国際機関”現役”職員が語るリアル
国際機関って、実は、ドライな職場??
10年を投資してまで挑戦をつづけたワケとは、、、
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今日はとあるセミナーに参加しました。
「グローバルセミナー」という、いかにも国際的なイベントだなと思うかもしれませんが、現役の国際公務員の方や、すでに引退したけれどもグローバルなキャリア経験あるゲストが登壇。
意外と知られてない国際機関の実務の話や、そこに辿り着くまでの長い葛藤、苦労ばなしを聴けてとても楽しかったです。
ゲストは計2名だったのですが、
内一人の方は、ILO(国際労働機関)にお勤めされています。
実は、ヤナギもILOへの就職に関心を持っているので、お名前は中富さんというのですが、人生の大先輩として一言一句聞き逃すまい!と前のめりで講演を聞いていました^-^
嬉しいことに、事前に送った質問に対して回答が得られたりと、今日はそれらを主に紹介したいと思います。
本題に入る前に、、、
今日のイベントには、中学生から社会人まで参加していたようです。。
ゲストの中富さんも「海外」に憧れを持ったのは高校生、「国際機関」に対しては大学生の時に関心を持ったらしいですが、
中学生から既にこんなイベントに関心を持って参加するなんて、凄すぎますね^-^;.... SNSでチラホラ見かける「小学生で英検一級/TOEIC満点」といういわゆる天才キッズが今日のセミナーにもいたのかもしれません笑
一方で、社会人の方もいたりと、本当に幅広い世代の方が「国際機関」で働くことに関心を持っている、ということが知れました。
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「実は、国際機関ってドライな職場なんですよ~」
事前のアンケートでの質問項目で、自分は「民間企業と国試機関の職場環境について違いはあるのか?」と質問を投稿しました。
すると、嬉しいことに、ILOの中富さんが回答してくれたのです!
前提として、、、
国際機関に採用されるためには、ザックリ以下の条件があります。
・修士号を持っていること。
・その学歴に見合った実務経験をもっていること。
・英語で職務が可能なこと。
大卒じゃそもそも受け入れて貰えない、大学院まで行ってもまだまだスタートラインという、なかなか長い道のりですが、
二番目の実務経験について、どうやらNGOといった非民間の組織で働いた後、国際機関にゴールイン!というのが無難らしいのです。
そんな中でも、中富さんは何度かグローバルなインターンは経験しているものの、キャリアとしては民間での経験の方が豊富だったので、ヤナギは「民間で働いた経験はILOで、形はどうあれ活きているか?」と質問したところでした。
それに対する回答が、
「実は、国際機関ってドライな職場なんですよ~」
「ドライ」というのは、
終業して職場の同期と飲み会!みたいなことは一切なく、
良くも悪くも、「仕事」と「私生活」がハッキリ分けられているそうです。
意外!とは思いません。
というのも、
国際機関と言えど、官僚的な気質が強く、定時で終わって各自の帰路につく、というのが浸透しているのでしょう。
そうだとしても、世界中から人が集まっている場所なのだから、コミュニケーションが盛んで、ちょっと大人っぽい紳士的なワチャワチャ感?みたいな雰囲気なのかなとはイメージしていました。
ちょいと脱線しますが、
中富さんは前職でバリバリ日系企業で勤務されました。
現在のドライな環境とは反対に、上司関係や厳しい業務も経験されたとのことですが、日本の民間企業での「手厚い社内教育を受けた」というのが今役立ったそうです。
驚くべきことに、国際機関では自分で仕事を処理する、上司からアドバイスやサポートはほとんど無い、、、
基本的な仕事の進め方を日本で学び、今現在自立して複雑な業務を処理できるのは民間で働いた経験があってこそ。
ところが、↑の「仕事と私生活を分ける」理由には国際機関ならではのワケがありまして、、、
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ワークライフバランスの実現。
ぶっちゃけ、めっちゃホワイトらしいです。
そりゃあ、国際労働基準を策定する期間が、ブラックで退職者がゴッソリ…みたいな職場環境だったらどうしようもないですよね。。
というよりも、
ILOで職員の方々は、文字通り、世界各地から集まってきているので、食文化も違えば、日常生活での些細な面で「違い」があります。
その違いが顕著に起こるのが、これまた地球の真反対の国出身の人と働くのですから、なにかと苦労や気疲れも多いのかもしれません。
だからこそ、日本人がイメージするウェットというか、組織内で交流を深めるといった風土がなく、終業後はプライベートの時間を確保しているのでしょう。遠く離れた母国にいる子供や親と連絡できず、ひたすら業務に徹するというのはワーク・ライフバランスからかけ離れています。
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他に、「ドライ」という点で印象に残ったのは、
ILOの中富さんと外務省国際人事機関センターの栗原さんの講演と
そして現在は議員を務められている田島さんの著書で、共通していることとして、
「win-winな関係」
「共通のゴール達成を主軸に」
色々な文化的な衝突や苦労がある中でも、
必要な場面では妥協して、またある時ここぞ!という時には押すというなんとも駆け引きが難しい国際機関の業務の中において、
感情的にならず、一つ目の「win-winな関係あるいは結果」に落ち着かせることが重要。
そして個人的には一つ目よりも、
二つ目の「共通のゴールを達成する」が特に印象深いのです。
というのも、先に述べたように、ここでもまた「ドライな関係」が関わってきます。
たとえ文化的な差異で衝突しても、最後には共通のゴールを達成しなければならない。
そのために自分の私利私欲や、相手がヒトとして”好きだ”とか”嫌いだ”とかはキッパリ割り切って、
ドライなスタンスで対応するのが求められる、とのことでした。
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なるほど~
なんて思いましたが、
正直これを実践する日が来るのかといった具合であります^-^;
今想像する以上に、とってもレベルの高い世界戦の話だと思います。
とは言え、上記のグローバルノウハウ?は日本で働く際にも十分応用できるでしょう。
業務に感情を持ち込まない、というのは見習いたいところであります。
※すいません、冒頭の10年というのが中富さんがILOに就くまでの道のりについてなのですが、今回既にボリューミーなので後日紹介できればと思います。
それでは、また♪
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ブログを読んで頂き、ありがとうございます^-^
へばなっ!