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監督 第3話:哲学者

大部屋に住む若い哲学者は、よく読書をしていた。

彼は話好きだった。

ヒッピーの人生観については、こんなことを言っていた。

「彼の言うことは、論理的に考えても正しい。多くの人は、人生には目的があると思っているだろう?ほかの人を幸せにすることだったり、自分自身が幸せになることだったり」

「そうだね」

「すると、ほかの人を幸せにしたり、自分自身が幸せになったり、何だっていいけれど、その目的は何だろう」

「それが最終目的なら、さらにその目的というのはないんじゃないかな」

「だとしたら、それが最終目的だと、独断的に信じているにすぎない」

「なるほど」

「つまり人生には、それを生きる人が独断的に信じている目的があるだけで、本来の目的などは存在しないんだ」

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