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35歳からの夜のお作法<イベントレポ>

2021年1月20日19時~20時半、植物療法士の森田敦子さんによる講座「35歳からの夜のお作法」が開催されました。

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前回の講座「女性のセルフケアABC〜誰も知らない! 怖すぎるセックスレスのこと〜」で、現代のカップルたちが抱えるセックスレスの悩みとその解決方法について教えてくださった森田先生。
今回はそこから更に一歩踏み込んで、セックスレスを解消するための具体的な知識や方法について教えてくれました。

年をとってもパートナーと愛し合いたいのは当たり前

まずは女性ホルモンや女性器の役割と作用について。
学校の保健体育の授業では教わることのできなかった女性器の詳しい働きや女性ホルモンがもたらしてくれる美容や健康への嬉しい効果について、親しみやすいイラストと優しい口調で説明してくださいました。

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性の話題の中でも、特に今回のテーマにもなっている「35歳以上になってからの夜の生活」については、「この年で性欲があるなんて恥ずかしい……」と悩みを抱えている方も多いかもしれません。

しかし、年をとっても性欲があるのは自然なことなのだそう。年齢とともに女性ホルモンは減っていきますが、なくなるわけではありません。性欲は60歳になってもあって当然なのです。

このように科学的な根拠も一緒に教えてもらえると、恥ずかしくないことだと自分で納得できるだけでなく、パートナーに説明する際にも伝えやすいと感じました。

普段は恥ずかしいと感じたり、はしたないと思ってしまったりしてなかなか話せない性の話題ですが、笑顔で「全然恥ずかしいことなんかじゃないよ」と言ってくれる森田先生の様子を見て、緊張せずにリラックスして聞くことができました。

良い関係の秘訣は「偽らないこと」

「35歳からの夜のお作法」と題された今回は、セックスレスを解消したり、より快感を得たりするための具体的な方法についても教えてくださいました。

森田先生曰く、大事なのは「偽らないこと」、そして「希望をきちんと伝えること」なのだそう。

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気持ちよくないのに気持ちよいと感じているような演技をしてしまう、痛みを感じていることや、して欲しいことを言えないままでいる、というのはセックスレスになる大きな原因のひとつです。

こうした演技や遠慮は多くの女性がついしてしまいがちで、一度始めてしまうとなかなか止めるタイミングを見つけられず、ずっと悩んでいる方も多いのだとか。

講義の中では、そうした悩みの解決策として、自分の感じ方を素直にパートナーに伝えるための方法を紹介してくださいました。
「年を取ったせいか分からないんだけど……」「なんだか最近体の感じが変わってきて……」など誰でも使用できる言い回しの具体例を教えていただけただけでなく、笑顔で「こうやって伝えれば大丈夫」と背中を押してくれる森田先生から勇気をもらえた方も多いのではないかと思います。

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また、何をしてほしいかを伝えるためには、まず自分がどうすると気持ちよいのか知るのが大事ということで、性感帯や快感を得る方法・グッズなどについても教えてくれました。

オイルやバイブレーターなどセルフプレジャーを得るために使うグッズについてはなかなか情報を得る機会がなく、「ネットに情報はあるけど、それだけではちょっと不安……。」と考えがちですが、今回のお話を聞き、安全なものであり、女性としての魅力をUPさせてくれるものなのだと知ることができました。

質問コーナー

最後は森田先生が参加者の方から寄せられた質問や悩みに答えてくださる質問コーナー。
事前に寄せられた質問だけでも30件を超えており、全部に回答することは難しかったものの、「できるだけ多くの質問に答えたい」と時間ギリギリまで回答してくれました。

ここでは、印象的だった質問をピックアップしてご紹介します。

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Q
産後3か月です。夫は夜に誘ってきますが、どうしてもその気になれません。断り続けるのも罪悪感があり、応えてあげたいと思うのですが、無理やりするのも嫌だと思ってしまいます。私にできるアクションがあれば教えていただきたいです。

A
素晴らしいですね、「私ができるアクション」を知りたいなんて。お答えします。

触ってほしくないのは当然です。産後はね、「異性に触ってほしくない」と感じるホルモンが出ます。これは100%、誰でも同じです。でもそういう時に、「今ダメなの! 私疲れてるのよ。時間問わず2時間おきに子供が泣くのよ!」とは言わないこと。「なんかね、産後の3、4か月はあなたからの誘いに応えられないホルモンが出ているんだって。これは科学的に分かっていることで、みんななるものらしいよ」って伝えてみましょう。

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罪悪感なんて持たなくていいよ。彼はね、あなたを赤ちゃんにとられちゃうから、寂しくなって抱きたいって思うんですよ。甘えたいんですよ。そこで、ずーっとイヤイヤと拒否していると、どこかお散歩に行っちゃう。それを許せるかな?

