そのウェビナー、飽きられてるかも?愛され企画のつくり方
こんにちは!しずまるです。
EventHubの鈴木さん主催の「イベントマーケアドベント」も残すところ5日!茂木さんからバトンをいただき、執筆させていただきます✍️(茂木さんも書いていましたが本当に後になればなるほどプレッシャーがすごいです(笑))
私のことを知らない方のほうが圧倒的に多いと思いますので、まずは何者なのか簡単に自己紹介させてください!🙏
普段はこんなウェビナーをやっています!
では、ここから本題です。
「そのウェビナー、飽きられていませんか?」
どれくらいの人がこの問いに対してドキッとしたでしょうか…
私が読者であれば、ドキッとしています。笑
もし同じようにドキッとした方がいれば、試しにこの記事を読んでみてください。
これまで3年半以上ウェビナーに取り組んできた私なりに思考を巡らせ、「BtoB企業におけるウェビナーの潮流」と「飽きられない”愛され企画”のつくり方」についてまとめさせていただきました。参考になれば幸いです!
BtoB企業におけるウェビナーの潮流
ウェビナー開催形態の変化
遡ること約4年前、コロナウイルスの流行によって多くの企業がオフラインからオンラインへマーケティング活動・営業活動をシフトしました。
そんな中、ウェビナーをマーケティング施策の一つの柱として実施する企業が続々と登場し、私が所属するPLAN-Bもウェビナーに注力し始めました。
それからの変化としては、徐々にウェビナーの開催形態を進化させ、「自社単独」→「共催」→「大型カンファレンス」へとトレンドが変わってきています。
単独ウェビナー・共催ウェビナー・大型カンファレンスのうちどれか一つをやるのではなく、多くの企業がこれら全てに取り組み、イベントを乱立させているが現在です。
私はいまのこの状況を"ウェビナーカオス"と呼んでいます。笑
どの企業もウェビナーやカンファレンスを実施することによって、認知活動を頑張らないと自社のコンテンツは埋もれがちで、企画も競合と似たり寄ったりになってしまうことも多々あり、頭を抱えますよね(笑)
コンテンツのコモディティ化にどう向き合うか
そうこうしているうちに、ユーザー(視聴者)側もそれを察知し始めています。
「どの企業も同じことを言っているな」「また同じテーマのウェビナーで面白くない」「もうウェビナーには飽きてしまった」
などのご意見・感想を耳にする機会が最近とても増えています…
私たちウェビナー実施側も
「そろそろコンテンツのネタがなくなってきた」「最初は集客できていたが、徐々に集客数が減ってきた」「商談にも繋がらない」などのお悩みも増えてきたように思います。
そんなウェビナーカオスのいま、競合他社との差をつけ一歩抜きん出るには、何が必要なのか?
飽きられない「愛され企画」のつくり方
ウェビナーカオスを乗り越えるために、
「愛され企画(コンテンツ)」をつくることが今後はさらに重要になると予想されます。
面白いだけじゃない、分かりやすいだけじゃない、
「なぜか分からないけどこの企業のウェビナーは見る」
「〇〇さんの講演が好きで、〇〇さんが出ているイベントはとりあえずチェックする」
「××社のウェビナーは他と一味違って、魅力的なんだよね」
などの感情をいかに醸成させるかが、今後私たちイベントマーケターの使命だと思っています。いわゆる"ファンマーケ"に近い考え方です。
その上で、大事なポイントを3つにまとめてみました。
1.マインドセット:圧倒的な職人であれ
まずはマインドセットから。
ウェビナーやカンファレンスを通して何を実現したいのか?
どうして自社でそれをするのか?
など目的や役割を明確にした上で、以下を意識していただきたいと強く思っています。
これは私がイベントを企画・運営する上で、何よりも意識していることです。
ここでお伝えしたいのは、「とにかくコンテンツのクオリティにこだわり、磨き抜け」ということです。
”ウェビナーカオス”に立ち向かうために、魔法の杖やウルトラC的な施策は正直ありません。
もちろん突発的に面白い企画を考えたり、オリジナリティあふれる企画を考えてくれるアイデアマン的な存在の人はチームに一人は欲しいところですが、もう一人必要なのは「職人さん」です。
とにかく職人としてプロ意識を持ち、「コンテンツのクオリティで圧倒する」ことをまずは目指してほしいと思っています。
(もちろん人によって強みは違うので、どんなマインドセットをするかは自由ですが、「職人気質」の人は比較的ウェビナーやイベント関連の仕事に向いているのではと個人的に思っています。)
次は、具体的な企画のお話しです。
2.企画術:「三方よし」が成功のカギ
企画を考える上で、カスタマージャーニや5W1H、3Cなど、様々なフレームワークを用いて考えると企画アイデアが浮かびやすくなります。その上で、最終的に「本当にこのコンテンツでいいのか?」を判断する際に「三方よし」かどうか、という視点を持つことをオススメします。
これら3つの判断軸と照らし合わせながら、企画をブラッシュアップしていきます。
①と②は日常的に意識されている方が多いと思いますが、意外と考えられていないのは③かもしれません。
具体的な例をお話しすると、直近私の所属するPLAN-Bでは「com/PASS」という自社にとっては少し大きめのオンラインカンファレンスに挑戦しました。
「com/PASS」をつくる上で意識した「三方よし」がこちら↓
上記を意識することによって、本当に価値あるコンテンツは何か?を自分たちに問い続けながらカンファレンスの企画から本番の配信までを行いました。
<最終的な実績>
・集客数:1,343名
・参加者数:857名 (63.8%)
・アンケート回答者数:453件 (52.8%)
・アンケートにおける満足度平均:7.9/10段階評価
※ちなみに「com/PASS」のプロジェクト責任者が別途執筆したnoteがあるので、そちらもぜひご一読ください!どのようにプロジェクトのコンセプトを考え、イベント企画に落としていったのかがこれを読めば分かります!
