タイのブックフェアの統計を読んだ(2024年10月16日の日記)
このあいだゲスト講義したときの準備で今年4月のブックフェアのちょっとしたデータを見ていたのだけれども、12日間の来場者数が125万人で、コロナ前にはまだ届かないが、それでも回復傾向。出展者数は300ちょっとでコロナ前より減っているが、ブース数は900程度で、これは出展者数の低下に比べるとほとんど減っていない(ひとつの出展者が複数ブースを出している)。売り上げはむしろ増えていて、およそ4億バーツ。コロナ前数年で特に高かった2018年よりも増えている。
いまやっているブックフェア(ブックエクスポ)でGMM俳優が来場してたくさんのファンとミーグリしている動画がいっぱい流れてきているが、BL&ライトノベル市場が2020-2021で5倍に拡大したという数字もどこかで見たし、単にGMMみたいなところの巨大ブースがひとを集めているから数字が水増しされている、というだけの話ではないような気もしている。
Daifukuみたいに日本の作品翻訳して出すところも行列はできるし、P.S.みたいな文芸とかファーディアオカンとかアーンみたいな学術・教養っぽいところも相変わらずひとは集まっているみたい。
一例だけど今年PUBATが出した読書行動調査だと、20-29歳でノンフィクションを読む層の読んでいるジャンルのランキングは、1位How to、2位試験勉強などに続いて、3位が歴史、4位自己啓発、5位以下が10位くらいまでほぼ数字が変わらずに、芸術・映画/ドキュメンタリー/観光/言語学/法・政治、という感じ。
フィクションを読む層だと、同じく20-29歳の1位がYA文学、2位に日本のマンガ、3-5が数字があまり変わらずロマンス、ファンタジー、サスペンス、6-11もあんまり数字変わらずに、短篇集(純文)、アジアの翻訳文学、西洋の翻訳文学、マンファ、BL、政治・社会文学、みたいな感じ。12-19歳だとBLが5位に上がる。
同じ調査によると12歳以上のタイ人の1日の読書量が平均93分になっており、これは2018年に増えた増えたと話題になっていたTK Parkの調査の80分よりもさらに増加中(ただしこっちは6歳以上)。