仕事の出来る人は、「スピード感」と「問題解決能力」が強い。
私は自ら会社を立ち上げて、日々考えてきたことがある。仕事ができる人になりたい、優秀な人になりたい。という事だった。残念ながらどこかのビジネススクールに通ったわけでもなければ、就職していないので社会人経験もゼロだった。だからこそ、自ら考えるほかに選択肢が無かった。
ありがたいことに、私が最初に行った事業は靴磨きだったので、経営者から、高給取りのスーパーサラリーマンと言っても過言では無いような方々と話す機会に恵まれた。結果、仕事ができる、優秀な人の定義とは何だったのか。それは「スピード感」と「問題解決力の高さ」であった。
結論、世間一般的に凄い!と言われるような人から、働いていないニートまで、この世の中には様々な人が存在するが、所詮は人間なのである。その人の脳みそだけ明らかに別の構造になっていることもなければ、優劣もないのだ。成功している人々は確かに、ある物事について詳しいケースもあるが、地球上の全ての事柄について知りつくしているわけではないのだ。
そのため、何かに挑戦する際には失敗することだって少なくない。むしろうまくいかないことの方が多いのではないか。物事が自分の思い通りに全て、向かうことなどほとんどないのだから。つまり、何が言いたいかというと、優秀である=全能である、何か特殊なスキルを持っているでは無いという事だ。
優秀な人は自分が無能であることを知っているケースが多い。私自身は、自分に自信満々でありながら表向き「まだまだです」なんて言ってた生意気な時期もあったが、彼らは本当に、心の底から「自分はまだまだである、完璧でない」と思っている。
スキルや技術などは基本的に座学で勉強できる範疇に無く、何かを挑戦する過程で得られるものである。そのうえ、優秀な人ほどすべての事について完璧に出来ないことを知っている為、スピード感を持って物事を進めていく。なぜなら、製品やサービス並びにそれらに付随する一切の出来具合は努力でどうにかなるものではなく、コントロールできるのは時間だけだからだ。
そして、スピード感の他に重要なのが問題解決能力の高さである。優秀な人はもれなくこの能力が高い。人生生きていると、何故か課題が次から次へと降ってくるものである。この課題は人によって大小さまざまである。「近所付き合いで揉めている」などから、「受験で思っている学校にいけない」というもの、さらには「会社が赤字になって倒産寸前である」などなど。しかし多くの場合はどうしようもならず、放置するか、解決に圧倒的な時間をかけてしまったりする。
私自身も創業当初、この問題解決が非常に嫌であった。靴磨きの事業を立ち上げたとき、店舗を出したが顧客は想定よりは来ないという問題に直面した。とりあえず店さえ開ければ簡単に顧客が集まると思っていたが、なかなかうまくいかない。とりあえず多くの人に会ってみても、立地条件上なかなか来てもらえない等心が折れてしまった時期もあった。一旦そうなると二進も三進もいかなくなり、もうどうしようもないやーと諦めてしまったものだ。
しかし本当は解決方法は他にあったはずである。お金がかかるかもしれないし失敗するかもしれないがもっと積極的に広告を出すべきだったのかもしれない。もしくは、お金のかからない方法で2個、3個と代替案を試すことが出来ればもっとスムーズに問題は解決しただろう。
問題解決をするには現状から何かを必ず変える必要がある為痛みが伴うものである。しかし、問題が起こっているにも関わらずそのままにすることもまた、痛みが伴うものであり、むしろ悪化させることが多い。優秀な人は問題が起こった際、現状と痛みを受け入れたうえで次にどうするべきかと考えることが出来るからこそ、優秀なのである。
冒頭にも言った通り、仕事が出来る人、優秀な人はスピード感があり、問題解決能力が非常に高い。すべての物事に精通したり、何か特殊な才能に目覚める必要は一切ないのである。自らをコントロールすることこそが、成功への第一歩なのだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?