1985 Vol.3〜佐野元春
今日は3月13日。佐野元春さんの誕生日!ということで、1985年シリーズも佐野元春さんでいきましょう。で、85年といえばコレですよ。
「エレクトリック・ガーデン」!!!!!!!!!!!
(「!」の多さは、この作品の衝撃度を表しています)
これはソニーではなく小学館からカセットブックという形態で発表されました。
佐野さん自身がプログラミングしたであろうエレクトリックな打ち込みサウンドに合わせてポエトリーリーディングした非常に挑戦的かつ実験的な作品です。
カセットと2冊の豪華な本が付いています。この本の内容がまた強烈にポップ・アートな雰囲気を放っており、当時中学生だった自分も夢中になって読んでいたものです。しかし何故か本がボードに張り付いておりまして読みづらいのなんのって。
それにしても前年「ヴィジターズ」でオリコン1位を獲得し、飛ぶ鳥を落とす勢いだった佐野さんが、いきなりカセットのみの発売でポエトリーリーディングですからね。とはいえ聴いてみると、意外にもこれはこれでポップなんですよね。ヴィジターズの延長線上にあるヒップ・ホップ的な側面もあり、少なくとも想像するほど難解な作品ではありません。
なんとシングルカットまでされてます!!(結局レコードも出してるじゃん...)
好評だったのか翌年にはエレクトリック・ガーデンの第2弾も出ます。しかし...
地味です。どうしちゃったんでしょうか。予算縮小。でも買っちゃいましたが。
これらをまとめたものが後ほどCDにもなりましたが、
このCDは何故かリミックスしてるんですよ。ドラムの音が全然違う。というわけで、結局めんどくさくてもカセットの方ばかり聴いてます。
何はともあれ「エレクトリック・ガーデン」は「こういう世界もあるのか!」と知覚の扉を大きく開かせてくれた非常に重要な作品でした。自分にとって「ポップ・アート」という概念を教えてくれたのはアンディ・ウォーホルでもビートルズでもなく佐野元春さんだったのですね。