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2024年の将棋界振り返り
年初に「2024年に将棋界で達成して欲しい記録」と題する投稿をしました。達成されるだろうという予想ではなく、達成して欲しいという願望を文言にしたものですが、年末となりましたのでこれらの記録がどうなったのか、振り返っておきたいと思います。
史上初のタイトル戦20連覇(藤井竜王名人)
王将・棋王・名人を防衛して22連覇を達成
ご存じの通り、藤井竜王名人はタイトル戦に初めて登場して以来、敗退知らずで奪取・防衛を続けてきました。今年も王将・棋王・名人を防衛し、当然のように新記録達成となりました。残念ながら叡王戦で伊藤(匠)七段に敗れて失冠し記録は途絶えましたが、今後もどんどん層が厚くなっていくであろう将棋界において、この記録はかなり更新が難しいものと思います。
年間最高勝率の更新(藤井竜王名人、藤本五段)
藤井竜王名人:0.852、藤本五段:0.850 達成ならず
藤井竜王名人は歴代2位、藤本五段は歴代4位と、中原十六世名人の記録(0.855)に肉薄しましたが、惜しくも届きませんでした。藤井竜王名人の7年連続8割超えは空前絶後の大記録だと思います。
史上最年少永世称号(藤井竜王名人)
藤井竜王名人が永世棋聖と永世王位の資格を獲得して達成
藤井竜王名人は棋聖戦と王位戦で5連覇を達成し、それぞれ史上最年少で永世称号の資格を獲得しました。特に棋聖戦は、年間2期行われていた時代の記録を更新したものであり、史上最年少でのタイトル獲得から5年での永世称号は価値の高い記録だと思います。将来的には夢の永世八冠も視野に入ってきましたが、意外に早く達成してしまうのかもしれませんね。
将棋界初の女性棋士誕生(福間女流五冠、西山女流三冠、中女流三段)
西山女流三冠が棋士編入試験に挑戦中
西山女流三冠が棋士編入試験の資格を得て、五番勝負に挑んでいます。ここまで2勝2敗となっており、1月22日に予定されている第五局に勝てば、女流棋界待望の女性棋士誕生となります。引き続き期待を込めて注目していきたいと思います。