3.仕上げ:最高品質へ磨き込む
さて、あと少しだけお付き合いください。
最後のポイントは、職人として「最高品質になるよう磨き込み」を徹底することです。
企画を立てて、そこで満足していませんか?
結局のところその企画が成功したのか失敗したのかは、最後のアウトプットが出ないと判断できません。つまりアウトプットにこだわらなければその企画は失敗に終わります。
「アウトプット品質にこだわる」
というと、ビジネスマンとして一見当たり前のことに感じますが、これが完璧にできていると胸を張って言い切れる人はそう多くないと勝手ながら思っています。
具体的にどうすればいいの?というお声が飛んできそうなので、品質担保にオススメのチェック項目を記載しておきます◎参考までにご覧ください!
<品質チェック項目>
☑️構成、トーク内容
自社が登壇しない場合でも構成・トークの流れ、着地を把握しておく。
先ほど紹介した「com/PASS」では、12セッション全ての投影資料をチェックした上で、香盤表(トークスクリプト的なもの)を作りトークの進行管理なども行っていました。
☑️スピーカー、モデレーターのレベル感をコントロール
スピーカー、モデレーターが場慣れした人か?はまず第一に気にかけておきましょう。意外とここをスルーして、各企業に委ねてしまっているケースが多いです。
「愛されコンテンツ」をつくるために、スピーカー・モデレーターは非常に重要なんです。ウェビナーコンテンツは話し手によって良くも悪くも大きく結果が左右されてしまいます。
特にモデレーターについては「まあ、今回はモデレーターは必要ないか」と考えられるケースもよくあるのですが、それはかなり危険です。スピーカーがモデレーターも務められるほど優秀な方であればもちろん大丈夫ですが、そこの判断を見誤ると、恐ろしくコンテンツ品質が下がります…
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ちょうど登壇者の重要性についてはOTSUNAGIの茂木さんが執筆されていたので、こちらも要チェックです💪(記事の後半あたりです)
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☑️動画の編集クオリティ
Zoomでレコーディングした動画や、事前にスタジオで収録した動画を編集して擬似ライブ配信をされる場合は、動画の編集クオリティも当然ながら大事です。
特に最近は、しっかりセットされた本格的なスタジオで収録を行い、まるでTV番組のようなレベル感で動画編集される企業も増えているので、もしかすると今後はZoomでレコーディングしただけの、編集無しの動画ではクオリティが低いと判断され、ユーザー満足度が落ちる可能性もあるのかなと思ったりしています。
こちらがコンテンツを創出すればするほど、視聴者の目はどんどん肥えていきますし、一度クオリティにがっかりされてしまうとなかなか取り戻せないというのも注意が必要です。
☑️配信時のユーザー体験
・配信ツール
どのような配信ツールを使用するかも何だかんだ重要。
実はPLAN-BではずっとZoomでウェビナーを行ってきましたが、最近カンファレンスの実施をきっかけにEventHubさんを利用し始めました。やはり配信画面のリッチさが違います。
ユーザーにはやっぱりストレスなく楽しんでもらいたいので、そういう意味で配信画面をリッチにしたり、ブランディングを意識して装飾にこだわったりなどしてみても良いと思います。
※EventHubさんの回し者では全くないですが(笑)、参考までに貼っておきます!
・アンケートやチャット、質問投稿機能などの導線の分かりやすさ
最後に、やっぱりアンケートやチャット、QAなどの導線の整備も必要です。
CTAやアンケート回答画面が分かりづらかったり、外部へ遷移させることで回答率が落ちてしまったりなど、導線の改善ができる点がないかは確認しましょう。
また、ユーザー体験においては単純にツール・機能の問題だけでなく、スピーカーの案内が適切かどうかもしっかりコントロールすることが大事です。(ここも職人の仕事!)
アンケート回答率は40~50%が平均の企業もいれば、70~80%を平均とする企業もいるので、より多くの人にアンケート回答してもらえるよう、体験設計をしっかりと行っていきましょう!
とはいえウェビナーやカンファレンスにおけるユーザー体験について、おすすめのTipsはあっても何が正解・不正解かはまだ決まり切ったものはないと思っています。
自社にあったやり方やお客様のニーズにあったやり方がきっとあるので、最初はどこかしらの企業の運営を真似つつ、オリジナルなウェビナー体験をつくり上げていくことが理想です!!
まとめ
最後までお読みいただいた方、ありがとうございました!
私なりの見解やポイントをお伝えさせていただきましたが、あくまで参考に過ぎませんので、自分なりのやり方で職人魂を発揮していただき「愛されコンテンツ」を創り上げていってほしいと思っています💪
少しでも多くの人がイベントを楽しみ、
少しでも多くの人が価値ある本当に有益なコンテンツに触れ、
課題解決や事業成長につなげていく。
そんなポジティブなサイクルが回っていくといいなと、願っています。
それでは皆さんよいお年をお迎えください!✨
明日はセレブリックスの宮田さんです!
お楽しみに~!
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