大阪・鶴橋本通商店街のカンバン
大阪市東成区・生野区・天王寺区にまたがる鶴橋商店街。戦後の混乱期に闇市からスタートしました。現在は世界中の観光客で、にぎわっています。
(1977文字)
鶴橋(つるはし)本通商店街
鶴橋商店街は広いのです。いくつもの商店街が集結。いりくんだ路地が、まるで迷路のようです。
別名「鶴橋ダンジョン」。
もより駅は……
●JR大阪環状線・大阪メトロ・近鉄電車
各線・鶴橋駅 ほぼ直結
もよりの鶴橋駅には、伊勢方面より鮮魚・塩干物が運ばれてきます。生鮮品もおおく直射日光は厳禁。頭上はアーケードでおおわれています。
雨の日も、大阪コリアタウンへの裏道として、ひとがたえずあるいています。
鶴橋商店街のひとつ、鶴橋駅の東側の「鶴橋本通商店街」は水曜日がお休み。シートが、かかっていて静かです。
鶴橋本通商店街
北側はスーパー・中央は鮮魚などの食料品・南側は飲食店が多い通りです。
きょうは、カンバンを見てみます。
ごいっしょに、どうぞ。
カンバンの文字・鮮魚
手書きカンバン職人さんの文字。アジがあります。鮮魚の「鮮」・さかなへんの、テンテンが「大」になっていますね。
魚のテンテンが3つだったりもします。
ここは、カンバン独特の略字の宝庫なのですよ。
チリメン・カエリ雑魚
左手に、うすいカンバン文字。
「チリメン・カエリ雑魚」と書いてあります。
「チリメン(ちりめん)」は、カタクチイワシの稚魚。乾燥した「ちりめんじゃこ」です。
カエリ雑魚の「カエリ」は、
ちょっと大きいサイズのじゃこのことです。雑魚はじゃこ。ええダシがとれます。
結納品 YOU KNOW?
右側の包装材料店のカンバンに「結納品」とありますね。
このお店、包装紙・折り箱・箸などの紙モノや木製品をとりあつかっています。
「結納用品」も紙や木でできています。宝船とか、のし紙とか。そう、紙製品のカテゴリ。むかしは、文具店でも売っていましたが鮮魚店のとなりとは、オドロキ!
いまは需要があるのかしら?
それにしても遺跡級ですね。
鰹節問屋・かつおぶし
ダシ文化の関西。鰹節問屋・昆布店もたくさんあります。
三𠮷屋商店さんのヨシは「𠮷」。むかしは、この字を書きました。土に口と書いて「つちよし」。いま「よし」は、吉(キチ)表記。三吉屋商店さんとなりますね。
「会社」は「會社」旧字体です。
やっぱり鶴橋市場、歴史があります。
くじら専門店
約50年前、わたしが小学生のころ。給食には「くじらの竜田揚げ」がよく出ました。くじらのコロは、関東炊き (関西で「おでん」) のタネでした。
「くじらベーコン」・「くじらと水菜の炊いたん」……くじらはよく食卓に登場していました。懐かしいです。
砂糖 ザコク 水アメ 粉類
うわ~読めません、暗号のような。
「砂糖・雑穀・水あめ・粉類……」
それにしても、九等分の窓の木枠は、はじめて見ました。
下の玩具店は小売りもしてくれるそうです。駄菓子屋さんの「当てもの」も、いっぱいあります!
ネットもゲームもなかったころの素朴なオモチャ。友だちがいそうで、すいこまれそう……。
鶴橋は、なんでもそろいます。すでに廃業なのか休んでいるのか、わからないお店もたくさんあります。
てっちゃん
てっちゃん!おもわず声が出ました。鉄ちゃんではありませんよ。てっちゃんと、CMソングを歌えるかたは、中高年です。
「かねてつ直売所」があったのですね。おおらかな時代でした。
歴史の展示
南側・出口ちかくに展示コーナーが。「千姫ロード」・「木村重成ロード」と書いてあります。大坂冬の陣・夏の陣の歴史マップなど掲示。
唐突な登場。だんだんと目が疲れてきました。
いつもは、観光客でにぎやかな鶴橋本通商店街。こんなに、ゆっくりとあるけません。
鶴橋は雑多なまちですが、あるけばたのしい。
やっとアーケードの出口です。
きょうは、このへんで。
みなさま、お疲れさまでした。
◆鶴橋駅ちかくの名店◆
いつも こころに うるおいを
水分補給もわすれずに
さいごまでお読みくださり
ありがとうございます。
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