「The power of partnership: How the CEO–CMO relationship can drive outsize growth」という直近公開されているマッキンゼーの記事に、事業成長をしている企業におけるCEOとCMOの関係が分析されていたので読みました。
ポイントを抜粋すると下記のようなものです。
思うことのメモ
まず、世界のいろいろな会社のマーケティングについて俯瞰・抽象化した記事は中々お目にかかれないので興味深いですね。
その上で現在CMOという役割を務めさせてもらっている身として感じたことを書いてみます。
責任の明確化は必須かつ最重要
これはマーケティングの領域に関わらない話ではあると思うのですが、「領域を分けること」と、「分けることで生まれる責任の曖昧さ」は難しいトレードオフと感じる部分です。担えるケイパビリティ・範囲にも依存するので分けざるを得ない場面もあると思うのですが、個人的な優先順位は明確で、「責任が先で、領域が後」かなと考えています。
つまり、誰がその指標の説明責任を持つのかは明確にした上で、実務上とある領域が担いきれないのであれば、担える人をその人と一緒に動いてもらうのが良かろうということです。(最終的な説明責任は1人に集約)
ビジネスインパクトへ目が向くかという点がマーケターとしての信頼度の一大要素
上の記事で、「マーケティング測定とビジネスインパクトとの関連性の不整合」というところは非常に共感した部分です。
マーケティングに関わる方の中には記事に出てくるような例だと「クリック単価、クリックスルー率、ブランド認知度」の良い悪いで足を止めてしまう方もいるように見受けられます。
経営層としては、それだけだと「なぜこれが良い経営判断なのか?(マーケティングの指標が良かったからと言って事業インパクトとしても良いと言えるのか?)」が分からないわけで、そこの説明や翻訳はマーケティング職(特に責任者)の責務の範疇としてやるべきかなと考えています。上記のような指標は事業全体で見たらあくまでKPIであって、それをKPIと設定している理由は当たり前ですが説明する必要があります。
"深み" を理解してもらう努力が必要
上の記事で言うところの「マーケティングの過小評価」に関連する部分です。
これもマーケティングの担当者の努力範囲かなと思うのですが、それぞれの領域で専門家が立つほど難解かつ深みがあるにもかかわらず、経営者の視点やマーケティングの担当以外から見ると、単純化されるきらいがある領域なのかなと思います。(例えば発話としては「デジタルマーケティングでxxxしよう」といったものですね)
"深み" やビジネスインパクトにもたらすマーケティングの可能性について、一定理解・コンセンサスをとっていくこともマーケティングの担当として重要なことかなと思わされました。
こうした記事と照らしてみると、自分の取り組みとして足りない部分が見えてきましたので行動を少し変えていきたいと思います…!
📓この記事について
株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。
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