心の闇
週末仕事が多忙でショートステイに母を預けていた。
日曜日の夕方帰ってきて迎えに出た私を見つけ、手を繋いで歩きながら…
「ここはどこ?●●(私の名前)が居てくれて良かった」と言っていた。
頻繁に私を忘れるけれど、やはり私の傍が安心するみたいで心苦しい。
デイサービスやショートステイを利用してヘルパーさん等沢山の手を借りて仕事をしながらやっとの在宅介護。
働かないと生活できないから何時も一緒に居て欲しいと言う母の願いは叶えられない。せめて独りの時間は作らないよう、介護のプロの手を借りている。
祝日の今日、私もやっと休みでゆっくりしたいが、母と2人で過ごす日。
母は20時頃から寝るため朝の5時には起きて行動し始める。寝坊できない。
調子が良いと自分で歯磨き洗顔等を済ませて着替えて座っている。(調子が悪いとその全てを導く必要があるが)そして、化粧、朝食等の世話。
認知症で要介護3だけれど日によって辛うじて歩いて身の回りの事が出来る。ヒドイと徘徊してしまう。状態にとてもムラがある。
それでも寝たきりで無いことに感謝。
症状が軽い時は会話も成り立つ。
母が母で居てくれる。
症状がヒドイ時は本当に大変だけど、まだ傍に居て欲しい…長生きして欲しいと願う。
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私は4人兄弟末っ子。
直ぐ上の兄を1年4ヶ月介護の末、癌で看とり、今年夏一周期だった。
兄の癌発覚と母の認知症診断は同時期でずっとW介護だった。
今は母を独りで介護している。
長兄は遠方と還暦超えを言い訳に実務も金銭的援助も無し、長兄嫁は義母である母を嫌悪し認知になった事すら自業自得だと憎まれ口を言い放ち拒否。
実姉は家族間の喧嘩を理由に10年以上音信不通、弟を無くしたことも母が要介護3であることも知り得ない。
同僚にも姉妹2人で同じように片方が介護拒否で姉妹仲も悪く何の協力もしてくれないと愚痴を溢してる仲間がいる。
言葉は悪いが【クソ姉】と罵る。
介護に於いて見えてくるのが人の本質なのかもしれません。
心の闇が深い。
私の姉は子供の頃から病気がちで6歳上だが私が姉のように世話を焼いてきた。通院への付き添いや運転手…昔は姉妹中は悪くはなかったはず…いつからスレ違いが生じたのか判らないが、今は赦せない気持ちが大きい。
今日母と兄弟の話をしていたが、私と亡くなった兄と、長兄の事しか覚えてなかった。姉の名前を言っても「誰それ?」って存在を忘れていた。
私も普段は思い出さない。
一番どうでも良い。
思い出したら腹が立つけど、ずっと恨みに思い続ける価値もない。
姉妹仲も悪くないと思っていた時期もあったのに「アホみたいやん最低」
兄を亡くした事は本当に辛くて寂しくて、共有してきた時間も思い出も多かったし、頼りにしてたから。
でも母を見送る時に実質独りぼっちになるのだと感じている。
上の2人は居ないのと同じ。
血が繋がっているのに寂しくて情けない限りだ