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大阪・南生野温泉さん
南生野温泉さん。大阪市生野区の南部にある銭湯です。このまちの風景は、むかしから変わらない。タワーマンションのない風景がひろがっています。
(1398文字)
南生野温泉さん
もう知るひとも、すくなくなりました。このあたりの、むかしの町名が「南生野町」でした。
お風呂屋さんは、そのままの名前。
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大阪市生野区生野西4-7-15
14:00~0:00
水曜休み
もより駅は……
●JR大阪環状線・寺田町駅…徒歩約10分
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まちと銭湯
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南生野温泉さんのとなりは公園。ベンチに腰かけている男性も、まちの建物も低く、ちいさい。陽当たりが抜群。むかしからの平屋が嬉しそう。
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子どもは減りつづけ遊具も動かない。
木々のあいだから見守る南生野温泉さんの煙突が、いちばん高い、むかしから……。
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公園は疎開道路に面しています。
戦争末期に空襲の火災をくい止めるため、建物をこわして空地にしたのが、疎開道路となりました。
さいわい被害は、すくなかった。煙突は青空を見上げた。
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生野南温泉さんのちかくには、むかしの街道も残ります。いまは誰もわからない細い道。街道ぞいには、ほかにも銭湯があります。
かつては賑わっていたのでしょう。空が広いまち。
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むかしの町名
1972年(昭和47)から、大阪市は町名編成を行った。わたしが小学2年生のとき。
それまでは、○○町だったのに、まちの名前が変わった。丁目と番地も変わった。
引っ越ししたみたい。不思議だった。
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1980年代まで、大阪のまちの名前が、おおきく変わっていった。
「炭屋町」「畳屋町」「笠屋町」……
これは若かりし頃、夜な夜な遊んでいたミナミの旧町名。ミナミとは南区だったから。
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わたしの若さは、泡のように消えて当然だが、南区も歴史ある町名も消えたのは残念だった。やっぱり大阪、商人のまち。
「南生野町」の名前も消えてしまった。疎開道路をはさんで「生野西」と「生野東」にわかれてしまった。
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大阪銭湯の屋号、旧町名そのまま名乗っているところも多いのですよ。
むかしながらの……またそれが、お風呂屋さんらしくて、じんわりします。
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サウナとスチームサウナ
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下駄箱と傘箱。すりガラスの風景画。「殿方」と「御婦人」。
脱衣所に坪庭、典型的な昭和の銭湯のつくりの南生野温泉さん。サウナは、いつからあったのかしら?
サウナはとてもキレイです。座るところは三段もある。設置された砂時計は15分のもの。
温度もマイルドです。なんともリラックスできます。
はんたいに、スチームサウナは熱い。短時間で、ゆでられた気分です。なんかシャキッとしました。
使い分けできます。
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むかしのまちと銭湯。銭湯めぐりは、まちの空気や歴史なども楽しめます。
記事を書いていても、わたしは、素人まるだし。もっと勉強しないといけないな……。
きょうも、あったまりました。
牛乳も飲んだし。
下駄箱は多いのに履き物がそのまま脱ぎ散らかし。
ここは、平和すぎる銭湯 No.1
気をつけなはれや。
煙突がモコモコささやいた。
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「銭湯」の日
いつも こころに うるおいを
水分補給も わすれずに
さいごまでお読みくださり
ありがとうございます。