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【小論文の時事】 実践的なネタの蓄積

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様々な分野での語彙や知識教養、最新時事ネタ情報を解説します。
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記事一覧

台風に伴う交通機関の運休【小論文の時事】  

【1】 論点整理   2024年8月16日明け方からに台風7号の接近情報に伴い、JR東海は東海道新幹線の東京-名古屋を16日終日運休にし、名古屋-新大阪でも運転本数を大幅に減らし、こだま号のみの運転となりました。実際のところ台風が接近する以前には大型の台風で関東直撃も予想されていましたが、北東に進路を取ったため結局は上陸しませんでした。また空の便でも事前の早い段階から多くの欠航が決定されていました。  お盆休み真っ只中ということもあり、帰省やUターンでの利用者が特に多い

電動キックボード禁止の是非【小論文の時事】  

【1】 論点整理   オーストラリアのメルボルン市は2024年8月13日、電動キックボードのレンタル貸出禁止を決定しました。許容できない安全リスク(unacceptable safety risks)があることを根拠としているようです。メルボルン市議会は2022年2月に電動キックボードの導入を歓迎し、そこから2年にわたって試験運用してきました。しかし、これまでに何百件もの事故が発生し、市民から苦情や怒りの声が上がっていたようです。そこで今回メルボルン市議会では多数決で「即

TV番組での五輪選手に対する「トド」発言【小論文の時事】  

【1】 論点整理   パリオリンピックが無事に閉会しました。そのような中、あるテレビ番組ではパリオリンピックでの日本選手の活躍を取り上げ、特に各種メダルを獲得した選手にスポットライトを当てていました。中でも金メダルという輝かしい結果を得ただけでなく、競技の待ち時間に地面で寝そべっておやつを食べる愛らしい姿で有名になっているある選手が特集されていました。  その際、番組MCが笑いながら「トドみたいのが横たわってるみたい」と発言し話題になっています。実際にはそれに続けて「か

南海トラフ地震臨時情報に伴う海水浴場閉鎖【小論文の時事】  

【1】 論点整理   2024年8月、宮崎県日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震で、気象庁は南海トラフ地震臨時情報を発表しました。その発表を受けて、和歌山県白浜町は白良浜海水浴場を含む4つの海水浴場を閉鎖し、遊泳禁止としました。それにともなってライフセーバーなどは常駐していませんでしたが、この時期は夏休み真っ只中ということもあり白良浜海水浴場で遊泳する人たちが続出したことから、白浜町はお盆休みとなる初日から白良浜海水浴場への立ち入りを禁止する方針を固めたということ

小中学校に冷房設備を設置すべきか【小論文の時事】  

【1】 論点整理   日本のみならず地球規模で温暖化が叫ばれています。中でも日本は近年の気温上昇が異常で、夏には毎日30度を超え日々のニュースでも熱中症の注意喚起が行われています。最近では高齢者の熱中症のみならず、若年者、特に小中学生の間でも熱中症の危険性が増しているといえるでしょう。  そのような中、夏休みには学校が休みになるとはいえ、7月や9月の校舎では暑さでなかなか勉強に集中ができない環境になってきているといえます。これまでの日本では特に小中学校に冷房設備がなくて

未成年者の喫煙飲酒に対するペナルティ【小論文の時事】  

【1】 論点整理   日本体操協会が2024年7月19日にパリ五輪の日本代表選手(19歳)に喫煙と飲酒が確認されたため、五輪出場を辞退したと発表しました。特に飲酒はナショナルトレーニングセンターの宿泊棟で行われたことが判明したということで、五輪の日本代表選手として適切なのかどうかについて賛否が上がっています。大きなプレッシャーを抱えながらも五輪での新エースとして期待されていた選手であるだけに、話題が大きくなっています。  未成年者の喫煙飲酒において、そのペナルティはどの

緊急車両優先走行の現状【小論文の時事】  

【1】 論点整理   近年の少子高齢化の影響により、特に救急車の出動件数が過去最多になっています。2022年には約723万件の出動があったということで、おおよそ1日に2万件もの出動件数になっていることがわかります。そのような中、救急車に対する出動要請(通報)から救急車が現場に到着するまでの平均所要時間が2022年に初めて10分を超えてしまったようです。2000年には約6分であったことなどを考えると、かなりの差になっていることがわかります。  なぜこのようになってしまった

