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一本の道標
パラレルワールドは有り得ないのではないだろうか?
湯船から排水を抜いている時、水面に揺蕩うバスクリンのゴミを見て、ふと思いました。
私が栓を抜く為に手を入れた瞬間から波紋は広がって、水面が均衡を取り戻そうと激しく右往左往する。
一見波に乗せられて不規則に揺れているゴミの動きにも、因果がある。
排水が全て溝に流れ落ちるまでの間にこのゴミが揺らぐパターンは何通りあるのか考えたが、最短で収束するように法則が運動を仕向けているのなら、それは1通りしか無いのかもしれない。
私達は色々な可能性から選択を繰り返しているようで、法則にし向けられながら、生まれた時から決められた動きをして、宇宙と共にあるべき均衡へ帰着していく…
なんて事は無いだろうか。