小泉八雲「雪女」
12月になりました。
今年2月から始まった「松浪流火曜会」@道頓堀並木座。
わたくしの担当回も次が3回目となります。
今度のテーマは「ゆきおんな」。
小泉八雲の怪談をベースに、雪女の恋を描いてみます。
というわけで、本日から本番まで毎日、
創作ノートを公開していきます。
12月だし。クリスマスのアドベントカレンダー的な感じで。笑
初回は、今回の作品のベースとなる小泉八雲の「雪女」の
あらすじをご紹介します。
❄
樵の茂作と巳之吉は、いつも二人で山へ出かけていました。
茂作は老人で、巳之吉は18歳の若者でした。
ある日、二人は山で突然の吹雪に遭い、
無人の小屋で一晩過ごすことにします。
真夜中、巳之吉がふと目を覚ますと、
茂作のそばに白い着物の女がいて
茂作に白い息を吹きかけています。
振り向いた女は、怖ろしい目をした、けれど美しい女でした。
「おまえは若くてきれいだから殺さないでおこう。
けれど、このことは誰にも話してはいけない」
女はそう言って姿を消しました。
近づいてみると、茂作は凍りついて死んでいました。
一年後、巳之吉は山からの帰り道、旅の娘と出会います。
お雪というその娘は、親を亡くして遠い親戚を頼って
江戸へ行く途中だといいます。
一緒に歩くうちに二人はうちとけ、
巳之吉は娘に家に寄って休んでいくよう勧めます。
巳之吉の母もお雪を歓迎し、やがて二人は夫婦になり、
十人の子どもも生まれます。
ある晩、縫物をするお雪を眺めながら、
昔、おまえによく似た女に会ったことがある、と
巳之吉は思い出話を始めます。
茂作が死んだあの夜のことを話してしまった巳之吉に、
「それは私だ」とお雪は言います。
約束を破ったからには殺してやるところだが、
子どもたちのためにそれもできない、
子どもたちをつらい目にあわせたら今度こそただではおかない、
と言い残して、お雪は消えてしまい、
二度と姿を現しませんでした。
❄
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の原作は英文で
さまざまな訳がありますが、青空文庫のリンクを貼っておきます。
松浪流火曜会 千静のうた絵巻 vol.3 -ゆきおんな-
2023年12月19日(火)
開場:14時 開演:14時半
会場:道頓堀ミュージアム並木座
入場料:2,000円
出演:松浪千静(唄・三絃)
お申込み:こちらのフォームからお申し込みください