AIは心を読み取れるか【小論文の時事】  

【1】 論点整理   人工知能=AIの発展によってシンギュラリティに到達するのではないかともされている近未来において、いくつかAIには難しいのではないかと言われていることがあります。その中の1つに、人間に対するカウンセリングが挙げられています。今後AIが人間の心理を学習し、思考や感情について理解し、予測することができる状態になるのかどうかが論点になっています。 【2】 案の比較   課題: AIは人間の心理を読み取ることができるのか 肯 定 案 否 定 案 【3

不登校の現状と対策【小論文の時事】  

【1】 不登校の原因   一般的に不登校の原因としてイメージされるのは、学校でのいじめや勉強面、友人関係や男女関係など、家庭外での原因が挙げられるでしょう。しかし、実際に不登校の要因に関する調査によると、不登校の原因として学校生活関連が36%であるのに対して家庭生活関連が19%という結果になっています。イメージのように学校生活関連が多くを占めてはいるものの、約2割は、もっとも休まるはずの家庭生活における問題が不登校の原因となっているようです。一般的な視点では意外な結果かも

ジェンダー格差の現状【小論文の時事】  

【1】 ジェンダー問題の現実   近年ようやく日本でもジェンダー問題についてかなり多くの議論が進められています。日本のジェンダーギャップ指数は年々降下している状態で、世界125位という非常に低い順位を推移しています。ジェンダーギャップといっても何を指標にどのような評価が行われているのかがむずかしいところではあるのですが、事実は事実としてそのような順位が出ている以上、私たち日本国民はそれを率直に受け止める必要がありそうです。 【2】 ジェンダー問題に関する日本の特徴1  

プラスチック製の袋と紙袋から考える真のエコとは【小論文の時事】  

《概要》  高校入試や大学入試における小論文やディスカッション、さらに就職試験、特に教員採用試験や公務員試験における一般教養の問題として、環境分野は頻出テーマだといえます。その中でも特に時事的な論点についてはあらかじめ考え方を構築しておく必要があります。  世間一般で環境に良いとされている1つ1つの事象について無思考に受け入れるのではなく、固定観念から考え方をフラットに戻した上で、それが本当に環境に良いものだといえるのか、真のエコとは何なのかについて改めて自分自身の考え方

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夏の高校野球の是非【小論文の時事】

【1】 近年の夏の暑さ   特に2023年7月8月は例年になく真夏日が続き、40℃を簡単に超えることが増えてきました。また私たちももうそのような状況にも慣れてきて、真夏の室内気温対策や日焼け対策、熱中症対策も理解が進んでいます。かつては「昔だって夏は暑かったんだから気合いで乗り切るべきだ。精神面の鍛えが足りない。」というような風潮もありましたが、最近ではそのような意見もまだまだ残ってはいるものの徐々に減っているようです。実際に地球温暖化問題が世の中に浸透し、また特に熱中症

花火大会の座席有料化〜スウェーデンとの比較【小論文の時事】

【1】 コロナ禍明けの花火大会   新型コロナウイルス対策がある程度落ち着いたとされている2023年は様々なイベントや風物詩が3年ぶりに再開されています。その中でもこの夏は花火大会が各地で開かれ賑わっています。  そのような中、例えばびわ湖大花火大会では、普通席が6,000円、エグゼクティブシートが25,000円、床几席という特別席が60,000円などと、約50,000人分の有料観覧席が用意されました。特にびわ湖大花火大会では前回よりも有料観覧席の数を増やした上でその座

看護医療ネタ総まとめ2024【小論文の時事】 

 近年、少子高齢化にともない看護や医療に関する議論が活発になってきました。さらに少子高齢社会になっていくのが確実な現状から、看護・医療の重要性がますます高まっています。また特に新型コロナウイルス蔓延の影響から、看護や医療の重要性がますます高まってきています。  そもそも看護医療の世界というのは人と人とが密に関わり合います。したがって看護医療に携わる者は、何よりもまず看護医療に携わる者としての「人間性」がとても大切になってきます。そのため看護大学や看護専門学校、またその後の就

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