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日本の外に出たからわかる日本のこと~一時帰国を通して

2024年10月21日から10月28日まで任国外旅行の期間を使って一時帰国しました。約10か月インドネシアで過ごした後の帰国。帰る直前までなかなか実感が湧きませんでしたが、帰国後、気づいたこと、感じたことについて簡単に。

①    失って気づく日本食の美味しさ、美しさ


日本の料理で育って、自分の舌に合うからかもしれませんが、日本で食べる料理は圧巻でした。味もですが、盛り付けやお皿とかも。食事で感動して泣きそうになったのは人生初。食べるもの全て、1口1口に「美味しい」と言葉が漏れてしまうほど。これも、インドネシアで生活し、自炊ベースでたまに外食をし、日本食レストランに行っても、ちょっと味が違う日本食を食べていたからでしょう。インドネシアの食べ物は日本人の口に合うとも言われていますが、やはり故郷の味には敵わないようです。

食だけではありません。気軽に会って語り合える人、同じ熱量をもって取り組める仲間、集まれる空間(場所)、そこで過ごす時間についても、自分が思っているよりも自分にとって大切なものだったのだと気づきました。
「失って気づくことがある」とよく言われますが、これは人、モノ、時間、空間などあらゆることに言えることだと思いました。


②    時間通りだからこそ焦る


帰国中は地元に帰らず、東京に滞在していたので電車、バスを使って移動していました。
日本の公共交通機関は時間通り運行するため、人も時間通りに行動する。すべてのものが時間通りで、あらゆる場面で逆算の下「5分前行動」も当たり前

マカッサルでも基本的にバスを使っています。
インドネシアは時間にルーズ。時刻表なし。バス停で待っていてもたまに目の前を通過される。本数少ない。大渋滞。バスに限らず、練習や会議、イベントなども遅れてスタートする。時間通り、予定通りにいかないのがインドネシアの当たり前

当たり前だから、遅れてきても謝るという行為にはなりませんし、遅れてこられても待っている側の人も何も言いません。最近は自分も遅れることはたまに、よく、あります。

時間に忠実というのは自分にとっても相手にとっても大切なことだと思います。しかし、インドネシアでの生活に少し慣れてきていたため、全てが時間通りで自分も時間通りに動かなければならないというところに1分単位の戦いを感じ、「焦り」が生まれていました。習慣や慣れというのは怖いものです。


③    相手が丁寧だから


日本のサービスは素晴らしい。本当に素晴らしいと思います。レストランでもコンビニやスーパーでもホテルでも接客は素晴らしいものだと思いますし、バスや電車、飛行機などで近くにいる日本人も基本的に丁寧に接してくれます。

インドネシアの店員さんは座っての対応、スマホを触りながらの対応、電話しながらの対応、基本的に与えられた仕事しかしないため、レジが一個空いていて、他に店員さんがいるのにその店員さんがレジを担当することもない。それに対して誰も何も言わずに待ち続ける。車もバイクも人も横入りが普通。

日本人からしたらインドネシアのあらゆる場所で受ける対応は「適当」かもしれません。

ここからは僕の感覚ですが、相手が適当だから自分も適当で居られるというのもあるなと感じています。言い方を変えれば、気を遣う必要がない。ある程度の適当さが丁度いい。その適当さ、ゆるさが余裕を生んでいる気もします。先ほどの「時間」と同じ感じだなと。

「他人に迷惑をかけないように生きなさい」とよく聞きますが、インドでは「自分も他人に迷惑をかけて生きているのだから他人の迷惑も許しなさい」と言われるようです。

そんな感じ。


「日本は暮らしやすいが、生きにくい」


このような言葉を聞いたことがあります。日本にいるときやこちらに来てすぐのときはあまり理解できない言葉でした。こちらに来てすぐのときは、インドネシア人の「適当さ」にイライラすることもありましたし、今もたまにあります。しかし、10か月インドネシアで過ごした後の日本ではこれまで自分が観ていた日本とまた少し違った日本や日本人が観えました。

どちらもいい国です。どちらの人もいい人たちです。どちらの国の料理も美味しいです。それは間違いありません。どちらが良くてどちらかが悪いなんてことも絶対にありません。

ただ、バランスとりながら生きられたら1番いいんだろな、日本でも楽に、程よく適当に過ごせたらいいんだろうなとか思いました。

まとめると、
①日本や日本人は自分たちが思っているよりもすごい、もっと誇りに思って良い
②もっと肩の力抜いて生きてもいいかもしれない

もともとこの2年間で1度も日本には帰らないつもりでいましたが、一時帰国してよかったなと今では思っています。
日本から出てインドネシアに来たから日本の国や人のことがわかったし、インドネシアから出て日本に一時帰国したからインドネシアの国や人のこともまた少し知ることができました。

2026年1月に帰国したときはどう感じているか楽しみです。

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