下着泥教育委員会隠ぺいに見る教員組織の悪弊と法律意識の低さ
先日、教員の犯罪率が低いという記事を上げたばかりです。
ところが、その結果を覆すように教員の不祥事の報道は続いています。
(定量的には間違いないのですが、印象は大きく異なります)
今度は同僚の下着を盗んだ教員が免職となった事件です。
これだけならばよくある不祥事事案の一つ(もちろん被害にあった方にとっては深刻な事件です)ですが、今回は教育委員会を中心とした組織的な隠ぺいの画策で問題となっています。
事件の概要
事件の概要は以下のようなものです。
2022年6月:女性教諭、下着の窃盗被害に遭う。
数日後に、同僚の男性教諭が学校に下着を盗んだと申し出る。
当初は被害届を提出するつもりだった。
市教委から警察介入による子どもへの影響を考えてほしいと告げられ、提出を思いとどまる。
女性教諭は弁護士と相談し、今年1月に被害届を提出。男性教諭は4月に書類送検。
市教委は女性教諭が被害届提出直前まで、県教委に報告せず。
県教委は男性教諭の懲戒処分を市教委の報告どおり説明。
被害届提出が遅れた理由を「女性が被害届の提出を迷っており、被害者保護の観点から公表を控えるべきだと考えた」
女性が「事実と違う」と県教委に抗議。
向坂教育長と当時の校長が女性に謝罪。
もちろん、犯行を行った男性教諭に関しては弁解の余地が無いのは言うまでもありません。
しかし、子どもへの影響を盾にして隠ぺいを図った教育委員会、教育長と校長のやり口は極めて悪質であり、被害女性への謝罪と釈明だけで片づけてよいものかどうか、疑問符が付きます。
教員組織の法律意識の低さ
教員組織は内部的に刑事的な問題を解決する悪弊が存在します。
生徒の暴力行為や窃盗など、かつては教員が身元を引き受け、学校内での処分で済ませるようなやり方が横行していました。
今回の事件もそうした悪弊と保身意識が結合し表面化したのでしょう。
そもそも窃盗罪は非親告罪であり、被害届の有無に関わらず刑事罰の対象です。(10年以下の懲役または50万円以下の罰金)
被害者が仮に被害届や告訴せずとも、窃盗は犯罪行為として検察官が起訴する可能性は存在します。
(とはいえ、被害届の有無、告訴取り下げや被害者の処罰感情は起訴の有無に大きく影響するようです。)
さらに、隠ぺいを指示したとされる教育長は自身の進退についてもコメントをしています。
今回の事案は刑事犯罪の隠ぺい行為に当たる可能性もあり、自身の進退に関してはけじめをつけるべきではないかと個人的には感じます。
自治体の教育を司る長は「子どもへの影響」をしっかりと自覚すべきでしょう。