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膨大な眼を持って見る

色眼鏡を持ってヒトやモノを見ている
世の中に絶対ていうものは存在しない

それでも科学という望遠鏡や顕微鏡など大きな動きや小さな現象を観察することで
なるべく多くの人が共通の理解を持てるように先人たちが努力してきた

しかし、そんな科学でさえも不完全

科学についての考え方→「科学には絶対があるだろう」と「科学の中に事実があるだろう」
と信じている人が多い

はっきり言えるが→そんなことは全くない

科学は多数決ではない
→科学的事実と科学的推論は別もの

(具体的な例)
遺伝子組み換え生物(GMO)に関する議論
• 事実:
遺伝子組み換え技術によって作られた作物や食品が存在する。
• 推論:
GMOは安全である、または危険であるという異なる見解。科学者間でGMOの安全性に関して広範な研究が行われているが、公衆の間ではGMOに対する安全性の認識が分かれている。科学的推論は、利用可能な証拠に基づいているが、新しい研究結果によって変化する可能性がある

科学も万能ではない

科学は反証(理論と合致しないデータ)を認めることで発展させてきた。
要するに、
失敗を潔く認めて仮説を書き直してきたことで進化した。

カールポパー(19世紀自然哲学者)によると
科学には反証が必要→「反証されない理論は科学的理論ではない」
いかにも正そうな科学的理論において→合致するデータだけ大量に集めても意味がない
例)黒い白鳥はいるか?
「全ての白鳥は白い」→たくさんの白鳥を発見しても意味ない
「黒い白鳥はいないのか?」という厳しい反証に晒されて生き残るものこそ科学的理論

真に科学的であるということとは?

→理屈だけで説明できるから真実である❌
→覆されうる曖昧さが残っていること⭕️

例)アインシュタインの一般相対性理論→実験的に検証できるかどうかを提唱
「空間が重力によって曲がっている」という説

大きな質量を持つ物質の周辺では空間がゆがむことから
→物質の近くを通過する光は直進することが出来ずに経路が曲がる

1. 反証可能性と科学の特性

  • 反証可能性
    科学の核心的な要素であり、カール・ポパーによって強調された。
    科学の仮説や理論は、実験や観察によって「間違っていることを示すことができる」という性質を持っている。

  • これは、無数の正の結果が得られても、1つの否定的な結果でその理論や仮説が誤りであるとみなされることを意味する。

2. 科学と数学の違い

  • 数学は概念上の証明が可能だが、
    科学は物理的な実在と一致するかどうかを検証する

3. 反証不可能な仮説

  • 例として「死後の世界」が挙げられている。
    このような反証できない仮説は科学の範疇外と見なされることが多い

4. 科学の実践と哲学的背景

  • 科学者自身が、科学的思考の基盤や哲学的背景を完全に理解していないこともある。

  • 西洋の歴史において、科学は「哲学」から発展してきた

5. 科学の限界

  • 科学の理論や仮説は、永遠の真理とはなり得ない

  • リチャード・ファインマンやファイヤーアーベントのような学者は、科学の限界を認識し、その特性を明確に説明している

6. 科学と他の文化活動

  • 科学は人間の文化活動の一環であり、時代や文化背景によって評価や解釈が変わることがある

  • 歴史の解釈も同様で、「裸の史実」や絶対的な真実は存在しない

  1. 科学は絶対的なものではない:科学はあくまで仮説の集まりであり、何もかもが絶対的に正しいわけではない。科学的知識や理論は時間とともに進化し、過去の認識が変わることもある

  2. 仮説と定説:世の中は仮説で動いており、いわゆる「定説」とされるものも、検証や新しい知見によって変わる可能性がある

  3. ガリレオやコペルニクスの事例:彼らはその時代の「常識」や「定説」に挑戦した学者であり、彼らの研究や発見によって、世界の見方や理解が変わった。しかし、彼ら自身もまたその時代の常識や思い込みに囚われていた部分があった

  4. 常識の相対性:常識や「正しい」とされるものは、文化や時代、地域によって異なる。そのため、自分の持っている常識や価値観を絶対的なものとして受け入れるのではなく、他の視点や考え方を受け入れる柔軟性が求められる

  5. 常識を疑う習慣:頭の中の仮説や常識に挑戦し、疑問を持ち続けることは、新しい視点や知識を受け入れるための重要なスキルである

総括

科学の本質や特性を理解することは、科学的知識だけでなく、その背後にある哲学的、歴史的背景を理解することにも関連しています。科学的方法やその限界を理解することで、より健全な科学的思考や批判的思考の基盤を築くことができます。

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