許せないんだったら、「今はその気になれないから、応えられるようになるまでもう少し待って。代わりに、あなたの体をマッサージするわ。背中が凝ってる? それとも肩が凝ってる? どうするのがよいかな」って言ってあげればよいんです。そして、「私もずっと赤ちゃんを抱っこしていて、デコルテの辺りが疲れているから、少しマッサージしてくれないかな」って伝えてみましょう。そうしたら、旦那さんは「いいよ」って言ってくれますよ。


Q
パートナーの二股を理由に別れてから、悲しく、寂しく、自信もなくなってしまい、自分を責めてしまいます。セルフプレジャーの時ですら、彼は私と付き合っていた時も他の女性を抱いていたんだと思うと涙が出てきてしまいます。愛されなかったことやこんな自分が嫌です。どうしたらよいでしょうか。

A
あなたのその悲しかったこととか、寂しかったこととか、ここで私が全部受け取る! ね、だから、自分を責めるのを止めよう。それからね、愛されなかったこと、こんな自分が嫌だと言っていますね。嫌だよね。じゃあ今日で止めよう。二股の相手の人にもこうしてたのかな、とか思うの今日で終わり。終わりよ、大丈夫。

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「自分の体ってどんな風だろう?」ってセルフプレジャーをしているんでしょう? 素晴らしいじゃない。今ひとりってことよね? そしたらね、真綿を使って体をふわふわっと触ってみてください。自分の体ってちゃんと感じるんだなって分かるから。そしてオイルやクリームでケアをして、しっとりとした肌にしておきましょう。いつ運命の相手と出会っちゃうか分からないよ? だからしっかりとケアして、セルフプレジャーで自分の感じるところを知っておいて、次のパートナーに伝えてあげられるといい。

二股なんてね、三股じゃなくて良かったじゃない。私も20代のときに同じような経験がある。でね、その時のパートナーとの行為とか、やっぱりフェイクだった気がする。私ね、自分で体験してきたから言ってるの。セクソロジーを学んできたから「聞いて!」って言ってるんじゃないのよ。全部ね、体感してるの。だからね、大丈夫よ。「あなたはあっちに行くのね、私はこっちに行くから。私の体はね、もっともっと変わるのよ」って思って、次のパートナーとの出会いに備えておきましょう。

この他にも、パートナーとの体の相性の悩みやセックスの際の痛みに関する悩みなど、なかなか相談できる場所のないお悩みに、丁寧に優しく回答してくださいました。

「自分と同じ悩みを持っている人が他にもいるんだ」、「パートナーとの関係について、そんな考え方もあるのか」など他の人の質問を通した新たな発見も多く、とても有意義で中身の濃い時間となりました。

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森田先生は、セクソロジーも扱うフィトテラピーの講義や、女性の体やパートナーとの体の関係に関する著書の執筆もされています。

「パートナーとの体の関係で悩んでいる」、「女性のセルフケアや身体のしくみについて知りたい」という方は、ぜひ森田先生の講義や著書を参考にしてみてください。

カルチャーライブ!今後のお知らせ

<森田敦子のお悩み相談室>

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●日時:2021年2月26日(金)19:00~20:30
●受講料:3000円+税
●詳細・お申し込みはこちら
今回寄せられたたくさんの質問にお答えできなかったことを受け、次回は森田さんによるお悩み相談講座を行います。
もちろん初めてご受講される方でも大丈夫。
お申し込み時に相談内容をご記載ください。時間の許す限り、森田さんに回答していただきます。
みなさまのご受講をお待ちしております。

撮影・編集/小川利奈子 文/三橋七緒
2021.2.9 作成


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