を多くの人が持ち、バブル崩壊後には恋人や家族に受け入れられたいという欲求が恋愛もののトレンディドラマという形になって流行りました。
まさに昭和の終わりから平成のはじめくらいは社会的欲求の時代でした。
そして承認欲求の時代。インターネットが生まれ、スマホが生まれ、フェイスブック、インスタなどのSNSが生まれると、誰かからいいねを貰って注目されたいという承認欲求全盛の時代になりました。これが平成〜令和はじめですね。
で、時代はこれからまた変わっていき、新たな欲求、そしてマズローが言う所の人類最後のもっとも高次元な欲求段階に差し掛かろうとしています。
それが、自己実現欲求です。
それは、おそらく僕が抱いている欲求なんだと思います。
ちなみに、社会的欲求→承認欲求→自己実現欲求の順番なんですが、その満足度合いは人それぞれ異なるようで、自己実現欲求を抱いている僕が、しこたま人から承認されたかというとそんなことも全然ないです。
時折飛び級する人もいるくらいで、僕自身もそんなに多くの人から承認されなくても良いと思っていたので、承認欲求は軽く通り過ぎ自己実現欲求を満たすことに関心が移っている状態なのかと思います。
あくまでピラミッドというのは形式的な概念図として理解しておくといいですね。
承認欲求を満たすためのSNSが終焉にむかう時代
これはマーケッターとしての僕の予測ですが、そろそろ承認欲求の時代が終わりに差しかかる頃合いだと感じてます。
SNSが発達したおかげで「個」にスポットライトがあたるようになりました。その個を出すことで、他者からの承認欲求を満たすことができるようになりましたが、人々は「ばえる」に没頭するその先で、真実の自分に対する満足度をあげるための壁にぶつかります。
擬似的な自分で人からどう評価されるか?ではなく、リアルの自分自身がどれだけ納得できるか?といった感じです。
SNSが始まって20年近くがたち、新たな変化の潮目がきていると感じるのです。(SNSや承認欲求が消えてなくなるということではなく、それはそれで存在し続けると思います)
上記の欲求ピラミッドが説明しているように、人間の根源欲求自体がアップスライドして移り変わっていくのだと、令和はそんな時代なのかなと思います。
そしてそのことが、『働くこと』や『働く意味』についての変化をあおることになるのだと思います。
個性の時代、自分の★を見つけてストイックに。
個性は十人十色、そして好きも趣味も特技もそれぞれあります。
僕はそれを、その人を一番輝かせてみせる★(スター)と表現しています。
そんな★を見つけることができたなら、それを研ぎ澄ます作業をやり続けることで、輝きはもっと増していきます。
そして★をもつ人が増えて、いろいろな★が一つの目的をもって共同体になったとき、今までには出せなかったスーパーアウトプットが出るみたいなことが起こり、新たな価値やビジネスが生まれる。と僕は予想しています。
金銭報酬で人を縛るいわゆる「会社組織」という概念とは違って、何かの志・思想・信念に突き動かされて集まった個々たちがひとつの生産集団になり、そういうのが集まってはアウトプットをして、解散するを繰り返しながら価値をつくる。なんていう世界ができるのかもな〜と想像したりもします。
自分の★をもっと見つけやすく、伸ばしやすくしたい。
自分の★はひとそれぞれで、自分の中にあるもの。
だからベース自分と向き合わないと見つけられないことなんだと思います。
加えて客観性も要します、自分を知る他人からのフィードバックを受けて★を見つけていき、繰り返して研ぎ澄ませていくわけです。
簡単に言いましたが、★を見つけることや、その★でどの社会に貢献していくのかを見つけるのは決して容易なことではありません。
なぜなら自己実現を叶えようとする過程で、邪魔が入るからです。
人間は、精神的・物理的ノイズをシャワーのように浴びながら生きています。それは既成概念・強迫観念(こうしないといけない)・周囲の意見といった精神のノイズ、疲労や加齢といった物理ノイズです。
これらの不協和音を、僕は人間に寄生するノイズ=パラサイトノイズと呼んでます。このノイズが、★を見つけようとするあなたを邪魔します。
スマホが登場して、ノイズがよく聞こえるようになってしまった、日々の重労働から疲労感、気付けば加齢によりう体力や気力は減り、しわや白髪も増えやる気も下降していく中で、正直★の発見どころではありません。
だから、僕は★を発見することをサポートするビジネスを起こすことにしました。
僕は僕の会社で、ひとつのブランドをつくります。
それは自己実現をしたい人をサポートするブランドです。星が輝くには太陽の光が必要ですが、まさに各個人がもつ★に対して太陽の立ち位置となるブランドをつくります。
活動フィールドは国内外。全容はまだお伝えできませんが、ブランドの設計図、提供物、中期も直近もマーケティングプランは作り終えていて、あとはこれをいっきに形にしていくフェーズに入っています。スタッフを入れていま資金調達に動いています。
時代の大波にのれるかわからないけど海には出る。
承認欲求の時代。FacebookをはじめとしたSNSが時代を席巻して米国企業が勝利したように、人間の根源欲求が大きく動くタイミングで時代も変わります。
その変化を助けるのが最先端のテクノロジーです。それを駆使して欲求を満たすことで世の中も大きく変わっていくと確信しています。
AI、仮想現実、ブロックチェーン。
これら技術が世の中に出てきて少々経ちますが、それ自体が勝手に伸びることはないと思います。時代時代の人間のいかんともしがたい欲求を解決するからこそ、その技術は爆発的に広がるわけです。
そのいかんともしがたい人間の根源欲求が、いま移り変わろうとしている。
その大波が数年でやってくると確信しています。
その根源欲求を、テクノロジーをつかって満たすことができた人が次の時代のザッカーバーグですw
それは何人(なんぴと)にもチャンスがあり、日本人にもあるはずです。
ただし、SNSができる以前、人が人をデジタル上で承認する意味やそんな世界など誰も想像できなかった世界が今は普通に存在するように、これからくる世界も予想はできても、誰も断言・確証は持てません。
だから波の乗り方など誰も教えてはくれないし、その大波に乗れる保障なんてない、むしろ溺れるリスクさえあるけれど、世の中誰もが海に出るのは自由(
溺れたら溺れたで誰かが浮き輪を投げてくれるはずだ笑)
だから今から自分で自分なりのサーフボード(or 浮き輪笑?)をつくって、その大波にのるためのパドリングの練習をしておこうと思います。
だって、せっかくサラリーマンをやめたのだからw
と、タイトルからは予測もできない壮大な話になってしまいましたが、このNOTEで徐々に明かしていきますのでプラモデルを組み立てるような感覚で見ていただければ幸いです。