航空イノベーションアカデミー【第4回】
こんにちは。
久しぶりの更新になります。
6月に入ってからは、いろんな方面でいろんなことがありまして…😅
記事にできるのはもう少しあとになりそうですが。
さて、今回のテーマは、毎回レビューを続けている航空イノベーションアカデミーについて。
前回の記事はこちら。
先日は第4回が開催された。
第4回は「エアライン業界の現状と動向、総合商社から見る航空ビジネス」
前回に引き続き、近年の航空業界の動向と、脱炭素への取り組みも含めたこれからの航空産業のあり方についてがテーマとなったが、今回はエアライン業界と”総合商社”という立場で長年やりとりをしてきた方からの講義。
コロナ禍とそこからの回復、エアバス社とボーイング社それぞれのマーケット予測分析や、次の機体開発の目処についてなど話は多岐に及んだ。講義の後半では、今までは前例がなかった、エアライン間での協業(コードシェアなど)について話があり、業界ならではの問題として非常に興味深かった。
要は、日本のエアライン大手2社(赤と青)はライバルであり、仲が良くない、と。ただエアラインの業務には長いバリューチェーンがあり、それぞれのバリューチェーンに対応するように各社が設備投資をしているのは非効率だ、というのだ。
バリューチェーンというと、調達、フライトオペレーション、整備、空港オペレーション、機内サービス、販売・マーケなどがあり、それぞれ大規模な設備が必要である。(それによって空港では必要以上の特殊車両が保有されているというような問題が発生している。)
そこで、今回のキーワードは『束ねる』
それぞれのエアラインが全てのバリューチェーンに対応できるように資材を確保するのではなく、機能ごとに束ねて、それを担当する部署なり会社なりポジションを作る。そこに新規事業の種があり、業務の効率化、さらには脱炭素化にもつながるという話だ。
たしかに、構造としてはよく理解できる。
だけど、ある意味すごく商社的な発想だと感じた。
きっと、そうできるならすでにそうなっている、でもそこには譲れない事情や各社のポリシー、問題点があるのだろう。
ただ、その後に話題に上った、人口減少が進み、地方航空の存続が危ぶまれる中で「地域航空の効率化」を促進するため、大手エアラインのグループ会社が手を組み、コードシェアを実現させたのは新たな流れとして注目すべきだと感じた。
講義の後、グループに分かれてディスカッション。
研究開発機関の人がいて、金融関係の人がいて、部品調達メーカーの方がいて、学生がいる。そんな多様なグループでなかなか話はまとまらなかったが、それぞれの立場からの貴重な意見を聞くことができた。
第4回目ともなってくると、参加者同士の交流も活発になってきて、最初の頃に比べたら色々話ができるようになってきた。こうした交流が深まっていくとより楽しいし、参加のモチベーションとなっていく。(親からは、就活とも関係ないし、航空業界への就職でもないのに、そんなにコミュニティ広げてどうするのよ笑、って言われたりもするけど、ただただ自分が興味を持って関わっていける分野について勉強できて、そのなかで社会人の方と交流できる、学生という立場でいるからこそ受け入れてもらえる話があり、話を聞いてくれる人がいる、それ自体が楽しくて、なんなら気分転換になっているような気がする。)
会場から駅まで帰る途中、一緒に参加している研究室の先輩と、今日の講義からどんな学びがあったとか、どう捉えたかとか、お互いのグループでどんな話があがったか話をするのも恒例になってきた。
次回は、技術開発から航空分野にイノベーションを起こす、がテーマになっていた。次回も楽しみだ。