見出し画像

創業に難しいアイデアはいらない

とある場所にて、会社員として働いている人と話す機会があった。その人は会社員として働きながらも、起業を志しているようだった。

最近はやっぱりインターネットを使った人が金を稼いでいるから、やはり自分もインターネットで攻めるべきか?Twitterはそろそろ難しそうだし、インスタも友達のストーリーを見るだけだし、やはりビジネスとするなら今はTiktokか?いやTiktokをするにしてもまず何を発信するのか。さらに言えば何で儲かっているのか。いややはり独自サービスを創るべきではー

結局考えれば考えるほど難しくなっていくし、答えが出てこない。一歩が出ない。結果、とりあえず会社員として働けば良いかという事で安定しているようだった。


前提として断っておくが、会社員ほど素晴らしいものは無いと思う。時間分働けば時給が貰え、福利厚生がそこそこしっかりしている。指示も上司から下されるので仕事も圧倒的にしやすい。

しかしそう分かっていながらも心の底で独立したいと言う人も少なくないはずである。そして、上記のように創業はしてみたいがアイデアが無い、何から始めて良いのかわからないという考えに落ち着くのが一般的だと思う。


前書きが長くなったが、今回NOTEに書くのはタイトル通り、「創業に難しいアイデアはいらない」という事である。学生の頃から含めて様々な事業に取り組んできた(つもり)なので、体験談をお話しできたらと思う。

世の中にはたくさんの事業が溢れている。例えば、AIを活用して商品の買取値段を瞬時に出すアプリであったり、水素エンジンの開発であったり、一見して何故こんなことが出来てしまうのか?と驚くばかりである。

これは大手企業だけではなく、学生起業家等でも素晴らしいサービスを創っている。25歳以下のビジネスプランコンテストなどは大阪・東京を中心にそこそこ開かれているので見に行ってもいいと思う。

私がビジコンに出ていた時は人工衛星から得られる写真データを活用して、農地計測並びに降水量などを測定して、その土地からどのぐらいの農作物が取れるのか。また、その場所で作物を育てるためにはどの程度水やりと養分をやればよいのかがアプリでわかる。更には事前にとれる収穫高がざっくりわかるから少額の融資がおりやすいなど。よく考えたものである。

私もそういった事業に触発され、「何か独自の...ほかにないサービスをー」と躍起になって頑張ったものであるが、事業を難しくすればするほど管理コストが上がってしまい身動きが取れなくなったり、何か問題が発生した際にうまく改善が出来なかったり、そもそもカスタマーコールセンターが無くて顧客にシームレスな対応ができないなど良いこと等一つもなかったのである。(さらに言えば、その不随サービスは本当に必要だったのかさえ不明である。)

結局仕事というのは、難しくするものではなく、簡単にしていくことが非常に重要である。しかし一度難しく作ったものを簡単に作り直すことは世間一般が思うより圧倒的に難しい。

創業する、起業する。さも難しいことをしなければならないと思うかもしれない。かっこよいことを求められると思うかもしれない。しかし現実は、当たり前のことを当たり前にすることが非常に難しい。例えば会社員なら営業、開発、経理、広報等様々な役割分担の上成り立っており自分の出来ないことは誰かがやってくれるものだが、独立するとメンバーがいない限り一人で回さなければならないので当たり前を行うこと自体が非常に難しい。

結局のところ、仕事は難しいことをするのではなくて一見難しそうなことだが自分にとって簡単なことを、出来ない誰かから依頼を受けてこなすことである。それが受託的な仕事かもしれないし、アプリやツール化して解決するのかもしれない。ただそれだけなのである。

創業に難しいアイデアは要らない。自分に無いものを作ろうとすると結局中途半端になることが多い。大事なのは現状自分に出来ることは何かを良く見つめなおし、武器を見つけ、走り出すことなのである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?