見出し画像

ビジネスコンテストに参加するメリットは何か。

私は数年前に、複数のビジネスプランコンテストに出場していました。関西最大級のビジネスプランコンテストでは最優秀賞と阪神阪急不動産賞、サントリー賞を頂いた他、世界規模のビジコンでは(日本留まりでしたが)日本3位を獲得した経緯があります。

そんな私が良く聞かれることの一つとして、「ビジネスコンテスト」に出ることのメリットは何か、というものがあります。ビジネスコンテストは規模間によってはスタートアップの登竜門的存在であり、一部の若手起業家の憧れでもあるでしょう。そんなビジネスプランコンテストに出ることに何の具体的メリットがあるのか気になるのは当然のことです。そこで今回はビジネスコンテストに出るメリットを体験談としてシェアします。


ビジネスコンテストに出ることには大きく四つのメリットが存在します。まず一つ目はビジネスに関する理解が深まる事。二つ目は資金的なメリット。三つめは広報的なメリット。四つ目は人脈的なメリットです。


一つ目のメリットはビジネスに関する理解度が深まる事です。ビジネスコンテストと一口に言っても様々なビジコンがあるので一概には言えませんが、ここではシード期(創業前~アイデア段階~創業初期)のビジコンのことを前提としてお話いたします。

ビジネスコンテストは自分の夢を語る場所ではなく、ビジネスの内容を理論的にプレゼンテーションする場所であると私は考えています。実際問題、自分の事業をとりあえず発表するだけではきちんとしたビジコンで結果を残すことはまず不可能です。何故自分がその事業を行うのかという理由から、その業界に関する理解、そしてその業界で生き残っていくための手法並びにその妥当性を問われます。この準備は一人で行う場合には半年、プレゼンに精通した教師がいる場合でも1か月から3か月程度を要する、労力が必要かつ重要な期間となります。

プレゼンテーションの用意をする時間は残念ながら売り上げを上げると言った生産的活動は難しいと考えた方が良いのですが、この期間は自らの事業を見つめなおすだけでなく、事業とは何かを学ぶ良い期間となります。


二つ目のメリットとして、資金的メリットが存在します。ビジネスコンテストでは賞金があるケースや、出資を受けられるケースが存在します。内容は開催概要に異なり大きく異なるので各自確認していただきたいのですが、とにかく資金を獲得する良い機会となります。

特に若手起業家に多い例として資金調達が難しい例が挙げられます。貯金が多いあるいは親がお金持ちである場合を除けば、銀行融資などを受けるのは非常に難しいと言えます。

(誰から出資を受けるか選択が難しいという理由を除けば、)先立つものが無くても、プレゼンで成果を残せば出資あるいは融資を受けられるというのは資金調達の方法として非常に有効であると言えます。また、仮に優勝等が出来なくとも格式高いビジネスコンテストであればVCや投資家が来る場合も多く出資を受けられる可能性は高くなります。というか、投資を受けるのが圧倒的に楽になります。


三つ目のメリットは広報的な利点です。私自身ビジネスコンテストに出ただけで新聞・ラジオ・WEB媒体含めて10以上の媒体に写真付きで掲載されました。私の場合は事業をスタートしていたので他の方法での広報戦略もあったと思いますが、全く事業をスタートしていない場合は広告費を掛けずに名前を売る方法はかなり限定されていると思います。そういう意味でビジネスコンテストに出て様々な媒体に掲載され、反響を図るという手法は手軽にできて費用対効果が高いと感じます。


最後、四つ目のメリットは人脈的メリットです。個人的には人脈という言葉があまり好きではありませんが、わかりやすいのでここでは人脈と表現します。

同じビジネスコンテストに参加する方々や、観客、並びに審査員など含めて、ビジネスコンテストに参加すると多数の接点ができます。製品、サービス次第ではそれらの繋がりの中から商品の購買につながるケースも当然出てきます。また、直接の購買につながらなくとも、ビジネスパートナーとして提携出来たり、普通に友達になれたりと、意外と面白いものです。紹介を得られるケースもあります。

また、たまたま仕事の関係で営業したりする際に先方がサービスの内容を知っていただいていたり、バーで飲んでたら声を掛けられるケースなども多数。通常、新規創業する場合はサービスは怪しい、興味ない、時間が無いと断られるケースが多いと思うのですが、実績が後ろ盾となり話が進みやすいケースなどが多数存在します。


ビジネスコンテストに参加するという事は時間も労力も必要な他、ビジネスアイデアが他の人に知られてしまうというようなデメリットなども存在します。しかし、上記のようにメリットも多く存在し、個人的にはビジネスコンテストに没頭する時期があってよかったなと感じています。これからビジネスコンテストに出ようとお考えの方に少しでも参考になればと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?