どこか懐かしい、喫茶店風の固めプリン。
プリンは、どこか懐かしい記憶と結びついている。
この黄色い不思議な食べ物は、色を変え形を変え、沢山の人たちに愛される。
これひとつだけで、語れる思い出がある方もいらっしゃるのではないだろうか。
私の物語は
小さい頃、私はなぜかプリンが嫌いだった。
多分、食べず嫌い。卵なのにゼリーみたいなプリンが、子ども心に不気味だった。給食に出たカッププリンは大人気で、私のプリンは友人達の争奪戦だった。
そしてある時から、プリンが美味しい食べ物だと気がつく。
子ども心は不思議で、未知のものには一切手を出さないのだが、ふとした拍子に口に入れてみようと気が向く。美味しいよと母の友人にもらった、カップに入った焼きプリン。ゼリーのようではなく卵の力で固まった様子のそれは、一口目からとてもとても美味しかった。
プリンが好きになって、母が焼きプリンを時々焼いてくれるようになった。
うちのプリンは超巨大。直径20cmはある大きなエンゼル型いっぱいに入ったプリンを、大きなスプーンで皿によそって食べる。私以上に好き嫌いの激しかった兄も、妹が美味しそうに食べていると不思議と食べるもので、大きなプリンはいつも取り合ってすぐになくなった。
初めて食べたプリンは、確かこちらのプリンだったような…
作る側への転換
家で作れるのは知っているけれど、今まで作らなかったプリン。理由は簡単。カラメルソースを作るのが怖いから。
作ったことのある人はわかると思うけれど、カラメルソースは砂糖を鍋で高温に熱して焦がし、最後にジュッ!!っと少量のお湯を入れる。この時の音もスゴイし、カラメルが跳ねて、最高に怖い。臆病者にはハードルが高い。。。
久々にApfelkuchen(リンゴケーキ)を作った翌週。夫に「次、何食べたい?」と聞いたら「プリン」と。ここにもプリン好きが1人…
お菓子作りの幅も広げたいし、そろそろチャレンジする頃かな。こうして私も、プリンを作る側になるのだ。
どんなプリンを目指すか
プリンって本当に色々ある。
固めで昔ながらのプリン。ちょっと前に流行ったトロトロ柔らかいプリン。それらは、焼きプリン、蒸しプリン、ゼラチンで固めるプリン…と、作り方や材料の分量が微妙に違う。
今回目指したのはこちら。喫茶店で出てきそうな、固めの焼きプリン。
こちらの動画レシピを参考にさせていただいた。丁寧に作っている様子が美しく、見惚れてしまう。
作ってみました
まず最初に作るのは、カラメルソース。(緊張)
砂糖と少しの水を中火にかける。怖いので、ゴーグル代わりにメガネ装着…
グツグツしてきたけど、火は弱めない…!
茶色くなり始めると、あっという間に色づく。火を止める。
お湯を注ぐ瞬間は危なくて撮れなかった😅ジュワーッとスゴイ音と湯気が上がる。蓋で防御すると跳ねが怖くないと聞いてやってみた。気持ち的にはちょっとマシかな。。。
鍋底にいつもカラメルが固まってしまい、お湯に溶けきらず焦る💦今回も全部は溶けなかった。。。
なんとか8カップ分のカラメルソースはできた!ふぅ〜〜。
あとはイージーモード。難しいことは何にもない。
ありったけの卵を使う。プリンって卵をこんなに消費するんだったっけ…
鍋で砂糖と牛乳を触れる温度くらいまで温めて溶かしておいて、溶いた卵と混ぜる。
ザルで濾すと、白身の塊が通過せず残った。この一手間で、口当たりの滑らかさがが変わりそう。
おたまを使って、卵液を8等分。このとき底のカラメルソースはほぼ固まっているけれど、食べるときには溶けているのだ。。。不思議。
オーブンの天板にお湯を張り、蒸し焼きにする。カップには、一つ一つアルミホイルで蓋。
50分後。
熱々のプリンの蓋をそっと剥がす。
傾けても揺らしても動かないから、焼き上がっていると思う。このまま荒熱をとって、冷蔵庫で冷やす。
試食タイム!
今日は、動画にあったプリンのように、逆さまにひっくり返してお皿に載せてみよう、と決めていた。いつもそのまま食べちゃうので。。。
スプーンの背でプリンの表面をむぎゅっと押して、側面とプリンの間に空気が入るようにする。スプーンを間に差し入れて、傷つかないように気をつけながら、お皿の上に逆さまにすると…
出来た!!はぁ〜、結構難しい。
なんとも喫茶店っぽいしっかりしたプリン😊良い感じ♪
さっそく食べる。
美味しい〜!!冗談じゃなくお店のみたいだ〜。
固めの食感で卵の味がする。カラメルソースもしっかりほろ苦い。大人でも美味しいと思うプリンって、やっぱりカラメルソースの苦味がポイントな気がする。
夫はキラキラした目でスイスイ食べてた。リピ決定。
一人で初めてちゃんと作った焼きプリンは、思ったより簡単で上出来だった。
こんなに卵を使う食べ物だったんだ🥚次回から、卵消費レパートリーに加えよう。(今まではカステラだった)
プリンは無限のバリエーションがあるから、配合を変えても楽しそう。
貴方の好きなプリンは、どんなプリンですか。
Schönen Tag noch! 😄