【題未定】「短時間長期間」と「長時間短期間」という努力に対する二つのアプローチ【エッセイ】
中高大と学生時代を思い返すと、定期試験の勉強は最も苦手なものの一つだった。短期的に集中して内容を頭に入れることがあまり好きではなかったし、何よりも1日の中で長時間の学習を行うようなスタイルが肌に合わなかった。そのためいわゆる「一夜漬け」といったものは試しても見たが、上手くいったためしが無い。
努力の方法は人によって異なるだろう。とはいえ数多くの生徒を見ていると大まかに「短時間長期間」と「長時間短期間」の二つのアプローチが挙げられるように感じる。この二つのどちらが優れているかという議論は置いておくとして、重要なのは自分に合った方法を見つけることだろう。
まず、「短時間長期間」のアプローチを考える。この方法は、毎日少しずつ努力を積み重ねていくことを重視する。例えば、毎日30分ずつ英語の勉強をするといった具体的な取り組みが該当するだろう。この方法の利点は、長期的な目標を達成するための持続可能なスケジュールを作りやすいことだ。日常生活の中に取り入れやすく、習慣化しやすい点も魅力的だ。また、継続的な努力が成功に結びつくことで、自己成長や達成感を実感しやすい。私自身もこのやり方が肌にあっているようで、ある程度習慣化できる短時間の学習は毎日10年間でも続けることができる。
一方、「長時間短期間」のアプローチは、一度に集中して長時間取り組むことを特徴とする。例えば、週末に一日かけてプロジェクトに取り組むといったスタイルだ。この方法の利点は、一気に成果を出すことができる点だ。集中力が高まっている間に多くの作業をこなすことができ、結果として時間の節約にもつながる。また、大きな目標に向けて短期間で結果を出すことができるため、モチベーションの維持にも役立つ。これが一般的に言われる「定期試験対策型」の学習スタイルに結びつくだろう。私はこのやり方が特に苦手で学生時代に苦労した。1日の大半を一つのことに費やすような苦痛を我慢するくらいならば、諦めて赤点を受け入れてしまうような生徒だった。
どちらのアプローチも一概に良し悪しを断ずることは難しい。自分自身の性格や生活スタイルに応じて向き不向きもあるだろう。大事なことは自分に合った方法を見つけることだ。どのような状況で集中しやすいか、どのようなスケジュールが自分にとって適切かを分析することである程度は判断できる。例えば、忙しい日常生活の中で短時間を有効活用する方が向いているかもしれないし、ゆとりのある時間を確保して一気に取り組む方が効果的かもしれない。
とはいえいくら思考実験してもそれだけでは意味が無い。自分に合った方法を見つけるためには、両方のアプローチを試してみることも有効だろう。短期間で一気に取り組むことも、長期間にわたってコツコツと取り組むことも、それぞれの経験が自己理解を深めるきっかけとなる。そうやって試行錯誤して、自分のやり方を見つけることが効率的な努力の鍵であると言えるだろう。
結論として、努力のやり方には個人ごとに適した方法がある。短時間長期間と長時間短期間のアプローチは、それぞれ異なる特徴を持ち、個々の状況に合わせて選択すべきだ。しかし最も大事なことは兎にも角にも行動を起こすことだ。どちらが自分に向いているかということを考える前に、まずは努力を開始し、その中で軌道修正をしていくことが重要だろう。
このnoteも昨日で連続800日を迎えた。何を書くか、きちんと書けているかも重要だが、それよりも書き始めたからこそできたことなのだと思う。少なくとも私には大作、傑作の類を週1や月1で書き上げるよりも、毎日駄文を量産する方が性に合うらしい。