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世界でもまれな1回蒸留(シングルディスティルド)で造られる焼酎。
こんばんは。SHOCHU Xの橋本です。
いよいよ春らしい天気になってきて、桜も全開。週末に花見をされた方も多いのではないでしょうか?(もちろん感染症対策には配慮をお願いいたします。)
花見をしながら飲む焼酎は本当に最高です。種類にもよりますが、秋から冬にかけて作られる焼酎を、暖かくなってきた春に飲むのは感慨深いですよね。
いつもご愛顧いただいている皆様とは、コロナが明けたらお花見で焼酎を一緒に飲みたいです。
今回は「世界でもまれな1回蒸留(シングルディスティルド)で造られる焼酎」です。
まず蒸留ってなんだっけ?
まずお酒は蒸留酒と醸造酒に分かれます。焼酎は蒸留酒です。
蒸留酒とは、醸造酒を「蒸留」させたものです。
そして上記のnoteに詳しく記載しましたが、
「蒸留」とは、蒸気を液体に変えることです。そうすることで出来上がった液体が純度が高くなったり、濃縮されます。醸造酒を蒸留すると結果としてアルコール度数が高くなったお酒が完成されます。
ここまでが蒸留酒の説明です。
では1回蒸留とは?
蒸留酒は普通1回しか蒸留をしないんじゃないの?と疑問に思われるかもしれませんが、実はウイスキーを初めとする世界の蒸留酒は基本的に2回以上の蒸留がされています。
(写真:ウイスキー造りでよく見られる銅製の蒸留機)
それに対して日本の本格焼酎は1回蒸留なのです。
なぜこの違いが生まれるのかというと、ウイスキーなどの2回以上蒸留をするスピリッツは、蒸留する前の元の液体(醪)のアルコール度数が5〜10度です。(この度数はお酒によってバラバラ)蒸留によってできるアルコール度数は、おおよそ蒸留前のアルコール度数の3倍と言われているので、例えば7度であると、蒸留しても21度までにしかアルコール度数は上がりません。なので通常は、この21度の液体をもう一度蒸留して65〜70度くらいに持っていきます。
しかしなんで焼酎は1回蒸留が可能かというと、焼酎は元の液体(醪)の度数が14〜17度もあるのです。
焼酎の度数は実は高かった?
ところで焼酎を造る際に何が大事になってくるでしょうか?それは麹です。
この麹で、清酒でよく耳にする並行複発酵という手法を用いる結果、元の液体(醪)の度数がこれほど高くなるのです。
並行複発酵とは(wikiから)
デンプンを原材料として最終的にエタノールを得る醸造のプロセスとしての発酵において、麹の酵素によってデンプンがブドウ糖に変化する糖化と、ブドウ糖が出芽酵母の働きによってエタノールに変化する発酵とが、同一容器の液中で並行して複数同時に行われる形態の発酵である。
この並行複発酵が世界でも類を見ないすごい発酵技術であり、アルコールを高い度数で造れるということは、本当にすごいことなのです!
ちなみに他のお酒と比較してみると、焼酎14〜17度に対して、
ウイスキー7度、ブランデー10度、白酒5度etc...
いかに焼酎の度数が高いことがわかります。
焼酎は蒸留前の度数がこれほど高いので、蒸留を1回すれば、40度前後のアルコールができるわけなのです。
では1回蒸留のメリットは?
ここまでつらつらと説明してきましたが、結論1回蒸留であると何が変わるの?と疑問に思われると思います。
蒸留というのは、回数を重ねて精製されるに伴い、原料由来の風味もクリアになります。(ネガティブにいえば失われます。)
しかし1回しか蒸留していない焼酎は、原料由来の複雑味が存分に残ります。なので、皆さんも感じたことがあると思われる焼酎のクセや芋の風味、麦の風味などが味わえるのです。
世界で見ても1回蒸留をメインとしているお酒は、メキシコの「メスカル」、ペルーの「ピスコ」、そして日本の「焼酎」この3つくらいなのです。
(写真はジョージ・クルーニーがプロデュースしているブランド、カーサミーゴス のメスカル)
そしてこれらのお酒は今非常に世界で注目を浴びています。特にメスカルは世界で大人気です。非常にスモーキーでクセなる味わいが、自分も大好きです。
まとめ
これら1回蒸留のお酒が世界的に人気になっているのも、今はお酒に限らずあらゆるものが溢れ、なんでもすぐに手に入る時代になりました。
そんな多様性に溢れた時代に、独特のクセがあるお酒がだんだんマッチしてきました。このような背景があり、私たちは焼酎が世界中で飲まれる日が来ると本気で思っています。
これからもいつもご愛顧いただいているお客様に真摯に向き合い、日本のSHOCHUが世界で飲まれることを夢見て、これからもSHOCHU Xを運営していきます。
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