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コロナショックから学ぶ "新しいカタチ"

昨年末のウイルス確認以来世界中へ感染が広がり、猛威を振るう新型コロナウイルス。
その影響は人命のみならず、世界経済への打撃も凄まじいものになりました。

日本においても、ライブハウスでのクラスター確認が相次ぎ、
音楽コンサートや大人数での集会は続々と中止、大型ショッピングモールも次々に休業となり、ついには就活生のための合同企業説明会までも中止に追い込まれてしまいました。
多くの就活生が就職難に陥るだけでなく、廃業に追い込まれたり、コロナ解雇せざるを得ないほど追い込まれた会社も多々あります。

いまだに収束が見えず、いつ経済活動が復旧するかも見通しが立たず、
「これから一体どうなっていくんだろう...」
社会人の方々でも学生の方々でも、多くの人がそんな先の見えない不安を抱えているのではないでしょうか。

僕もこのコロナショックで大きな影響を受けまして、
インバウンド業界なので、会社全体で海外からの旅行がキャンセルがキャンセルが後を絶たず、一時期は会社全体が休業になりました。
当時は実家に住んでいたので、お家の家事を手伝ったり祖母の買い物をお手伝いしたりと、何気ない日々を送っていたのですが、
ある日、ふと気づきました。

”お店の従業員がマスクしてるって、前まではクレームもんじゃね?”

そう、これまでにはそんなこと認められるはずなかったんです。
接客する人がマスクするなんて、顔を見せないなんて、あり得ない。
実際に、僕が勤務していたホテルチームでも、マスク着用について議論がありました。

「感染拡大防止のために、不特定多数と接触する接客側にも責任があるため、着用を義務づけるべきだ。」
「リッツ・カールトンなら、マスクを着用するか?しないと思う。」
「私たちの接客方針に、マスク着用は背く!」
「通勤時のみマスク着用を義務付けよう。」

当時は僕を含めた4人くらいしか着用賛成派はいなかったんですが、
感染の拡大に歯止めが効かず、世界中に広がっていったことで状況は変わりました。
ホテルチームでも考えが変わり、結局はマスク着用になったんです。

これと同じくして、僕の職場だけでなく世の中全体の認識が変わりました。
”誰もが全員マスクして当たり前”
そんなご時世では、飲食店の店員さんがマスクしていても、
レジの店員さんがマスクしていても
ディズニーランドのキャストさんがマスクしていても
”当たり前というより、むしろそうあるべき”
という風に変わりました。
逆にマスクしていなかったら白い目で見られるくらいですからね汗

僕が思うにこれが表しているのは
”世の中の正義は相対的”
ということだと思います。

その当時の情勢や大多数の大衆的思想によって、
世の中の常識やあるべき姿というのは簡単に移り変わるんです。
別にそれが悪いこととは思っていなくて、
それはもはや人類社会の運命のような気もします。

つまり何が言いたいかというとなんですが笑
サービスのあり方も、これと同じように変わると思うんです。
僕はずっと前から気になっていたことがあって、

”どうしてサービス業の人ってこんなに肩身狭い思いをするのか”

これがずっと気になっていたんです。
よくあるじゃないですか、
サービス業の人って年末年始もお盆休みも長期休暇なんてあり得なくて
「全店舗で統一定休日にします!」
とかいうツイートがあればTwitter上で湧きますよね。
「この社長いい人」「ホワイト企業」「いつもありがとう」

いや、普通に考えて
サービス業の人だって休んでいいじゃないですか。
誰だって同じ人間なんです。
休みの日は友達と約束して出かけたいし、お買い物したいし、
週末はみんなで居酒屋行って乾杯したいし、
長期休暇とって家族孝行したいんです。

でもなぜかサービス業はそれができない。
「誰でもできる」「社会の底辺」「縁の下の力持ち」
いろんな意見あるんですけど、
実際働いているのは現場の人なんで
どれだけ温かいコメント寄せられてもやっぱり寂しいんですよね。

サービス業って、
働く人自身が幸せじゃないと、お客様に笑顔与えられないんですよ。
経験した人も多いと思うんですけど、
家族とか、友人とか、ましてや恋人と喧嘩した日なんて
ほんっっっっっとに仕事手につかないんですよね笑
いつもならミスなくこなす仕事も、ミス連発したり
気づいたら心ここにあらずだったり...。
喧嘩は自己責任なので八つ当たりはダメですが、
それと同じで、
お客様から無礼な扱いをされたり理不尽な罵声を浴びせられたり、
上司からも同じなんですけど、
そういうのも接客態度にものすごく影響出るんです。

でもこれを、
「接客業なんだから」
で済ませないで欲しいんです。
実際にしたことない人ほど、そう言います笑

基本的に感情を抑えるのってすごく人間にとってストレスなんです。
けれども「仕事だから」って顔に出さず、1人のお客様に真摯に向き合う...
これって、そうそうできることではありません笑
不特定多数の、それぞれ違う人がお店をどんどん出入りするんですね。
心の広い人もいれば、小さなことで声を荒げる人もいる。
これが自分の予測できない範囲で次々に起こるります。
激しい精神的エネルギーの消耗と言えるんじゃないですか?笑

世の中の多くの人の笑顔って、
休みの日の外食先で美味しいもの食べたり、アパレル定員さんや美容師さんとの楽しい会話だったり、カフェの友人との会話だったり、
そういう日常の楽しみから溢れてくると思うんです。
これに限らず人それぞれあると思うんですけど、それを支えているのって
やっぱりサービス業の人なんですよね。

僕が思うに、そういう人の笑顔が守られてこそ、
もっと多くの人々の笑顔を生むことができると思います。
だからこそ、
サービス業につく人でも
多少のお洒落はしていいと思いますし、
休みもしっかりとって良いですし、
”現場=社会的地位が低い”
とかいう固定概念は本当に似合わないと思います。

とにかく、
多くの人の笑顔を守るサービス業の人ほど、
いつもその人らしくあって欲しい。

(これがどんどん大きくなると、すべての人の人権的話題にまで広がるので、今は触れません。)
僕は心からそう思っています。


サービス業だから...
お洒落できない。
休み取れない。
お給料低い。

これはもう社会全体が卒業していいと思うんですよね。

お客様は神様?
いいえ違います。
お互い1人の人間なんです。
社会を支えているんです。
お互い尊敬されるべき1人の人間なんです。
僕が思うに、店員さんの態度と同じくらいに、客の態度も品位を保っていないと不平等です。

「お金払ってるんだよ」
そんな訳のわからない理由が通じる世の中じゃなくなって欲しいし、
サービス業を経営する人はぜひもう一度、
働いてくれている人のことについて考え直すべきだと思うし、
僕が将来そういうことを経営するときには、
一緒に働いてくれる仲間にそういう思いはさせないように、
”新しいカタチ” を作りたいですね。

実際にコロナショックを受けて実感したんですけど、
マスク着用の流れと同じように
”サービス業はお洒落ができて、休みが取れて、お給料も見合った分だけもらえる"
こういう流れに変えられることも可能ではあると思うんです。
もちろんいきなりは難しいかもしれませんが、
少しずつ、世間に普及していくことは可能であると思っています。

そのためには、そういう”カタチ”を実際に作ってみること。
「行列ができる、週末休みの飲食店」
そんなのを聞いただけでサービス業の人の希望の光になると思います✨

コロナに学ぶ”新しいカタチ”

やっぱり可能性は無限大にあると思います。
分かりきったように語る人ほど、わかってないですから笑

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