天上のバレエ・地上のダンス(79)なにもない新年度
新年度、バレエ・レッスン参加者がすくない。
家族の通勤・通学が遠くなり、お弁当を早くつくらないと間にあわないとか、しぶんの仕事の休みが取れないとか。
新生活、しばらく調整中の生徒が多いです。
(888文字)
なにも、かわらない新年度
わたしのひとり娘は、短期間で結婚・出産・離婚と、めまぐるしい人生をおくっている。子どもと、じぶんの成長。
シンママ頑張ってます。
それにひきかえ、わたしは世間的に、子どもや家族に振りまわされることはない。かりに娘の就職や結婚が、これからだと思うと悩みはつきない。
オットは出世街道より、ヒラの細道。
昇進試験とやらは受けなかった。なので、じぶんの後輩が上司となっています。異動もなにもなし。部署が変わると、しばらく慣れず、たぶんしんどい。
夫婦そろって、かわりばえのない新年度。それでいいのだ。
バレエ・レッスン参加者がすくないと、そのぶん先生に、よく指導してもらえる。
トクだ。新年度のレッスンは、お得感をかみしめている。
「もっと、つま先を床に突きさして」
「ヒザがユルユル、しっかりのばす!」
まいどまいど、かわりばえのない先生の注意。やっぱり、どこか気がぬけてます……。
「しっかり立って!」
トゥ・シューズを履くとヨロヨロ。まっすぐに立つことが、これほどシンドイとは。
フニャフニャとブレた「自分軸」
なにかに、よっかかり。
カベに、もたれたり。
ラクばかりしてる。
なにもない新年度。
野望、いや目標をたてよう。
今年度はバレエ強化年!
トゥ・シューズで次の発表会に出よう。いままで…のらりくらりとした姿勢だった。先生から発表会のお話をいただいても、そうですか……と返事せず他人事でした。
(なんて失礼な)
発表会に出ると手を上げたひとたちは、コツコツとレッスン。
初夏・梅雨どきの舞台に立つのに。
わたしは出遅れた。
それを認めるのがイヤだった。
「かわりばえのしない新年度」にしたのは、ほかならぬわたし。
さて、腰を上げるとするか。
よし、腹をきめるとしよう。
いつも こころに うるおいを
水分補給も わすれずに
さいごまでお読みくださり
ありがとうございます。
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