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2024年に将棋界で達成して欲しい記録

2024年の年頭にあたり、今年の将棋界で達成して欲しい記録をまとめておきたいと思います。達成されるであろう記録の予想ではなく、個人的に達成して欲しいと思っている記録なので、新年の初夢を見るように気楽に眺めていただければと思います。

史上初のタイトル戦20連覇(藤井八冠)

藤井八冠はタイトル戦デビューとなった第91期棋聖戦以降、19回のタイトル戦すべてに勝っています。既に大山十五世名人の最多連勝記録に並んでおり、1月に開幕する王将戦七番勝負で防衛すると、タイトル戦20連覇の新記録となります。これまでフルセットすら一度(第6期叡王戦 対豊島叡王(当時))しかなく、勝つのが当たり前になっている藤井八冠ですが、この記録がどこまで伸びるのか注目されます。2024年に全八冠を防衛すれば、27連覇になります。

年間最高勝率の更新(藤井八冠、藤本四段)

過去に年間勝率8割を複数回達成したのは、3回の羽生九段と2回の中原十六世名人しかいませんでしたが、藤井八冠はデビュー以来6年連続で8割以上を達成しています。今年度も12月末時点の勝率は0.846(未放映のテレビ対局を除く)となっており、7年連続となる可能性が高くなっています。
今年度はむしろ中原十六世名人が記録した歴代最高勝率0.855の更新に期待が掛かります。1-3月の対局は、王将戦七番勝負、棋王戦五番勝負、朝日杯、NHK杯となり、恐らく1敗くらいしかできない厳しい条件になりますが、注目したいと思います。
なお今年度は、2022年10月にプロ入りしたばかりの藤本四段も、12月末時点の勝率は0.857(未放映のテレビ対局を除く)となっています。勝ち進むに連れ、強豪との対局が増えるので厳しい条件になりますが、段位別予選を突破した叡王戦本戦や、初参戦を決めた王位リーグでの活躍を楽しみにしたいと思います。

史上最年少永世称号(藤井八冠)

藤井八冠にとって、今年の棋聖戦と王位戦は自身初の永世称号の資格が懸かる防衛戦となります。達成すれば、もちろん史上最年少記録になります。かなり達成確率の高い記録ですが、ここまで来たら是非達成して欲しいと思っています。

将棋界初の女性棋士誕生(里見女流四冠、西山女流四冠、中三段)

現在、西山女流四冠が棋士編入試験の資格獲得まであとわずかに迫っています。資格を得たからといって挑むかどうかはご本人の決断次第なのですが、是非挑戦していただきたいと思っています。
また奨励会からの女性棋士を目指している中三段は、第74回三段リーグでは12月末時点で4勝4敗(全18局)と昇段に向けては厳しい状況となっていますが、引き続き見守っていきたいと思っています。

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