論理に説得力を持たせる為のとてもシンプルな思考法
■今回のテーマは何?
私淑する先生から教えていただいた思考方法・分析方法をご紹介します。
勉強や説得などの場面で役立ちます。
ただ,とても非常に地味な方法です……。
■この言葉を繰り返すだけです
「要するに,どういうこと?」
この言葉を繰り返して,思考を整理するだけです。地味ですいません……。
例えば,プレゼン資料を作りました。
一言で即答できますか? 即答できるなら大丈夫です。即答できないなら,そのプレゼンは失敗します。
例えば,弁護士が,裁判官から聞かれたとします(実際にはこんな場面はありませんが(笑))。
一言で説明できますか? 一言で説明できないのであれば,事案分析が不足しています。説得力もないと思います。
例えば,本を読み終わった後,自分に質問してみてください。
即答できれば,あなたはその本を自家薬籠中の物としています。答えられなければ,読み込みが足りません。
■シンプルはパワフル
シンプルな話であれば,誰でも,その論理を理解できますし,納得しやすいです。「単純明快」という言葉もありますよね。また,論理は,シンプルであればあるほど,堅牢なものになりやすいです。
言い方を変えれば,「要するに」という言葉は,その物事の本質を浮かび上がらせるための思考ツールなのです。枝葉末節を捨象し,核となる要素を抽出する。そのためのスキームが,「要するに」です。
もちろん,この方法が常にベストな訳ではありません。細部にまで緻密に配慮して初めて成功する物事もあります。
また,世の中は,一言で説明できるほど単純ではありません。「兎角に人の世は住みにくい。」です。
ただ,「要するに」という思考方法を「使える」ようにしておくと,色々と役立つこともあるのではないかと思います。お役に立てれば幸いです。