下着モデルの中身~「見た目」から「内面」へ、多様性のシフト
下着モデルの変遷について。
「痩せている女性」が、下着モデルとして起用された時期があった。
けれど、今では、「多様性」を意識する企業が多く、様々な人種・体系・肌色のモデルが起用される傾向にある。
しかし、その「多様性」を表現するとき。このスペースに黒人女性を置いて、ここにアジアのすらりとした女性を配置して・・・といった、選択された「多様性」である。
そこに一石を投じるのが、この記事。
見た目を一切問わない、「アンチ・キャスティング」である。
「あなたの写真も、サイズ情報も一切いりません」
「送って欲しいのは、あなたの言葉だけ」
パリとロンドンを拠点とする下着ブランド「アンダーアーギュメント」は、「アンチ・キャスティング」という、見た目でモデルを選ぶキャスティング方法に“反対する” 手法で、容姿を一切見ずに、送られてきたエッセイだけでモデルを選んでいるという。
「体」以上に、「内面」の多様性を評価するあり方。
たしかに、このような視点には激しく同意する。多様性と言いつつも、枠にはめるようなモデルの選び方には疑問が残る。
けれど、同時に「内面」までを表現する難しさも、わかる。
会社で採用目的で10名程度の集合写真をとったのだけれど、男女比はどうする、外見のばらつきはどうすると、選ばれたひとたちばかりの写真になったのが印象的だった。そして、選ばれた人たちは、整った外見のひとたちばかり。でも、これに疑問を呈するのは難しく、採用ページでぱっと見える写真は、「理想」と「リアル」がいい塩梅で混ざった写真が好まれるだろう。
「内面」まで見せるのならば、それに沿った写真に仕上げたり、ひとがつい読んでしまうような魅力的なライティングをする必要がある。
しかし、この時代の変化を見ていれば、より「ありのまま」の写真が並ぶのは、そう遠くないだろう。そんな風に思った。