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近未来! BODY SHARING

肉体からの解放

玉城絵美教授はBODY SHARINGという技術を開発している
もし、この技術が普及すれば
今まで制約を受けていた
肉体場所時間から
解放されることが期待できる

近年では、
ヴァーチャル(仮想)とリアル(現実)の区別が
つかなくなる技術が登場し、
新たなデバイス(装置)や概念が生まれている

その一例として、BODY SHARINGがある
これは、筋肉がどれだけ伸び縮みしたかわかる
筋変位センサを用いて、
人間の固有感覚を共有することを可能にしている
※固有感覚
関節や筋、腱の動きを検出する
体の位置や動き、力に関する感覚のこと

サイバーとフィジカルが融合する世界では、
人間の単純労働から解放されることが期待されており、
Society5.0などの概念が提唱されている
Society5.0:
サイバー空間(仮想空間)と
フィジカル空間(現実空間)を
高度に融合させたシステムにより、
経済発展と社会的課題の解決を両立する、
人間中心の社会のこと

知性の移行

これらの概念は、無形資産
(アイデア・技術・ノウハウ・ユーモアなど)を重視し、
知的資本主義に移行することを目指している

今後の技術革新に伴い、
サイバー空間とフィジカル空間の融合が進む世界では
自発的知性」が鍵を握る

玉城先生の述べる「自発的知性」とは、
人間の持つ独特の知性意識を指し、
それが移植複製可能であるという考え方を示す

これは新たな人間観として捉えられるもので、
伝統的な「個人(individual)」という概念から
分人(dividual)」へのシフトを示唆している

「分人(dividual)」は、フランスの哲学者ジル・ドゥルーズが提唱し、
現代のテクノロジー社会において
個人が単なる「ひとまとまりのもの」ではなく、
"様々なデータの束(ビッグデータ)"や
"多様なアイデンティティ"を持つ
存在として捉えられるという概念である

これは、個人が自身の多様な情報経験
クラウド上にアップロードすることで(SNSなど)、
投稿した内容が他者と共有される現代社会において
他者の影響が自分の内側に浸透してくることで
自分という存在がより多面的になっている
状況を正確に捉えている

例えば、
一人の人間がオフィスでは
プロフェッショナルな自分を演じ、
SNSでは趣味の自分を表現し、
家庭では家族としての自分
生きるような多面性多重性が生まれている

特にSNSやオンラインコミュニティが一般化した今日、
私たち一人ひとりが投稿や共有を通じて
多様な情報や経験をクラウド上に蓄積している

それに伴って、自分自身のアイデンティティ
固定的なものから流動的なものへと変化している

この考え方をさらに深めると、
テイヤール・ド・シャルダン(フランス人の古生物学者)が
述べるような「知性=カオス」の概念が出てくる

つまり、複雑性多様性を持つ情報の集合体が、
新たな形の知性集合意識を形成していく可能性がある

そして、リチャード・ドーキンスが提唱した「ミーム」の概念は、
アイディアや情報がどのように伝播していくかを示すものである
ミーム(meme):
脳内に保存され、他の脳へ複製可能な情報
伝達複製を通じて拡散し、変異選択を経て
進化していくという点で、遺伝子と似た性質を持つ
例えば習慣,技能,物語といった社会的・文化的な情報
(書籍やインターネットに広がる情報なども)

このミームの集約や複製は、Society5.0の構想とも関連しており、
個人情報知性が共有され、
集約されることで新たな知性意識が形成される
可能性を示唆している

しかし、最終的には、
この全ての技術や知性が
自発的でない」「自ら体験して思考することができない
という限界に直面する可能性がある

その理由として
体験のユニークさ:
人間一人ひとりの体験はユニークであり、
その体験をもとに形成される思考や意識もまた独自性が高い
AIやロボットが「体験」というものを持たない限り、
人間のような独自の思考回路や感覚を持つことはできないと考えられる

また、自発性と創造性という観点からも
人間の思考は予測不可能な素質を持っている
これは、過去のデータや経験だけでは
説明できない新しいアイディアや
発想を生み出す能力を意味する

現在のAI技術は、データに基づく予測や分析を行うものであり
真の意味での創造性や自発性を持つことは難しいとされている

これらの点は、テクノロジーと人間性の関係や、
人間が持つ独特の体験感受性の価値再評価する上で
非常に重要な議論となるかもしれない


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