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日本では知られていなかった本当の鍼治療

ベトナムの鍼灸ドクターの治療院は
いつも患者様でいっぱい。

脳梗塞後遺症で麻痺のあった方や
耳の聞こえが悪かった方
何年も首に痛みがあり動かせなかった方
膝が痛くて車の乗り降りに支障のあった方
腰が曲がって伸びなかった方

など、様々な症状を抱えた患者様方が
良くなったと笑顔でお話しされます。

前回の内容はこちらです↓

なぜドクターの鍼治療はこんなにも効果があるのか?から始まった

鍼治療を1から解明していかなくてはいけない。
これは当初、鍼灸ドクターと出会った時からの試みでした。

清水さんが私たち鍼灸師に
「鍼ってなんで効くの?」
というシンプルな質問をされたのですが

例えば
微細な傷をつけることで修復能力を活用するという話や
経絡の滞りを解消することでというような経絡的な話。

ほんの一部だけを挙げましたが
鍼灸業界では良く言われていることです。

鍼灸師である私たちはそういうものだと
思ってこれまでやってきているので
何の疑いもなかったのですが

その修復のメカニズムもつっこまれると
全く理解していない事実がありました。

ふわっとそういう風に言われているから
そういうものなんだ程度。

「経絡ってなに?」
「気ってなに?」

そう言われると
目に見えないものであり
これもやはりフワっとしたもの。

経絡(けいらく、Meridian)とは、古代中国の医学において、人体の中の気血栄衛などといった生きるために必要なもの、現代で言う代謝物質)の通り道として考え出されたものである。経は経脈を、絡は絡脈を表し、経脈は縦の脈、絡脈は横の脈の意。

Wikipediaより

旧字体: 气、: 氣 [ˈtʃiː]CHEE)、とは、中国思想道教中医学漢方医学)などの用語の一つ。一般的に気は不可視であり、流動的で運動し、作用をおこすとされている。しかし、気は凝固して可視的な物質となり、万物を構成する要素と定義する解釈もある。宇宙生成論や存在論でも論じられた。

Wikipediaより

Wikipedia にもこのように書かれていますが
気や経絡は"不可視"であり、
その正体を誰も知りませんでした。

これで一般の人
特に鍼治療を受けたことがない方たちが
「鍼治療は素晴らしい!ぜひ受けたい!」
と思うわけがありません。

鍼治療はなぜ効くのか??

日本の中にはほとんど情報はありません。
世界の論文を調べていく中で明らかになった
鍼治療の鎮痛メカニズム。

鍼をすることで細胞から産生される
"ある物質"が鍵でした。

その物質が産生され
受容体をもつ細胞に働きかけることで
鎮痛のための一連の作用が起こります。

では、単に鍼をすれば
その物質が産生されるのか?というと
そうではないことが研究で証明されていました。

適切にツボに刺した場合と
ツボからずれた位置に刺した場合。

まず、ツボではないところに刺した場合には
その物質は産生されない。

さらには、ツボに刺しても
鍼を置いたまま(置鍼)であると
ツボでないところに刺した結果と同じ。

つまりその"ある物質"は産生されず
鎮痛作用は起きない。

では、どのように操作する必要があるのか
という条件も明確です。

さらには、細い鍼ではなく
太い鍼である必要があったのです。

日本では、どんどん細い鍼が開発され
より痛みなく受けていただける作りに
進化していきました。

しかし、それはこの効果を確実に引き出す
鍼治療法の条件からはずれていたのです。

そしてどんどん様々なメカニズムが明らかに。

次回【鍼灸ドクターが神経疾患も簡単に改善してしまう理由】



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